家事育児をしても妻が認めてくれない!モチベーションをどう高めたらいい?

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家事育児をしても妻が認めてくれない!モチベーションをどう高めたらいい?

仕事をしながら家事や育児を頑張っているのに、パートナーが認めてくれないことにモヤモヤしている人はたくさんいると思います。

今回は、自分は頑張っているつもりなのに妻からは認めてもらえない、と悩むパパからのご相談。

家事や育児を頑張ってもパートナーに認めてもらえないとき、どうやってモチベーションを上げていけばいいのでしょうか?

アドラー式子育ての熊野英一さんからアドバイスを聞きました。

まずは自分で自分を認めてあげよう

まずは自分で自分を認めてあげよう

質問者
共働きで子ども2人を育てています。

普段から家事や育児はできる限りするようにしていて、この年末年始も時間があったので、普段はできない料理や掃除までしました。

なのに、妻が「もう少しやってくれたらいいんだけど」とポツリ。

自分では頑張っているつもりだけど、こう言われてしまうとモチベーションが上がりません。

この程度で認めてもらいたいのはおこがましいでしょうか?

まずは、なによりお疲れ様です。

パパママ問わず家事も育児もやることが多くて本当に大変だと思いますが、それでも前向きに取り組んでいる姿は素晴らしい!

いい形で続けられる方法を探っていきましょう。

誰もが認めて欲しい

小さい子どもが「見て見て!」とたくさん言ってくるのと同じように、人は年齢性別を問わず、誰しも自分がやったことやできたことを誰かに認めて欲しいと思うもの。

いわゆる「承認欲求」ですね。

認めてもらうことによって、自分が役に立っているという感覚を得ることができ、さらにモチベーションが上がり、もっとやろうという好循環になるでしょう。

なので、あなたの「認めてもらいたい」という気持ちはとても共感できるものですし、それ自体は自然なものです。

ところが、感謝などをちゃんと言葉にして言ってもらえなかったり、時にはやったことを認めてもらえなかったりすることも往々にしてあります。

また、自分が期待しているほどの言葉や態度でないとモヤモヤしますよね。

とはいえ、家事や育児は毎日のもの。

モチベーションに関わらず、例え認めてもらえなくてもやらなくてはいけないのが辛いところ。

では、この「認めてもらいたいのに認めてもらえない」という気持ちはどうにもならないのでしょうか?

「セルフトーク」で自分を認める

今回は「妻」に認めて欲しいということですが、その前にまず今すぐ認めてくれる人がいます。

それは、「自分」です。

質問にもあるように、あなたは自分で頑張ってやっていると思っているということなので、まずは今すぐにでも「自分、よくやってるよ!」と認めてあげませんか?

家事育児の頻度やクオリティはさておき、あなたは自分で考えて工夫してやるべきことをやっている自負があると思います。決して適当にやっているわけではないからこそ、こうして悩んでいるんだと思います。

妻や周りの人から認めてもらうのは二の次にして、まずは自信をもって自分を認めてあげましょう。

アドラー心理学のポイント

自分の心の中のつぶやき「セルフトーク」を意識しよう

人は毎日いろいろな人と会話をしますが、同じように決して声に出さなくても心の中で会話をしています。

アドラー心理学では、そんな自分の心の中の会話「セルフトーク」を意識することを大事にしています。

人は他人と話すよりも自分の中での会話の方が圧倒的に多いもの。

だったら、この心の中のつぶやきで「自分はよくやっている」とポジティブな声をかけてあげる、つまり「プラスのセルフトーク」をすることこそが、まさに自分で自分を認めてあげることになります。

人は思い通りに操作することができないものなので「誰かに認めてほしい」という思いは叶わないことがありますが、自分で認めることはやろうとすれば誰にでもできます。

しかも!無料です!

まずはここから始めてみてください。

ちなみに同じセルフトークでも、「どうせやっても報われない」「どうせ失敗する」といった「マイナスのセルフトーク」もあります。

こちらはどんどんネガティブになって負のスパイラルに入ってしまうので、なるべくしない方がいいですよね。

そういう意味でも自分に対する声かけ「セルフトーク」を意識するのが大切です。

家事育児をやっていることの意味を見出す

家事育児をやっていることの意味を見出す

やっていることは同じでも捉え方は様々

イソップ寓話の「3人のレンガ職人」というお話を知っていますか?

大聖堂を作るために日夜レンガを積み続ける3人の職人に「何をしているんですか?」と聞くとそれぞれ違う答えが返ってきた、という話です。

一人の職人は「ただレンガを積んでいる。誰でもできるどうでもいい仕事をさせられている」と答えました。

次の職人は「お金がもらえる仕事としてレンガを積んでいる。これで給料がもらえて家族を養うことができる」と答えました。

そして最後の職人は「歴史に残る偉大な大聖堂を作るためにレンガを積んでいる。これで後世の人たちに素晴らしい日々が待っている、素晴らしい仕事だ」と答えました。

同じ「レンガを積む」という作業ですが、気持ち次第でこれだけ変わります。

あなたがしている家事や育児はどうでしょうか?

このように今自分がやっていることに意義を見出すことは、自分の姿勢や向き合い方次第でできることなんです。

こういう視点から、今一度自分がしている家事や育児の意義や目的、その先にあるものまでもう一度考えてみてはどうでしょう。

少なくとも我々から見て、日々皆さんがやっている家事や育児は、子どもたちにとって、未来にとってとても大切な意義のあるものだと感じています。

そもそも自分は誰かを認めているか?

冒頭、「誰もが認められたい」ということをお伝えしました。

大切なのは「誰もが」というところ。

あなたが認められたいと思っているように、パートナーもまた「認められたい」と思っているはずです。

では、あなたはパートナーのしていることを認めてあげていますか?そしてそれをしっかりと伝えてあげていますか?

仕事をしながら家事や育児をしているのは、あなただけではありませんよね。

自分が認められたいのであれば、まずは自分からパートナーや周りの人を認めてあげることを積極的にやっていくことをオススメします。

きっと、認められてモチベーションが上がるという好循環ができていくはずです。

人に求めるなら、まずは自分から。

いい雰囲気になっていけば、おのずとあなたが認めてもらえる可能性は高まると思うので、まずはやってみてください!


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • 誰しも認められたいと思っていて、それはとても自然なこと
  • 「セルフトーク」を意識、自分で自分を認めてあげましょう
  • やっていることの意義は自分の向き合い方次第で見出すことができる
  • まずは周りの人を認めてあげることからはじめましょう

家事や育児はお金が稼げるわけではないし、すぐに結果が出ないので認められにくいものかもしれません。

だからこそ、まずはパートナーと互いがしていることの意義について話し合ってみるのもいいかもしれませんね。

熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。

「子育てが思い通りにいかない」「仲良くしたいのに夫婦関係がギクシャクしてしまう」「職場の人間関係がうまくいかない」など、悩みを抱える方は自分で解決できるためのコミュニケーション術を学びます。

こちらも気になった方はぜひチェックしてみてください!

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熊野英一

株式会社子育て支援 代表取締役 / ボン・ヴォヤージュ有栖川 代表
子どもたちの居場所づくりプロジェクト「ビリーバーズ」統括リーダー
アドラー心理学会 正会員 / 個人心理学会 正会員

著書は『アドラー式 老いた親とのつきあい方』(海竜社)『アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本』(小学館クリエイティブ)ほか。編著は『急に「変われ」と言われても』(小学館クリエイティブ)。

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