ゲームはとても楽しいもの、だからこそ子どもたちはなかなかやめられなかったりしますよね。
でも、親としては思わず「もうゲームばっかりやって!」と、言ってしまうことも。
では、「eスポーツ」をはじめ、ゲーム業界をけん引する存在でありながら5歳の息子を育てている株式会社ウェルプレイド・ライゼストの代表、谷田優也さんはどのように子どもにゲームをさせているのでしょうか?
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古いゲームも積極的に体験
積極的に子育てにゲームを取り入れているという谷田さん。
そのゲーム選びで心がけていることはどんなことでしょうか?
息子は今5歳ですが、かなりいろいろなタイトルを体験しています。
最近ではサブスクリプションで過去のタイトルをできるというサービスもあるので、とても重宝しています。
基本的にはゲームは一緒にやるようにしています。
特に古いタイトルの場合は自分にとっては懐かしく、息子にとっては新しいものとして一緒に楽しめます。
音楽や映画、マンガなどもそうですが、ゲームも時代を越えるんですよね。
名作タイトルは大人になっても変わらず面白い。
タイトルの選び方も様々です。
息子がやりたいといったものもたくさんありますが、自分からオススメすることもあります。
自分が楽しんだ古いタイトルをすすめることもありますが、できるだけ流行しているゲームや過去に流行したタイトルには触れさせるようにしています。
You Tubeの関連動画のシステムもそうですが、ネットではそれぞれの行動履歴などのビッグデータから個人の好みが解析されて好きそうなものをオススメされていくシステムになっています。
そうすると、どんどん好みの方向に視野が狭まっていくところがあって、一般的な感覚を知るチャンスが減ってしまいます。
流行したタイトルに触れることは多くの人に面白がられるポイントなど一般的な基準を知ることになるので、ゲームに限らずこれから生きていくうえでは必要だと感じています。
大人の都合ではやめさせない
ゲームで心配なのは、やりすぎてしまうこと。
これに対してはどのような対応を取っているのでしょうか?
子どもがゲームをやりすぎてしまうという悩みはよく聞きます。
僕はゲームを子育ての中に積極的に取り入れていますが、ご飯も食べず、勉強もしないでゲームをさせるようなことはしません。
用法用量を守る。これはゲームにおいても大切です。
でも、楽しいからこそやりすぎてしまう。
これは大人も同じだと思います。
メリハリをつけるためにはどこかで区切らなければいけない。
そういう時に気を付けているのは、大人が自分たちの都合で勝手にやめるタイミングを決めないということです。
大人も同じだと思いますが、突然打ち切られると嫌な気持ちになってしまうし、やっぱりキリのいいところまでやりたいじゃないですか。
だから、まずは時間で区切らないようにしています。
そして、シンプルに息子に問います。『どこまでやりたい?』と。
そうすると、この面が終わるまで、あと2試合だけなど息子なりに考えて答えてくれます。
そして自分で決めたからこそ、ちゃんと守ります。
時には『もっとゲームをやりたい』と駄々をこねることもあります。
しかし、そういう時はきっぱりやらせません。
ただ、自分のやりたい気持ちをわがままにぶつけてもどうにもならないことがある、と知るのも必要だと思うからです。
お風呂に入ったら、着替えをちゃんとしたら、ゲームをやらせてあげるという条件をつけることはしません。
ゲームはいいことをしたときの報酬でもなければ、悪いことをしたら取り上げられる罰でもない。
勉強もそうだと思いますが『しなければいけない』という後ろ向きな考えを持ってしまうことに抵抗があるので、それはできるだけ減らしていきたいと思っています。
こういったやりとりを親子で成立させるための基礎となるのは、普段からの関係性ではないかと感じています。
僕はもともと赤ちゃん言葉も使わなかったし、息子と対等というか、一人の人間として扱うように心がけています。
いつも一方的に親から上から指示をする関係だと『どこまでやりたい?』と聞いても本当のことは言ってくれません。
子どもの考えと正義感を出来る限り尊重することが大切。
できるだけ子どもに向き合って、どんなことを考えているかを感じて、応えることです。
自分自身が尊重されると感じたら、子どもも大人のことを尊重してくれると感じています。
子どもが言うことを聞かないと感じたら、まずは、自分が子どもの言うことを聞いているか?考えてみることも必要なんじゃないかと思います。
どんなものを子育てに取り入れるか?というポイントももちろん大事かもしれませんが、谷田さんが大事にしているのはその前にある関係性。
これは親子にとってとても大切なことですよね。
どうやら「ゲームはやめなさい!」と言う前に考えることがありそうです。