5歳の子供がすぐ泣くのが心配!泣く理由と親としてベストな接し方とは

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5歳の子供がすぐ泣くのが心配!泣く理由と親としてベストな接し方とは

子どもは泣くもの!とは思いつつも、ある程度大きくなっても変わらないとなると心配になってしまいます。

今回はもうすぐ小学生になる子供が、怒られたりうまくいかなかったりすると、すぐ泣いてしまうことを心配するパパからのご相談。

なぜ子供は泣くのか、どうしたら泣かなくなるのか?

アドラー式子育ての熊野英一さんから、親の接し方についてアドバイスを聞きました。

子供はなんのために泣くのか?

子供はなんのために泣くのか?

質問者
今、5歳の息子は来年の春から小学生になるのですが、怒られたり、うまくいかなかったりするととにかくすぐ泣きます。

保育園の先生からもよく泣くと聞いています。

男の子だからということは特にないのですが、こんなに泣いてばかりだとさすがに大丈夫かな?と思います。

親としてはどうすればよいでしょうか?

「泣き虫」という言葉があるように、たくさん泣くことについてはネガティブに捉えられがちです。

しかし、泣くこと自体は別に問題はありませんよね。

とはいえあまりに泣いてばかりだと心配になるのはわかります。

今回は「泣く」理由や背景について考えていきましょう!

そもそも赤ちゃんはなぜ泣くのか?

赤ちゃんが泣く理由はとても明白で、それは「しゃべることができない」からです。

「おむつが汚れて気持ち悪い」「おなかがすいた」「何かが嫌だ」など、言葉が話せれば伝えることができますが、赤ちゃんにはそれができません。

「泣く」ということが唯一のコミュニケーションなのです。

では、息子さんが泣くのも同じ理由でしょうか?

5歳という年齢を考えると、十分に言葉が話せると思うので、少なくとも先に挙げたようなことは言葉で伝えることができるはずです。

であれば、確実に赤ちゃんと同じような理由で泣いていることはありませんよね。

でも、まるで赤ちゃんのようなことをしています。

言ってみれば「赤ちゃん返り」のひとつだと思います。

では5歳の子供が泣くことの目的は?

「赤ちゃん返り」は、多くの場合、自分よりも下の子が産まれ、親などの目が圧倒的に自分から離れたときに起こります。

息子さんは、下の子が産まれたわけではないかもしれませんが、おそらくその目的は同じ。

「泣くことで誰かから注目を得ること」だと思います。

街中で小さな子どもが泣いていたら、思わず声をかけたくなるように、泣くことは注目を得るためにもっとも有効な方法です。

きっと息子さんはそれがわかっていると思います。

怒られた、うまくいかないというピンチになったとき、誰かにどうにかしてもらうという方法を選んでいると思います。

きっと本当に涙も出ているので「ウソ泣き」というわけではないかもしれませんが、いうなればそれは「わざと泣き」。

自分でかわいそうな自分を演出しているでしょう。

「泣くな!」よりも子供に伝わる声かけとは

「泣くな!」よりも子供に伝わる声かけとは

泣くという作戦に乗らない

では、親としてどう関わっていけばいいか?

まずは「泣く」という行為に、必要以上に反応することはやめた方がいいでしょう。

思い返してみて欲しいのは息子さんが泣いた時にどうしているか?

息子さんがただ泣いているだけなのに「これかな?それともあれかな?」と、言われてもいない要求を探して答えていませんか?

息子さんにとってそんなに楽なことはありません。

まんまと作戦に乗ってしまっている状態です。

社会に出たらそこまでしてくれる人は多くないので、ちゃんと要求や助けてほしいことを伝える必要があります。

そのためには「泣かずに伝えることの有効性」を伝えることから始めてみましょう。

「泣くな!」⇒「泣き止んだら教えてね」

具体的には「まず泣き止むまで待つ」ということです。

泣いてばかりいると思わず「泣くな!」と言ってしまいがちですが、それこそ「泣いていること」にまっすぐ注目している状態です。

泣いている息子に向かって「どうしたの?」と声をかけることは構いませんが、それよりも「泣き止んだら教えてね」と伝えてあげるといいと思います。

つまりは「泣いている間はとりあってもらえない」という状況を作ることです。

泣いていない方が自分の話を聞いてもらえるのであれば、泣く必要はなくなりますし、むしろ泣かない方が効率はいいと気づくはずです。

「泣いていることに反応しない」というと、「無視したらいいのか?」と感じる人もいるかもしれませんが、そういう放棄をするということではありません。

あくまで「泣く」という行為によって、こちらの行動や反応は変わらないということをしてほしいのです。

よく泣くからといって一生泣き続けることはありません。

いつかは落ち着いて話をしたり、話を聞いたりすることができるタイミングが来ます。

その時を気長に待ちましょう。

泣いてばかりいるもうひとつの理由

ただ、もしかしたら注目を得るために泣いているわけではない可能性もあります。

それは、子どもが親の評価を怖がっているケースです。

いつも高い結果を求められ、それができないと叱られるということがあると、子どもはその期待に応えられないと感じたときに、もうどうにもできないと泣いてしまうということも考えられます。

あくまでこれは一つのケースですが、自分たちがそのような関係性になっていないかということは、最低限気を付けていた方がいいと思います。

話せる関係であれば、必要以上に泣くことは減るはずです。

大人になっても泣いてばかりいる人はほとんどいないのできっと大丈夫。

気長に行きましょう!


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • 泣くのは注目を得たり、助けてもらおうとしている
  • 泣くことをとがめるのではなく、まずは泣き止むのを待つ
  • 泣き止んでから話して、泣かずに伝えた方が効率はいいことを伝える

「涙活」(るいかつ)という言葉もあるように、涙を流すことは心を落ち着かせたり、リラックスさせる効果もあるそうです。

そう考えると、もしかしたら子どもたちも落ち着くために泣いているのかもしれません。

だったら泣き止むまで待つことはとても大事なことかもしれませんね。

また、熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。

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こちらも気になった方はぜひチェックしてみてください!

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熊野英一

株式会社子育て支援 代表取締役 / ボン・ヴォヤージュ有栖川 代表
子どもたちの居場所づくりプロジェクト「ビリーバーズ」統括リーダー
アドラー心理学会 正会員 / 個人心理学会 正会員

著書は『アドラー式 老いた親とのつきあい方』(海竜社)『アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本』(小学館クリエイティブ)ほか。編著は『急に「変われ」と言われても』(小学館クリエイティブ)。

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