みなさん、この夏は楽しみましたか?
今年もまたあっという間に過ぎ去った夏。
メディアでは「3年ぶりに行動制限がない」という言葉が多くみられましたが、3年ぶりどころじゃない人もいるみたいです。
というわけで、今回はちょっと特別編。
編集長がこの夏に行った家族旅行について語ります。
「出張行ってくるわ」⇒「私たちも行く」⇒「え?」
パパしるべ編集長の杉山錠士です。
我が家は妻1人、娘2人の4人家族。
この夏も特に大きなイベントを計画することなくのらりくらりと過ごしていました。
ところが、ちょっと仕事にも絡む案件で「神津島に来てみませんか?」と誘われたので、まあ行ってみようと快諾。
いつものように「出張に行ってくるわ」くらいのテンションで報告したのですが…
「じゃ、私たちも行く」
女子3人揃って、そんなことを言い始めたのです。
これが本当に珍しいことなのですよ。
まず、妻はアウトドアが苦手。
体力もないし、毎週末頭痛に襲われているような人なので、ちょっとしたお出かけでも気をつかうタイプです。
そんな人が自分から「行きたい」というだから、これは絶対に逃してはいけないチャンスなのです!
そもそも僕自身は子どもの頃に家族の恒例行事だった“年に一回の勝浦弾丸ツアー”が楽しみだったので、結婚当初から家族旅行とか行きたかったのです。
そんなわけで気が変わらないうちに一気に準備をすすめて、だいたい1週間くらいで出発することにしました。
伊豆七島のひとつである神津島は、東京、竹芝のターミナルから高速ジェット船でおよそ3時間。
夜に出港してゆっくり向かう夜行船や、調布飛行場からの空路(こちらは片道45分!)もありましたが、スケジュール的にちょうどよかったのでジェット船で向かうことにしました。
長女なっちゃんは18歳。
今は高校を休学して、ポルトガルのレイリアという街でクラシックバレエを学んでいます。
今回は夏休みの一時帰国中だったので、まさに渡りに船というヤツですね。
次女タマちゃんは小学5年生。
ですが、そもそもアウトドアに行くことが極端に少ない我が家で育ってしまったものだから、なんと今回が初めての海。
なんだか申し訳ない。
ちなみにかなりの確率で乗り物酔いをしますが、今回は無事ノーリバース。
これは何より助かりました。
さあ、いよいよ初の神津島です!
最高かよ!神津島!
仕事柄、行く前にはかなりいろいろ調べて向かいましたが、以前アドラー心理学の熊野さんの記事で「旅行でもめないためには予定を詰めすぎないこと」と書かれていたのを思い出し、出来うる限りゆるい計画を設定。
具体的には二泊三日の行程の中で必ず行きたい場所を3つに絞りました。
次にあくまで行けそうだったら行きたいところを3つ。
それ以外はおのおの時間が余った時にやりたいことを念のためスタンバイしておくくらいです。
初めての島旅行なのでとにかく読めないことも多いし、家族にはあえて言っていませんが、実は結構な雨男なので出張などでも予定が変わることも多いのです。
神津島に到着した時はなんとか降っていませんでしたが、レンタカーで走り出した時にはガッツリ降ってきました。
もちろん海も大荒れ。
「なかなか見れませんよ、この荒れ方は」と島の人も苦笑い。
しかし、この言葉を聞いた娘たちは「おー!貴重な光景を見られてるんだね!」と荒れた海をスマホで撮影しまくり。
おかげさまでいい子に育ってます。
ただ、天候のせいで必ずやりたいことのひとつだった「夜光虫クルーズ」は叶わずでした。残念。
しかし、その日の夜。すっかり雨が上がったあとは雲ひとつない夜空となりました。
となると、そこには満天の星!
さすがは「神津島まるごとプラネタリウム」というキャッチフレーズで、星空保護区にもなっている神津島。
驚いたのは街灯の角度が全て直角になっていて、空に光がもれないように工夫されているのです!
これはすごい!おかげで生まれてはじめてこんなにバッチリ天の川を見ました。
翌日。天気も回復したので、タマちゃん念願の海へ!
ただ、最初に向かった赤崎遊歩道は普通の砂浜とはちょっと違ったのです。
もちろん家族連れの海水浴客が集まる定番スポットではあるのですが、楽しみ方のメインは橋から飛び込んだり、シュノーケリングをしたり。
つまり、基本的にメチャクチャ深いのです。
僕となっちゃんはガンガン潜って絶景を楽しみましたが、タマちゃんは数回入ったものの怖がって早々にあがってしまいました。
これもまたなんか申し訳ない。
とはいえ翌日には、宿泊先の近くにあった前浜海岸で、浮き輪も借りた上でいわゆる一般的な海水浴の楽しみ方をしました。
島から帰る時に「また来週も来て海に入りたい!」と言っていたので満足いただけたようです。
良かった。
特に妻が行きたいと言っていたのは神津島の神社の数々。
そういえば妻はスピリチュアル系が大好き。
島に着く頃には言い伝えや伝説については僕より詳しく調べ上げていたほどです。
とくに代表的な2つの神社。
物忌奈命神社と阿波命神社は鳥居をくぐったところから一気に世界が変わるような不思議な感覚もあり、“霊験あらたか”とはこういうことをいうのか!と思いました。
元々伊豆七島の神様が集まって話し合うために作られたといわれ、それぞれの島に水の配分をした「水配りの伝説」などがある神津島には、様々な神話やその舞台が残っていて、そこを回るだけでも最高に楽しめました。
とにかく家族大満足で過ごした二泊三日間。
神津島は海も山も空もいちいち絶景なことが最高なのはもちろんなのですが、島の半分が山で移動できる範囲が大きくないのでコンパクトさが最高。
車であればどこに行くにも30分あれば充分です。
ついでに信号は島にひとつしかないほどなので、渋滞もありません。
そして、車同様にどこに行っても混んでいないのが最高。
島の人は「この時期は混んでるから」と言っていましたが、全然そんな感じではなく、人ごみが苦手な我が家には天国でした。
本当に行ってよかった。
でも、それは楽しかったことだけではありません。
13年なんてあっという間
もともと頻繁にお出かけするわけでもなく旅行好きでもない、むしろ苦手な我が家ですが、さすがに13年も空くとは非常事態。
最後に行った13年前はまだなっちゃんが年長さん。
その後、タマちゃんが生まれて、もうちょっと大きくなって落ち着いたらどこか行こうか、と話していました。
しかし、同じくらいのタイミングで本格的に忙しくなったのが、なっちゃんのクラシックバレエ。
もう365日レッスンだったので、旅行に行こうという感じはまったくなくなりました。
金銭的な余裕もなくなりますし、時折ちょっと遠征とかに行くから旅行に行ってるみたいな気になるし。
タマちゃんは完全にそのペースに巻き込んでしまった形なので、今さら後悔することも多いです。
なにせ今回、タマちゃんにとっては家族旅行初体験!それが10歳とは。。。
今回のようにいろいろな巡り合わせでタイミングが合うこともありますが、自ら調整しようと努力したことで実現したところもあると思います。
なんか、ここは逃しちゃいけないと直感的に思ったんです。
そして、もしかしたらこの13年の間には逃したチャンスがゴロゴロあったんじゃないかと思うのです。
調整しようと全然努力してなかったので。
このスタンスは今さらかもしれないけど改めようと思います。
そして、何より。
今回、妻が自ら「行きたい」と言ったことで、“人は変わることがある”と強く思いました。
よく人は簡単に変わらないと言いますし、僕もそう思います。
でも「絶対」でもなければ「全部」でもない。
変わることはあるんです。
なにがきっかけなのかはわかりませんし、知らなくてもいいことなのかもしれません。
でも、夫婦でやるのは難しいだろうなーと思っていることでも、もしかしたら今後一緒に出来るチャンスがくるかも。
そう思ったら、これからの夫婦の未来がさらに楽しみになりました。
神津島が気になった方はこちらをチェックしてみてください!