育児も仕事も人に頼ることが苦手!抱え込みがちなパパの心を軽くする方法

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育児も仕事も人に頼ることが苦手!抱え込みがちなパパの心を軽くする方法

人に頼るって本当に難しいことですよね。

「ワンオペ育児」が社会問題になっていますが、育児だけではなく仕事も含めて一人で抱え込み、「人に頼ることが苦手」と感じていませんか?

頼ることは甘えではなく、家族や周囲とよりよい関係を築く大切な一歩です。

この記事では、アドラー心理学の考え方をもとに、育児も仕事も抱え込みがちなパパに向けて“頼る力”を育むヒントを紹介します。

大人になっても人に頼っていい

質問者
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夫婦ともにフルタイムで働き、2人の保育園児を育てています。

妻もかなり忙しそうなので、休んでもらうために家事も育児も自分がかなりやっていますが、このままでは限界を迎えそうです。

ただ、人に頼ることが苦手で家事育児だけでなく仕事も増える一方。

どうしたらいいでしょうか?

まずは、忙しい毎日を頑張っている様子が伝わってきて、心からお疲れ様と言いたいです。

そんな中でも「妻を休ませたい」という優しさも素晴らしいと思います。

とはいえ、このままではあなたがパンクしてしまいそうということなので、なんとかその状況を脱する方法を考えていきましょう。

人に頼るのは良くないと言われてきた

「私、人に頼るのが苦手なんです」という声は本当にたくさん聞きます。

なぜ、多くの人がそのように思うのでしょうか?

あくまで推測ですが、そのひとつには、子どものころに「人に頼らず自分でやってみなさい」「人に迷惑をかけてはいけない」と言われてきたことが影響しているように感じます。

そのため、人に頼ることを「甘え」と捉えたり、「自分ができないからだ」と卑下したりする傾向が大人になっても抜けない。

また仕事の面でも「一人で頑張って偉い」と評価されることもあると思います。

しかし、一方では「一人で抱え込むことは良くない」とも言われます。

正直「どっちなんだよ!」と言いたくなりますよね。

ただ、確かに誰にも頼らず一人で抱え込み、パンクしてしまったら元も子もありません。

人それぞれキャパシティは違いますが、それを超えてしまうようであれば、人に頼ることが必要なんです。

大人になったら呪縛から抜け出そう

幼いあなたに「人に頼らず自分でやってみなさい」「人に迷惑をかけてはいけない」と伝えてきた親が悪いわけではありません。

どちらも心構えとしては間違っていないと思います。

ただし、それはまだ自立していない子どもの場合です。

あなたの場合、そもそも「人に迷惑をかけないように」「人に頼らず自分でやってみる」ということに挑戦している時点で自立している証拠。

その上で、抱えきれないほどに膨れ上がってしまっただけです。

人を頼ってはいけないというのはある種の呪縛のようなもの。

自立したらもう手放してもいいと思います。

では、どうやって人を頼っていけばいいのでしょうか?

“人に頼らないデメリット”と“人に頼るメリット”

“人に頼らないデメリット”と“人に頼るメリット”

助け合うことで強くなる

アドラーはこんな言葉を残しています。

アドラー心理学のポイント

人は弱い存在。
だからこそ、共同体感覚を持ち、他者と協力することで強くなれる

人間が社会的な存在である以上、すべてを一人ですることはできませんし、生涯一人ぼっちで過ごすのも難しいところ。

周りの人と協力し合って生きていくことはより良い人生を築くことに繋がります。

アドラー心理学では、この協力の意識を「共同体感覚」と呼び、人間が生きていくうえで大切な価値観としています。

自分も相手も大切にしながら互いに最善を目指して助け合う感覚のことです。

ポイントは「互いに最善」というところ。

人に頼らない理由として「人に頼むくらいなら自分でやった方が早い」とか「断られるのが怖い」「頼むのが面倒くさい」といったものよく挙がると思いますし、共感する人も多いでしょう。

短期的に見れば、確かにその方が面倒でもないですし早いかもしれません。

ただ、あなたがパンクしてできなくなった時にどうにもならなくなってしまうこともありますし、また、あなたの限界以上のことはできないということでもあります。

つまり、その瞬間あなたにとってはその方がいいかもしれないですが、長い目で見て家族というチームにおいてはリスク。

これは大きなデメリットだと言えるでしょう。

あなたが疲弊することで余裕がなくなり、イライラしてしまうこともまた家族にとってはデメリットだと思います。

これでは「互いに最善」とは言えませんよね。

だからこそ、助け合う方法を考えていく必要がありますし、助け合うことでチーム全体のパフォーマンスが上がることこそ、人に頼ることの大きなメリットです。

押し付けずに頼る

もう一つ、頼ることが苦手な人がよく言うことがあります。

それは「頼り方がわからない」ということ。

これもきっと共感する人が多いはずです。

確かにその方法を教えられたことはないかもしれません。

であれば、やることはひとつ。練習です。

繰り返しやっていく中で、どんな時なら、どんな頼み方なら、相手が気持ちよく引き受けてくれるかもわかってくると思います。

一度や二度失敗しただけで引き下がらずに工夫をしながらやってみてください。

また前提として相手を信頼することも大切です。

「どうせやってもらってもうまくできないし、遅い」「どうせ断られる」というネガティブな決めつけをしないこと。

また例え実際に時間がかかったり断られたりしても、繰り返しているうちに早くなったり、受け容れてもらえたりして、結果的にチームとしてのパフォーマンスが上がっていくと信じることを忘れてはいけません。

一方で、適切に頼られた時には自分が信頼されていると感じてうれしい場合もたくさんあります。

人に頼り、協力して、事がスムーズに進んだ時には、頼った方も頼られた方も、どっちも気持ちがいいものだとは思いませんか?

ただし、こういった関係の土台には日常的な信頼関係が必要です。

はなから関係の悪い相手に不躾に頼まれると「押し付けられた」と思って、より関係性が悪くなってしまうだけです。

まずは信頼関係を作り、命令ではなく丁寧にお願いする。

そんな姿勢を持つことができれば、きっと一人で抱え込むことなく進んでいけると思います。

ぜひ、繰り返し練習することから始めてみてください。


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • 人に頼らず頑張ることが大切なのは自立するまで
  • 人に頼らず抱え込むことは長期的なチームパフォーマンスには良くない
  • まずは相手を信頼する。頼んでも無駄と決めつけない
  • 工夫をしながら繰り返し練習すれば、上手に頼めるようになる

普段から頑張っていると感じる人から「忙しいと思うけど、ちょっと助けてください」と頼られると確かに助けたくなりますよね。

これぞまさに「頼られる喜び」。

一方でいつもこの人適当にやってるなぁと思ってる人から、「これやっといて」とか言われたら全然やりたくないですよね。

目指すは助けたくなる人なのかもしれません。

やっぱり日常が大切ですね。

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