消極的な自分を変えたい!40代で父親になったパパは変われるのか?

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消極的な自分を変えたい!40代で父親になったパパは変われるのか?

父親になると、ここから頑張らなくちゃ!と思いを新たにする人も多いと思います。

今回は、40代で初めて子どもが生まれて父親の自覚が芽生えたことをきっかけに、「消極的な性格を変えたい」と思う一方で、「もう遅いかも…」と不安を抱えているパパからのご相談。

実は40代は、自分を見つめ直し行動を変えるのにちょうどいいタイミング。

相談者の想いや悩みに共感しつつ、アドラー心理学のスペシャリストの熊野英一さんから、理想の自分に近づくための現実的なステップをアドバイスします。

小さな一歩が、未来のあなたを大きく変える力になるはずです。

40代でも自分を変えるのに遅くはない

40代でも自分を変えるのに遅くはない

質問者
質問者
40歳になったタイミングで子どもが産まれました。

これから父親として立派な姿を見せたいと思うので、何事にも消極的な自分を変えたいと思っています。

ただ、40年間この性格で来たので変えられるか不安です。

よきアドバイスがあれば教えてください。

男性にとって父親になるというのは、喜ばしいことで、気持ちが引き締まるものです。

質問いただいたあなたもきっと父親の自覚がうまれたんだと思います。

いい方向に変わりたいと決めたのは素晴らしいことなので、どうやって進んでいったらいいか、一緒に考えていきましょう。

父親デビューを目指しましょう!

人はなかなか変わらない

とはよく言いますが、あくまで「絶対に変わらない」のではなく「なかなか変わらない」。

つまり変われる可能性は十分にあります。

ただ、「なかなか」とつくのには理由があります。

基本的に人は意志が弱い生き物です。

変わろうと思ってすぐにスパッと変われる人なんて、ごくごくごくごく少数だと思います。

だからこそ「なかなか」と言われるんだと思います。

きっと、あなたのように「変わりたいと思うけど変われるか不安」という人がほとんどです。

じゃあ、その弱い意志を支えるものはできるだけたくさんあった方がいいですよね。

そのひとつがライフステージの変化です。

昔は「高校デビュー」や「大学デビュー」なんて言葉が聞かれましたが、実際に環境が変わるタイミングは、気持ちを新たにするのにいいきっかけになりますし、前向きな気持ちで臨むことができるチャンスだと思います。

そう考えると、あなたの場合は「父親になった」というライフステージの変化もまたいいチャンスだと思えないでしょうか。

不完全な自分と向き合う

「変わりたい」という、あなたの勇気になりそうなアドラーの言葉をひとつお伝えしましょう。

アドラー心理学のポイント

「目標が変われば、心や習慣も変わり、新しい自分に生まれ変わる」

アドラーは「不完全な自分を認める勇気があれば、理想の自分に向かって、何歳からでも変われる」と捉えています。

年齢に関係なく、今の自分のできていない不完全なところと実直に向き合えば、理想に近づくためにどうしたらいいかを考えて実践していくことができるということです。

つまり、40代でも遅くはないということです。

自分の不完全を認めるのはとても勇気がいることです。

しかし、あなたは自身について「消極的」と苦手な部分をしっかりと直視できています。

また、子どもが産まれたことで、漠然とした将来ではなく、目指す父親像という目標を持っていると思います。

そう考えると、もう変わる準備はできていますよね。あとはもう行動するだけだと思います。

一気に変わろうとせず、スモールステップで

一気に変わろうとせず、スモールステップで

“変わる”より“バージョンアップ”の気持ちで

腹筋をしたら、すぐにシックスパックができる人なんていませんよね。

プロに教わったからといって、いきなり150キロが投げられるわけでもありません。

当たり前のことですが、人はそんなに一瞬で変わることはできないのです。

赤かったものが、次の瞬間、白に変わったりすることもなかなかありません。

でも、多くの人はすぐに変わることを目指してしまうので、なかなか成果が出なくて諦めてしまいがちです。

「変わる」というと劇的な変化をイメージしてしまうので、ちょっと目線を下げて「バージョンアップ」くらいに考えてみてはどうでしょうか?

一気に赤から白ではなく、少しだけ白に寄った濃いめのピンクを目指して、だんだん白を増やして、ピンク、薄いピンク、そして気が付けば白にたどり着ければOKです。

実際の行動で言えば、いきなり知らない人に話しかけてパパ友を作るような、超積極的なところではなく、まずはコミュニケーションを取りやすい子育て支援施設の人などにちゃんとあいさつするところからはじめるなど、スモールステップを踏んでいくのがオススメです。

失敗、即アウトではない

また、スモールステップのいいところは、失敗も小さくなることです。

誰かにあいさつして返事してもらえなかったとしても、それは大した問題ではないし、たまたま聞こえなかっただけかもしれません。

何人かにあいさつをしてみて、誰も返事をしてくれなかったら、ちょっと方法を変えてみればいいでしょう。

いきなり100点満点を目指すのはなかなか難しいので、失敗しても、ちょっとずつ改善しながらいろいろ試していけば少しずつ100点に近づいていくと思います。

また、世の中にはうまくいかないことをバカにするような人ばかりではありません。

助けてくれる人だってたくさんいます。

1人で抱え込まず、一番近くにいるパートナーをはじめ、応援してくれる人に協力をしてもらいながら、自信はなくても行動を起こしていくことは大切だと思います。

変わる前にしてほしいこと

一方で、その前にまずは一度自分のことを見直してみてはどうでしょう。

質問をみると、消極的であることをとてもネガティブに捉えているように感じますが、言い方を変えれば、慎重であるとも捉えられますし、場面によってはその方がいい場合もあります。

今までの人生で消極的だったことが良くない結果につながったこともあると思いますが、反対に消極的で良かったこともあったはず。

ただ、どうも良くなかったことばかりに目が行ってしまっている可能性もあります。

その上で、そんな自分がいい形でバージョンアップする方法を探ってみてください。

あなた自身がダメということではまったくありません。

これまで、消極的な自分とうまく付き合ってきた自分のことも認めながら、次のステージを目指してください!


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • ライフステージが変わるときは変化のチャンス!十分に活かしてみよう
  • 「変わる」というより「バージョンアップ」。変化は少しずつでOK
  • 極的な自分も認めながら、新たなステージに向かう

子どもが産まれると力が入る気持ちは本当によくわかります。

その勢いで変化にチャレンジすることは素直に応援したいですが、少し肩の力を抜いて柔軟に臨んで行ったらいいんじゃないかなと思います!

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熊野英一

株式会社子育て支援 代表取締役 / ボン・ヴォヤージュ有栖川 代表
子どもたちの居場所づくりプロジェクト「ビリーバーズ」統括リーダー
アドラー心理学会 正会員 / 個人心理学会 正会員

著書は『アドラー式 老いた親とのつきあい方』(海竜社)『アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本』(小学館クリエイティブ)ほか。編著は『急に「変われ」と言われても』(小学館クリエイティブ)。

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