子供のYouTube見過ぎをやめさせたい!効果的な3つのステップとは

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子供のYouTube見過ぎをやめさせたい!効果的な3つのステップとは

子どもたちも、YouTubeなどで動画を観るのが当たり前の世の中になりました。

それはそれでいいこともあると思いますが、YouTube依存や見過ぎになってしまうのはちょっと心配になります。

今回はYouTubeを見過ぎる息子を怒ってしまうパパに、アドラー心理学を基にしたアドラー式子育ての熊野英一さんから、子どもをやめさせるための効果的な3つのステップを詳しく聞きました。

ステップ1:YouTubeを観たい子どもに共感

ステップ1:YouTubeを観たい子どもに共感

質問者
来年小学生になる息子がいます。

デジタルデバイスの扱いに慣れることも必要だと思ったので、昔使っていたスマホを与えたら毎日動画ばかり観るようになってしまい、生活習慣が乱れてしまうし、私たちも怒ってばかりで困っています。

まだ与えるのは早かったのでしょうか?

おっしゃる通り、今の時代にデジタルデバイスに慣れることはきっと必要なことだと思います。

ただ、上手に付き合っていくためには練習が必要なモノ。

これはデジタルデバイスに限ったことではありません。

「早かった」とタイミングを後悔しても仕方ないので、一緒に付き合い方について考えていきましょう。

面白いものは面白い

電車に乗っていると、YouTubeなどで動画を楽しんでいる大人をたくさん見かけます。

勉強になるものもあれば、心から楽しめるもの、リラックスに繋がるものもあって、動画自体を一括りにして良くないものとは言えませんよね。

むしろ大人だって面白いものですから、子どもにとっても面白いものだと思います。

かつては「テレビばかり見てたら頭悪くなるよ!」なんて言われたこともあるかもしれませんが、実際そんなことはないですよね。

そしてそんなことを頭ごなしに言われた時にどう感じたでしょうか?

どちらかというと「こんなに面白いのにダメなの?」と思ったり、「うるさいな」と思ったりした人は多いでしょう。

子どもの立場からすると「せっかくこんなに面白いものがあるのに、わかってくれない」と感じて、その後の話をしっかりと聞く姿勢になることは少ないはずです。

子どもの関心に関心を持ってみる

アドラー心理学が考える「共感」は、「相手の目で見て、相手の耳で聞いて、相手の心で感じる」こと。

このケースで言えば、わが子が関心を持っているYouTubeについて関心を持つことがスタートになると思います。

「何がそんなに面白いの?」「どうしてそんなに次が見たくなるの?」

子どもとしては自分が好きなものについて聞かれるのはうれしいことです。

ただ、パパ自身には面白いと思えないものだったりしてしまうと「そんなのやめておきなよ」と言ってしまいがちですが、あくまで共感は自分の価値観を置いておいてするものなので、それは良くないと思います。

子どもの横に並ぶような感覚で気持ちに共感できたら、きっとそこから本来のパパが伝えたいことを聞いてくれる姿勢になってくれるはずです。

わけも聞かず頭ごなしにいわれるのと、自分の面白いという気持ちを聞いてくれた上で話をするのは、信頼関係ができているので全然違いますよね。

ステップ2:家族がチームで動くことへの協力を要請する

ステップ2:家族がチームで動くことへの協力を要請する

パパが困っていることは?

改めて質問のパパが困っていることはなんでしょう?

「子どもの生活習慣が乱れてしまっていること」ももちろんですが、何より「パパやママもいちいち注意しないといけない」ということだと思います。

家族は複数の人間がチームとして動いています。

だからこそ誰かが好き放題にふるまっていいものではありません。

そこにはお互いへの配慮や守らなければいけないことがあります。

チームのメンバーが貢献し合って、心地よく暮らすという目的に向かう「共同体感覚」を子どもにもわかってもらい、協力してもらうことが必要です。

お子さんは未就学児ということで、もしかしたらそれをわかってもらうのは早いと感じているかもしれませんが、そんなことはありません。

おそらく保育園や幼稚園に通っていると思いますが、そこにもルールはあるし、守って協力しているはずです。

制限の中の自由を意識する

そう考えるとまず、お子さんに伝えることは、

「あなたが好き放題にゲームをしてしまうと、パパやママは振り回されて大変だし、あなたの成長に支障をきたすかもしれないと心配になる」

ということ。

つまり、率直にパパやママが困っていることや心配している現状です。

そしてもうひとつ大事なことは、

「YouTubeを観ること自体がダメではない」

ということ。

生活に支障をきたすほどYouTubeを観るのは確かに良くないことですが、反対にいえば生活に支障をきたさず、周りに配慮した範囲であればYouTubeは観ていいはずですよね。

例えば、これが勉強やスポーツで、生活習慣が乱れるほどしていた場合「やめさせたい」というよりも「ほどほどにしてほしい」と思うのではないでしょうか?

子どもが好きになるものがたまたまYouTubeだったために、必要以上に制限をかけたくなっているところはないでしょうか?

「ほどほどにする」というのは、あくまで最低限の制限を守りながら存分に取り組むこと。

つまり「制限の中の自由」がある状態です。

何もかも親が制限をかけていては子どもが自分で考えることをしなくなってしまいます。

子ども自身の自立のためにも、困っているからといって、親がネガティブに思っているYouTubeだからといって、全てを制限するのではなく、範囲を決めて自由にすることも意識したほうがいいと思います。

ステップ3:YouTubeを観るルールは一緒に決める

ステップ3:YouTubeを観るルールは一緒に決める

ルール作りに大切な2つのポイント

ここまで来たら次は守るべきルールを決めましょう。

この時に注意したいポイントが2つあります。

まずは、子どもと一緒に決めることです。

よく親が勝手にルールを決めてしまうという話を聞きますが、その多くはほぼ親の都合が詰まっていて子どもからすると全然守りたくないし、ツラいルールになりがちです。

  • 生活スケジュールを見直した時にどのくらいYouTubeを観る時間はありそうか?
  • 子どもとしてはどのくらいの時間観たいと思っているか?

現状を洗い出し、子どもにも質問をしながら進めていくといいでしょう。

人に決められたルールより、自分が決めたルールの方が守ろうとするのは大人も子どもも同じ。

子ども自身もルールを考えることで、本当に守れる範囲で、しかも子ども自身も納得したルールになるはずです。

また、ルールを決める時に大切なもう一つのポイントは、ペナルティも同時に決めることです。

例えば、時間をオーバーしたら、次の日はYouTubeを一切観てはいけない、という具合に。

ルールを破った時に待っている罰を明確に知らないと、守るモチベーションにもなりませんし、反対に理不尽な罰を与えられることもなくなります。

ルールは親も守るべき

「子どもって本当にルールを守らない!」と感じている親もたくさんいると思いますが、客観的に見ると、親がルールを破っていることも本当に多いと感じます。

例えば「YouTubeは1日1時間まで」というルールを作ったものの、仕事が終わらずに、もう1時間何かして時間をつぶしていてほしいと思った時に、「今日はもう1時間観てもいいよ」と言ったり。

またペナルティも同じです。

その日は別のことで子どもとケンカをしていて虫の居所が悪かったから、本来「次の日は動画を観ない」というペナルティだったはずが「スマホを取り上げる」というルール外の罰を与えてしまったり。

親の都合で簡単に変えられるルールなんて、子どもからしたらおかしいと思うでしょう。

そしてルールを守ること自体がばかばかしくなります。

だからこそ、ルールの前では親も子もイーブン。

これが鉄則なんです。

そう考えると自分も結構ルールを破っているな・・・と思った人、いませんか?

いずれにしても上手に付き合う練習をするためには、家族で同じ目標を持って協力して進めていくことが大切です。

今回示した3つのステップを参考にして進めてみてください!


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • ステップ1:まずは共感
  • ステップ2:家族がチームで動くことへの協力を要請する
  • ステップ3:制限=ルールは子どもと一緒に決める
  • 親もルールを守る

考えてみると、子どもから見ても「パパやママがこんなことをして困る」ということはあるはずです。

いつの日か「パパが仕事しすぎていて、遊んでくれないし、生活習慣も乱れていて心配です。どうしたらやめさせられるでしょうか?」

こんな相談が来たら…

一方的に子どものルールを決める!とは言わずに子どもにも配慮することは忘れない方が良さそうですね。

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熊野英一

株式会社子育て支援 代表取締役 / ボン・ヴォヤージュ有栖川 代表
子どもたちの居場所づくりプロジェクト「ビリーバーズ」統括リーダー
アドラー心理学会 正会員 / 個人心理学会 正会員

著書は『アドラー式 老いた親とのつきあい方』(海竜社)『アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本』(小学館クリエイティブ)ほか。編著は『急に「変われ」と言われても』(小学館クリエイティブ)。

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