おでかけや遊びに行くことができないと、子どもたちは家の中で大騒ぎ!
そうすると、フローリングが傷んでしまうことも。
そんな時簡単にできる応急処置の方法を、家事シェアの提唱者でNPO法人tadaima!の三木さんに教えてもらいました!
まずは傷の状態をチェック!
元気いっぱいなお子さんと生活をしていると、どうしても傷ついてしまうフローリング。
オモチャを落としたり、椅子を引きずったりと、なにかと傷つきやすいのです。
今日は、かつて内装の仕事もしていた僕が、そんな傷ついてしまったフローリングの簡単な補修方法をご紹介します。
まず傷を直すには、どんな傷なのかをしっかりと把握しておかなくてはいけません。
「ああ、傷ついちゃったな」という悲しい気持ちをグッとこらえて、よーく観察してみましょう。
1.擦り傷
椅子を引きずってしまったり、先の尖ったオモチャなんかで擦ってしまったりしてできる擦り傷。
フローリングの色が濃いほど、意外と目立って気になるものです。
短い傷なら簡単に直せますが、傷が大きく長くなるとちょっとやっかい。
擦り傷も表面のワックスが剥がれているだけなのか、フローリング本体にまで傷がいっているのかで補修方法が少し違ってきます。
まずは、堅く絞った雑巾で傷を水拭きしてみてください。
「お? 傷が消えたぞ」という場合はワックスが剥がれているだけ。(乾くとまた傷が見えてきます)
拭いても傷が消えないという場合は、しっかり本体に傷が入ってしまっています。
2.凹み
傷の浅めな擦り傷と違って、ベッコリと凹んでしまっている場合。
似たような傷に「えぐれ」がありますが、えぐれはかなりやっかい。
違いは、「凹み」文字通り凹んでいるだけの状態ですが、えぐれは凹んだ上に削れて割れてしまったりしている状態。
補修の方法は凹みもえぐれも基本は同じですが、えぐれは直りづらいことを覚悟しておきましょう。
表面だけの擦り傷なのかどうか?凹んでいるだけかえぐれてるか?
まずはこの2つをしっかりとチェックしてください。
いよいよ補修!必要なのはハンドクリーム?アイロン??
1.擦り傷をさっと直そう!
まずは水拭きして傷が一瞬消えた場合。
艶や光沢を与えてあげることで、傷が目立たなくなります。
簡単なのはハンドクリームを薄く塗り込む方法。
傷に沿って取ったハンドクリームを薄く塗って、傷の周りを拭き取れば完成です。
そして、本体に傷が入ってしまっている場合。
一番簡単な方法は、傷に色を塗って隠しちゃう方法。
つまり、白く筋になってしまっている部分にフローリングと同じような色を塗ってごまかすのです。
この場合は、ホームセンターやネット通販などで補修用のペンを購入しましょう。
塗り方のコツは、傷に沿ってなるべく床と近い色を塗っていきます。
範囲が広い場合などは、フローリングの木目も、その色に合わせて描いてあげるとより目立ちにくくなります。
2.凹み傷を膨らまそう!
さて、フローリングが凹んでしまっている場合、補修の方法は大きく2つ。
1つは、凹みを膨らませて直す方法。
もう1つは凹みをパテなどで埋める方法。
パテで埋めるのは技術的になかなか難しいので、今回は凹みを膨らませる方法をご紹介します。
木に水分を含ませて、自分の力で膨らませて直す方法です。
比較的小さな凹みなら簡単に目立たなくすることができます。
準備するもの
- 堅く絞った濡れタオル
- アイロン
- 補修ペン(必要なら)
ステップ1:凹みに水を含ませる
凹んだ部分に水を垂らします。
しばらく放置して、木が水を吸い込むのを待ちます。
もし吸い込まないようなら、小さなピンなどで1、2箇所穴を開けてもいいです。
穴を開けるのが怖い、という方は一度この工程を省いても大丈夫。
次のステップへ。
ステップ2:アイロンで温めて膨張させる
濡れタオルを当てて、アイロンで温めます。
ゴシゴシ動かさず、30秒ほどじっくり待ちます。タオルをめくって、凹みを確認。
これを3〜4回ほど繰り返します。
少しずつ凹みが膨らんで目立ちにくくなってきます。
ステップ1で凹みが水を弾いて吸い込まず、うまく膨らんでこないという場合は、勇気を持ってピンで小さな穴を開けてみましょう。
水を含むと膨らみやすくなります。
ステップ3:色を合わせる
膨らんできたけど、ちょっと傷がついて目立っちゃう、という場合は擦り傷の修復のところで紹介した補修ペンなどを使って色を合わせましょう。
補修と言うと大工さんや内装業者が行うものというイメージがあるかもしれませんが、実はフローリングの補修などの時は、美大の学生さんや卒業生の方が現場に来て補修していることも少なくないことなのです。
いかに傷の部分を周りの色と違和感なく塗り描くかがポイントなのです。
絵を描くような気持ちで、補修に取り組んでみてください!
<三木智有>
NPO法人tadaima! 代表
1980年、鳥取県生まれ。
フリーでインテリアコーディネーターの仕事を請け負うかたわら、男性の暮らし方を変えていきたいと2011年NPO法人tadaima!を設立。
”10年後、20年後も「ただいま!」って帰りたくなる家庭にしよう!” をスローガンに、家族の家事シェアを当たり前にする活動中。