自分ばかり我慢してる!?家事分担で不満を感じる夫婦に伝えたいアドラーの教え

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自分ばかり我慢してる!?家事分担で不満を感じる夫婦に伝えたいアドラーの教え

共働き中心の現代。

家事育児の分担はなかなか答えが出ない、永遠のテーマかもしれません。

「自分ばかり我慢してる!」と感じたことはありませんか?

特に家事分担の偏りを感じているとき、その不満はどんどん積み重なってしまいますよね。

でも、その「自分ばかり」はもしかしたら主観によるものかもしれません。

アドラー式子育ての専門家・熊野英一さんが、アドラー心理学の視点から夫婦の家事分担における不満との向き合い方をアドバイスします。

家事分担で自分ばかり我慢してると感じるのはなぜ?

家事分担で自分ばかり我慢してると感じるのはなぜ?
質問者
質問者

夫婦ともにフルタイムで働いていて、どちらも日常的に家事や育児をしています。

ただ、週末など子どもを連れておでかけに行くのはいつも自分で、妻は家で休んでいることが多かったり、何かと自分ばっかり我慢しているように感じていて不満がたまっています。

これはもうどうしようもないのでしょうか?

「自分ばっかり我慢している」という声は、男女を問わずよく聞く声です。

またそれは家庭内だけでなく、仕事の現場でも起こりがちなことだと思います。

どうしてそう感じるのか?感じたらどうすればいいのか?

ちょっと俯瞰して考えてみましょう。

「たくさんやっている」の感覚は夫婦で違って当然

前提として夫婦や家族とはいえ、違う人であり、考え方も感覚も違います。

だからこそ多様性のパワーでいろいろなことを乗り越えられるというメリットがあります。

ただ、反対にその違いがマイナスとして出てしまうケースももちろんあります。

例えば、よく出る例えですが、コップにジュースがちょうど半分入っていたときに「半分も残っている」と感じる人もいれば「半分しか残っていない」と感じる人もいます。

同じように家事や育児において「たくさんやっている」という感覚はそれぞれ。

でも、近しい人だからこそ、同じような感覚のはずと錯覚してしまいがちであり、それが伝わらないことにモヤモヤしてしまいます。

不満を溜め込むだけでは何も解決しない

説明しなくてもわかってほしいという気持ちは、一種の甘えのようなもの。

相手の捉え方に依存してしまっている状況ではズレは置きやすく、チームワークが乱れてしまいます。

そのうえで、関係性を壊さないようにと言いたいことをぐっとこらえてしまうこともあるでしょう。

本来心地よい範囲内でゆずりあうことは決して悪いことではありません。

でもそれがちゃんと納得できていないと、そのうち不満がたまって「自分ばっかり我慢している」と、自らが意味づけをしているように感じます。

これによって「ああ、自分ばっかり我慢しているから不満がたまるんだ。相手が悪い」となると自分を正当化できるので、少しすっきりすることができるのかもしれません。

ただ、お気づきだと思いますが、これは解決にはつながりません。

いたずらに相手が悪いという感情ばかりを増幅させかねず、結局本来目指したい「協力して楽しくやっていく」というゴールから離れてしまいます。

ここまでのすべてはあくまで自分の視点、感覚の中で勝手に進んでいること。

相手が悪いとしながらも相手の意見や感覚はそっちのけ。

本当にそれでいいのでしょうか?

家事分担の不満を解消するために

家事分担の不満を解消するために

深い共感力と相手を思いやる気持ち

アドラーはこんな言葉を残しています。

アドラー心理学のポイント

「恋愛と結婚には、社会生活以上に深い共感力が必要だ。

 相手を思いやる心が幸福を支える」

この言葉でアドラーが伝えたかったことは、恋人や夫婦のような親密な関係では、仕事や友人関係以上に相手の立場を理解し、尊重する努力が欠かせないということです。

先ほども振り返りましたが、現状の「自分ばっかり」と感じているのは、ほぼ主観に基づくもので、相手の立場や、感じていることについては、含まれていないように感じます。

アドラー心理学で重要としている「共感」は、「相手の目で見て、相手の耳で聞いて、相手の心で感じる」という自分の主観をいったん横に置いて、相手に寄り添うことです。

確かにあなたは「自分ばっかり」と感じているかもしれませんが、相手はどうでしょうか?

本当に我慢せずにやりたいようにやって、あなたにばっかり押し付けている感覚はあるでしょうか?

多くの場合、量や質は違ったとしても相手が一切我慢することなく、自分のやりたいようにやっているということは考えにくいと思います。

相手には相手の不満があるもの。そこにあなたは目を向けていますか?

パートナーは敵ではなく、同じ方向を向く味方

そう考えると、まずはお互いすり合わせる必要がありそうです。

それは、どのくらい負担が偏っているか?という現実的な分担だけでなく、どう感じているか?という感情面も含めたもの。

よく家事育児のチェックシートなどを使って分担の割合をドメスティックに表面化させるツールもありますが、実際は数値では表せない部分も多いので、そこは忘れずに取り組んでみることをオススメします。

もしかしたら、実は相手が我慢していたことや相手があなたに対して協力してくれていたことなど、あなたが気づいていなかったことが見えてくる可能性も大いにあります。

そのうえで、今のやり方を続けるか?それとも見直すか?

そこについて話し合ってみてはどうでしょうか?

もちろんスタンスとしては、本来協力すべき相手なので、敵対することは避けましょう。

ケンカして、言い負かして、謝らせて…その時はすっきりするかもしれませんが、後々遺恨を遺してしまったり、いいことはひとつもありません。

向かい合うのではなく同じ方向を向く、そんなことを考えてちょっと広い視点をもってみてはどうでしょうか?


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • 「自分ばっかり」と思ったら、主観だけのものではないか疑ってみる
  • 相手が我慢していることにも興味関心を持ってみる
  • 協力するために話し合ってすり合わせる

「夫婦は他人」と頭ではわかっていても、なかなか難しいですよね。

とはいえ、先は長いし、なんなら子どもたちが育って二人に戻った時のことを考えたら、今から少しずつ練習していかないといけませんよね…

頑張っていきましょう!

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熊野英一

株式会社子育て支援 代表取締役 / ボン・ヴォヤージュ有栖川 代表
子どもたちの居場所づくりプロジェクト「ビリーバーズ」統括リーダー
アドラー心理学会 正会員 / 個人心理学会 正会員

著書は『アドラー式 老いた親とのつきあい方』(海竜社)『アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本』(小学館クリエイティブ)ほか。編著は『急に「変われ」と言われても』(小学館クリエイティブ)。

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