男性の育児参画が増える中で、パパ友がいる人も増えているように感じます。
しかし、気軽に始められるはずのパパコミュニティも、いざ入ってみると人間関係の難しさに直面することは少なくありません。
今回は、パパ友を増やしたくてパパコミュニティに入ったものの、先輩パパから持論マウントをとられて、モヤモヤしているパパからのご相談。
マウントをとってくる相手と、どう上手に付き合っていったら良いのか。
アドラー式子育ての熊野英一さんから上手な付き合い方について、アドバイスをもらいました。
ぶつからずに穏やかに受け流すための具体的な考え方まで、明日から使える対処法をわかりやすく解説します。
パパ友がマウントをとってしまう理由

息子が3歳になり、パパ友をもう少し増えたらいいなと思って地元で活動しているパパコミュニティに参加するようになりました。
基本的には素敵なパパが多いのですが、一部先輩パパで持論を押し付けてダメ出ししてくるパパがいてちょっと困っています。
どうしたらいいでしょうか?
気軽に関われるパパコミュニティがあるという話を聞くことが増えましたが、そのたびに本当に時代は変わってきているなと思います。
パパ友ができることはとてもいいことだと思いますが、全ての人とうまくいくかというとなかなか難しいところ。
どう付き合っていったらいいか考えていきましょう。
マウントをとる人の考え方の土台にあるもの
今回はまずアドラーの言葉をお伝えしましょう。
アドラー心理学のポイント
人は、自分のライフスタイル(性格)に合う経験を選び、それを土台に物事を考える
アドラー心理学でいう「ライフスタイル」とは、その人が幼少期の経験や環境の中で形成した考え方や感じ方のパターンによって作られ、人はそれを元に行動や判断をするもの。
一般的には「性格」というニュアンスです。
現代アドラーでは、おおむね10歳くらいには、それぞれのライフスタイルはおおむね固まり、そのキャラで生きて行こうと選ぶと考えられています。
パパコミュニティにはいろいろなパパが集まってくると思いますが、当然ライフスタイルはそれぞれ違います。
なので、合う人と合わない人がいるのは、もはや仕方ないことではあります。
「自分の意見が正解」と思い込むライフスタイルとは
基本的にライフスタイルはこんな背景で作られると言われています。
- 自己概念 : 私は○○な人である
- 世界像 : 世界、世の中の人は〇〇である
- 自己理想 : 私は○○でなくてはならない(○○でありたい)
もちろん、これらは全て「主観」なので、「絶対」ではありません。
むしろ、「妄想」と言った方がいいかもしれません。
そして、様々な経験の元、こんなことを考えている人が
- 自己概念 : 私は正解が選べる人である
- 世界像 : 世界、世の中の人は正解じゃないとダメだと思っている
- 自己理想 : 私は正解を選ばなくてはならない(正解でありたい)
正解か不正解かでジャッジされてきた経験があると、こうなりがち。
そして、世の中の人が正解を求めていると思うからこそ、良かれと思って客観性のない、その人なりの正解を押し付けてしまうのです。
よく、「あなたのことを思って」という枕詞をつけて話しますが、あながちそれは嘘ではないのだと思います。
もちろん時には、ただただ「自分が優位でいたい」という本音を持っている人もいるかもしれませんが、それは「人間関係は優位に立たないといけない」という違う思い込みを持っているんだと想像します。
実際はそんなことはないのに。
ただ、押し付けられた側としては、モヤモヤしてしまいますよね。
そんなときはどのように対応したらいいのでしょうか?
パパ友のマウントには「共同体感覚」で向き合う

考えは違っても、パパコミュニティでは同じ子育て仲間
そもそもは考えこそ違うけど、子育てを円滑にしていくためにパパ友を作るという同じ目的に集まっている仲間なので、互いに尊重し、互いに貢献できる「共同体感覚」を発揮していくことが大切だと思います。
自分と相手のことだけでなく、そのコミュニティ全体のことを考えて動くこともとても大事なことです。
自分だけがスッキリする選択をとる方が簡単かもしれませんが、より多くの人にとって建設的な選択を考えてみてはどうでしょうか?
なかなか難しいことだと思いますが、ここで対応することはあなたのバージョンアップにつながる可能性が高いと思います。
パパ友に限らず、仕事などいろいろなところでマウントをとってくる人はいると思うので今後、きっとその経験が役立つと思います。
パパ友を論破しても意味がない理由
相手が「これが正解だ」と押し付け、あなたの考えを「不正解だ」と言ってきても、言い返す必要はありません。
あなたが「こっちの方が正解だ」と主張して論破しようとすることは、相手の考えを否定することになり、結果として相手と同じことをしていることになります。
本来、どっちが正解か不正解かを決めることではないので、土俵からは降りてしまった方がいいと思います。
また、ぶつかることでコミュニティ全体の空気が悪くなってしまう可能性もあります。
それも避けたいところですよね。
ただただ、「お互いの考えが違いますね」と穏やかに受け止めたり、場合によってはスルーしたりすることこそ大人の対応ではないでしょうか?
もしも、あまりにしつこい時は、できるだけ丁寧に断りをいれるのもいいですし、全部聞いたうえでそれを実際には採用しないという選択をすればいいんだと思います。
同意はしなくてもいい、でも共感は忘れずに
そもそも相手がどんな目的で持論を押し付けているのか?そこに共感してみることも大切です。
あくまで想像ですが、それまでの人生で正解を求められてきたのかもしれないし、自分が正しいと思わないと前に進めないのかもしれません。
不安や怒り、心配など相手の感情に共感したら、その行動の目的もわかってくるかもしれません。
そうなるときっとどんな相手でも丁寧に対応する気持ちにはなれそうな気がします。
ただし、共感することは同意することとは違うので、そこは分けて考えましょう。
自分にとってそれは違うなと思うことを受け容れる必要はありません。
結局どっちの選択をするかは、自分で決めることができるので。
長い子育て期間にはいろいろな人に出会うことになると思います。
パパによって考えは様々ですが、ぶつかる必要はないので、自分はその違いを認められるようにしていくといいと思います。
熊野さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…
ポイント
- 持論を押し付けてくる人の中には「良かれ」と思っていることもある
- コミュニティ全体のことを考えてぶつからず、違うことだけ認めればいい
- 共感はするけど、同意はしなくてもいい
本当に気が合うパパ友に出会える確率はそんなに高いものではないと思います。
そういう人を見つけるために関わる人を増やすとどうしても合わない人が出てくるので、そこで諦めずにもっといろいろな人に会ってみてほしいなと思います。
著書のご紹介
また、熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。
「子育てが思い通りにいかない」「仲良くしたいのに夫婦関係がギクシャクしてしまう」「職場の人間関係がうまくいかない」など、悩みを抱える方は自分で解決できるためのコミュニケーション術を学びます。
こちらも気になった方はぜひチェックしてみてください!

