妻と意見が合わない!夫婦の話し合いを無駄にしないためにはどうする!?

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妻と意見が合わない!夫婦の話し合いを無駄にしないためにはどうする!?

夫婦は話し合いをすることが大切!とは言います。

しかし、お互いの主張が平行線になってしまいなかなか折り合いがつかず、時間の無駄に終わってしまうこともありますよね。

夫婦の話し合いが無駄に感じるのには、いくつかの共通した原因があります。

今回はそんな話し合いがなかなか収束しないことに悩むパパに、アドラー式子育ての熊野英一さんからアドバイスをいただきました。

話し合いの末に何も決まらず無駄に終わらせることがなくなる、とっておきの方法をご紹介します!

夫婦どちらが正解かではなく、納得できるかどうか

夫婦どちらが正解かではなく、納得できるかどうか

質問者
妻とはよく話し合うのですが、どっちも主張を譲らず平行線に終わることが多いです。

先日は5歳の娘の習い事をどうするか話したのですが、水泳と英会話で意見が別れて決着つかず。

決してケンカになるわけじゃないんですが、こういう時ってどうしたらいいでしょうか?

仕事に家庭に忙しい中で、話し合いの時間をとったのに何も決まらない。

その徒労感はすごいと思います。

今回はそんなときに使えるとっておきの方法をお教えしましょう!

自分の主張を通すことが目的ではない

アドラー心理学のポイント

家族など一緒に過ごす人たちとの「共同体感覚」を大切にする

アドラー心理学では、家族や仕事の仲間など一緒に過ごすメンバーを一つのチーム=共同体としたときに、自分やそのメンバーそれぞれがリスペクトしあって、チームとして建設的に進めていく「共同体感覚」を大切だと考えます。

つまり、独りよがりになってはいけないということです。

話し合いをする前にまず押さえ直してほしいのはこの部分で、今回でいえば「娘さんの習い事を決める」という目的であって、決してあなたの「娘さんにこの習い事をさせたい」という思いをかなえることではありません。

同じように妻の思いをかなえるということでもありません。

「これがいい」と思ったこと主張するのはいいですが、相手の意見を変えさせたり、論破したりすることではないということは忘れずに進めてください。

あくまで話し合いは「対話」が原則です。

自分の主張が通ってスッキリしたけど、相手は聞いてもらえずモヤモヤしていたら、それは健全な形ではありません。

共同体感覚を持って目指すのはそれぞれがモヤモヤしない「双方よし」という結論です。

話し合いは“正解”よりも“納得解”を

今回は質問にあった「習い事」をテーマに考えていきましょう。

月謝のこともあれば、送迎できるか?近くにできるところがあるか?などいろいろな制限があると思います。

きっとあなたと妻はその状況を加味し、それぞれの経験や知識、考えをもって「これがいい」という提案にたどり着いたと思います。

質問に「ケンカにはなっていない」とあるので、おそらくそれぞれの主張はしっかりと受け止めているものと想像します。

そして、おそらく相手の提案について頭ごなしに否定しているわけでもないと思います。

またこれも想像ですが、娘さん自身から明確にどっちがいいとも言われていないんだと思います。

では、伺います。あなたは妻の提案は間違っていると思いますか?

おそらくそこまでは思っていないんじゃないでしょうか?

だからこそ、なかなか落としどころが見つからない。

きっとどっちもアリなんだけど、自分としてはこっちがいいと思っているくらいの感覚ではないでしょうか?

一方で妻もそんな感覚のような気がします。

つまり、はっきり言ってどちらも正解なんだと思います。だから決めきれない。

だったら、どっちが正解か?を考えるよりも、どっちだったら二人とも納得できるか?つまり「納得解」を探してみてはどうでしょうか?

とはいえ、その納得するポイントを探すのが難しいという場合もあるかもしれません。

夫婦の話し合いを無駄にしない方法とは?

夫婦の話し合いを無駄にしない方法とは?

世界でもっとも使われている決着法かもしれない

極端に言うと、絶対にどちらかに決めなくてもいいと思います。

二人が納得できないならどっちもなしとして、他に二人の意見が合うのを探すというのも方法かもしれません。

でも、やっぱり主張が譲れない。

そんなときは、太古の昔から世界中の人たちが活用してきた決着方法を頼ってみてはどうでしょう?

それは「じゃんけん」です。

残り一つしかないチョコを前に、食べたいと主張する二人がいた場合。

「じゃあ、勝った方が食べるってことでどう?」そんなケースは今までなかったでしょうか?

習い事をチョコと一緒にするなと言われるかもしれませんが、状況は極めて似ていると思います。

どっちも間違っていないイーブンな状況。

でも決めないといけない。だったらもう運に任せよう、ということです。

新しい世界を開くチャンスかも!

話し合いをしている当事者からすれば、そう簡単に決められないと感じていることかもしれません。

しかし、いただいた質問の内容を客観的に見れば「水泳でも英会話でもどっちでもいいんじゃないのかな?」というのが正直なところです。

だってどっちも習い事の王道であり、きっとどっちも役に立ちそうですから。

もしかしたら娘さんの向き不向きはあるかもしれませんが、そこは我々にはわかりません。

だったら、とりあえず決めちゃいましょうよ。

そしてやってみて次を考えてみてはどうでしょう?

ちなみに、このじゃんけんで決めるには条件があります。

それは「恨みっこなし」です。

負けた後にうだうだ言ったり、のちのちうまくいかなかった時に「だからあの時言ったじゃん」と言ったりするのはなし。

決まったら全力で協力するという前提です。

また、例え自分が提案した方ではない結果になっても見方によってはいい面もあると思います。

自分で「これがいい!」と思っているときは見えていなかった世界が見える可能性だって十分にあります

「なんだ、そっちもいいじゃん!」となれば、あなたの価値観も広がりますよね。

自分から引くのも手法のひとつ

一方で、自分からゆずってしまうという方法もまた決着につながります。

平行線になった以上、どっちがいいと決着がつくまで話し合うのはとても時間がかかります 。

それはもったいない。

だったら、ここは自分の主張を引っ込めて、思いが強い相手に乗っかってみるのもいいと思います。

「引く」というのは、決して「負ける」わけでもなければ、「折れる」「我慢する」ということではありません。

合理的に考えた結果だとも考えられます。

「一度折れるとずっと相手の言いなりになってしまう」と考える人もいるかもしれませんが、それは未来のことですから必ずそうなるとは限りません。

別の機会で相手と主張がぶつからないときに、自分の提案を進められればそれでもいいですよね。

もしくは「この間はこっちが引いたから、今回はこっちの思いを通してほしい」と交渉するカードにもなりえます。

どうしても譲れないものを通すために、最悪どっちでもいいことは折れてしまうというのも一つの手だと思います。

今回は夫婦の間のことでしたが、この主張がぶつかったときの対応は、親子、仕事、地域のコミュニティなどいろいろな現場で応用が利くと思います。

自分の主張を力尽くで通すことにこだわらずに、全体を見て、程よく引きながらいい方向を探っていくことができれば、何事も穏便に進むはずです。

ぜひ、このやり方をいろいろなところで試してみてもらえたらと思います!


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • 共同体感覚を持って、独りよがりにならないように注意
  • そもそもどっちの主張も正しい。正解を探すより納得解を探す
  • どうしても決まらないときはいっそ「じゃんけん」で決めてしまおう
  • 決めるためには自分から引くことも。その方がのちのちいいことがあるかも。

自分の意見が通らないと感じると意地になってしまうこともあると思います。

が、ここはひとつ大人になるための練習だと思って(もう十分大人なんですが)、平和な落としどころにソフトランディングしちゃいましょう!

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熊野英一

株式会社子育て支援 代表取締役 / ボン・ヴォヤージュ有栖川 代表
子どもたちの居場所づくりプロジェクト「ビリーバーズ」統括リーダー
アドラー心理学会 正会員 / 個人心理学会 正会員

著書は『アドラー式 老いた親とのつきあい方』(海竜社)『アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本』(小学館クリエイティブ)ほか。編著は『急に「変われ」と言われても』(小学館クリエイティブ)。

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