せっかくできた夫婦の時間に自分を優先する妻。夫がまずするべき事は!?

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せっかくできた夫婦の時間に自分を優先する妻。夫がまずするべき事は!?

先日、パパしるべのLINE公式アカウントで「家庭の優先順位」に関するアンケートを実施。

フリーアンサーの中に「パパの優先順位が低すぎる」と声がありました。

今回はまさに、せっかくできた夫婦の時間に、自分よりも友達との約束を優先する妻にモヤモヤした気持ちを抱えるパパからのご相談です。

妻からの優先順位が低いと感じているパパに、アドラー心理学を基にしたアドラー式子育ての熊野英一さんからアドバイスをお伝えします。

▼家庭の優先順位に関するアンケートはこちら

夫婦が互いに思っている「こっちの気持ち、わかるよね?」

夫婦が互いに思っている「こっちの気持ち、わかるよね?」

質問者
子どもが生まれて3年。なかなか夫婦で時間を取れませんでした。

しかし先日、妻の両親が家に来て、子どもたちを見ていてくれると言われ、やっとお出かけできると思ったら、妻は真っ先に友達に連絡して遊びに行ってしまいました。

自分の優先順位の低さにモヤモヤするのはおかしいでしょうか??

家の扉を開けて出ていく妻と呆然と見送る夫。

そんなドラマのワンシーンのような映像が浮かんできて、なんだか切なさを感じました。

しかし、きっとそこにはいろいろな要素があると思うので、質問に書かれた情報だけではすべてわかりませんが、いろいろな可能性を探っていきましょう。

身近な人ほど優先順位は低くなりがち

かつて、モーレツサラリーマン時代なんて呼ばれたころは、男性にとっての優先順位は圧倒的に1位が仕事で、家族や自分のことはそっちのけで当たり前でした。

時代背景もありますが、男性も女性も子どもたちも、わりとそういうものだと受け容れてきたかもしれません。

もちろん時代が変わって今はそんなことはないと思います。

とはいえ、やはり人は身近な存在に対して、おざなりになりやすいということは、実はあまり変わっていないことです。

身近だからこそ、一回くらいチャンスを逃してもフォローできると考えることもあるでしょう。

そして、こちらの事情もわかってくれるだろうという勝手な期待もあると思います。

アドラー心理学では、家族など最も身近な関係を「愛のタスク」と位置付けています。

そこには「家族だからわかってくれるだろう」という思いを背景にした甘えのようなものがあり、だからこそ、意識して丁寧なコミュニケーションを取った方がいいと考えます。

あなた自身が妻に対して「こっちの気持ち、わかるよね?」と思っているかもしれませんが、妻もまた「こっちの気持ち、わかるよね?」と思っている可能性は多分にあります。

では、果たしてお互いの気持ちがわかっているかというとそうではないと思います。

今回のこともそのすれ違いが生んでいるように感じます。

自分の行動をもう一度振り返ってみる

自分の優先順位が低く、ぞんざいに扱われているように感じているのであれば、今一度振り返ってみてほしいことがあります。

それは、「妻をぞんざいに扱っていないか?」もしくは「妻がぞんざいに扱われていると感じていることはなかったか?」ということです。

きっと、質問の感じからすると、決してあなたが妻をぞんざいに扱ってきたという意識はないと思います。

きっと妻も一緒にお出かけすることを楽しみにしているはず、とさえ思っていたことでしょう。

ただ、妻の立場にしてみればどうでしょうか?

例えばあなたの場合は、仕事の都合もあって、子ども抜きで誰かと飲みに行ったこともあるかもしれませんし、昔からの友達と会ったこともあるかもしれません。

もちろん必要なことだったとしても妻にちゃんと思いが伝わっていなければ、ぞんざいに扱われていると感じる可能性はあります。

ましてや、その流れで考えた時に、今まで友達と出かけることも叶わなかった妻が、日常を忘れて気兼ねなく遊べる友達と出かけることを優先したとしてもそれほど不思議だと思わないと思います。

夫婦で一緒に出掛けることが叶わなかったその日の事だけを見ずに、もう少し広く見て考えるともう少し違った印象になるのではないでしょうか?

夫婦こそ丁寧なコミュニケーションが大切

夫婦こそ丁寧なコミュニケーションが大切

夫婦でも日常的に思いをちゃんと伝えておく

「時間ができたら一緒にお出かけしたい」と思っていることから、あなたにとって妻の優先順位が低いとは感じません。

あくまで想像ですが、「本当は妻と出かけたいけど、子どもがいてなかなか叶わないから、実現可能な友達とのお出かけをしている」ということかもしれません。

ただ、その「本当は妻と出かけたい」という思いをしっかりと言葉にして伝えているでしょうか?

そういったことこそ、丁寧なコミュニケーションに当たる部分です。

「友達に誘われたから行ってくるね」だけは伝わらないことがあるんです。

もちろんそれは妻側も同じで、今回のケースでも「あなたとお出かけしたい気持ちもあるけど、ずっと行きたいと思っていたから今日は友達と出かけてくる」と言われたら、モヤモヤしなかったと思います。

客観的に見ると、双方ともに相手に共感するという行動を少し省略してしまっているように感じます。

夫婦ともに友達を大事にすることはとても素晴らしいことです。

しっかりとお互いが思いを共有した上で、それぞれが気持ちよく送り出すことができたら、きっと「今度は夫婦二人でゆっくり出かけたい」という流れになるのではないかと感じます。

一方的な勘違いの可能性もある

そうして互いの思いを、それぞれの想像のうえで考えていると、単純なすれ違いだけでなく、一方的な勘違いになることも考えられます。

もし、あなたが今回のことについて妻に話したらなんと言うでしょうか?

もしかしたら、こんな答えが返ってくるかもしれません。

「え!あなたはそんなこと思っていたの??」

妻からすると、本当に何気なく「時間ができた!友達に会える!」くらいのノリで、あなたがモヤモヤするなんて夢にも思っていない可能性もあるのです。

もちろんこれもまた、共感が省略されてしまっている結果なのですが、本当に些細なボタンの掛け違いのようなもの。

ただ、場合によっては大ゲンカに発展することもありそうなことです。

まずは一度、これから二人の時間をどのようにとっていくか?ということについて夫婦で話し合ってみることをオススメします。

子どもと過ごす時間には限りがあっていずれまた二人だけの時間がやってきます。

その時のことも視野に入れて考えてみるのはどうでしょう?

もちろん、それぞれの考えていることにはギャップがあるかもしれません。

その時はどっちが正しいか?というマウントの取り合いはせずに、それぞれの考えを微調整してすり合わせていくような感覚でとらえていきましょう。


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • まずは自分の行動を振り返り、妻の気持ちや行動を考えてみる
  • 身近な人だからこそ、おざなりにしがちな思いを伝えることを日常的にしてみる
  • 先のことを視野に入れて、二人の時間について話し合ってみる

言葉足らずが招くすれ違いは、夫婦だけでなくいろいろな場面で起こります。

特に男性は結果を端的に伝えることが多いと言われるので、気を付けた方が良さそうですね。

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