多くのパパが欲しいと思っているパパ友。
同じ立場だからこそできる悩みの共有や情報交換など、パパ友がいると心強いけれど、考え方が合わないとちょっと面倒な存在にもなったりします。
子ども同士のつながりもあるし、ほどよい関係を保つのって意外と大変ですよね。
今回は「パパ友との距離感が難しい」と感じるパパに向けて、アドラー心理学の視点からスペシャリストがアドバイス!
気を使いすぎず、無理せず付き合うコツを考えていきます。
パパ友は気の合う人と出会う方が奇跡


保育園のパパ友とのことで悩んでいます。
私は小学校に入るまで息子を習い事に通わせる気はないのですが、教育熱心なそのパパ友は行かせないなんてひどい!と詰めてきます。
息子同士の関係もあるので、あまり邪険に扱うこともできず距離感が難しいのですが、どうしたらいいでしょうか?
男性の育休取得率も上がっているように、積極的に子育てに関わるパパは増えてきていますよね。
それ自体はとてもいいことだと思いますが、関わるからこそすれ違いも起こってトラブルになってしまうことも出てくるかもしれません。
では、うまくいかないときにどう捉えたらいいのか?考えていきましょう。
パパ友の良さとは
仕事であれば上司と部下、プライベートでは先輩と後輩という感じで年齢が違うと上下関係はできやすいもの。
その点、パパ友は例えパパ自身の年齢が違っても、子どもの年齢が同じだったりすれば上下関係は生まれにくいフラットなところがあると思います。
また、男性は子育ての話をする機会が少ないので、普段は話せないことを話せる相手がいること、ましてやそれが同じような立場であり、同志のような存在であれば、モチベーションやリラックスにつながるところもあるでしょう。
何事も孤独な状況で挑んでいくのはなかなか難しいものです。
そういう意味で気の合うパパ友がいるということは、あなた自身にとっても、そしてあなたの家族にとってもいいことだと思います。
たまたま同じところに住んでいるだけ
しかしながら、パパ友が増えていく中では、今回のように考え方や価値観が合わないパパ友とつながることもあります。
ただ、それも当たり前のこと。
そもそも子育ての方針は無限にあります。
年齢だけでなく、それぞれのパパやママが育ってきた環境も違うので、中には聞いてびっくりするような方針の人がいてもおかしくないですよね。
会社や学校のようにある程度同じ思いや目的を持って集まってきたのではなく、たまたま同じ時期に、同じ地域に住んでいて、同じタイミングで子どもが産まれたというだけの人です。
むしろ、気が合う人がいることの方が奇跡なんだと思って間違いないでしょう。
パパ友との距離感に大切な「尊重」

すべての人は対等である
アドラーが残した言葉を紹介します。
アドラー心理学のポイント
「どんな顔を持つ人も、誰もが対等である」
この言葉は、人種や性別、地位、経済力などに関係なく、全ての人は平等であるという普遍的な価値観を強調したもの。
アドラーが大切だと考えたのは、自分も相手も同じように尊重する姿勢です。
我慢しすぎる必要も、相手に合わせすぎる必要もないということです。
つまり、考え方や価値観が違ったとしても、そこに優劣をつけたり、比べたりせずに尊重することが大切で、そもそも違う家庭なのだからすり合わせることはしなくていいのです。
もし今回のように教育の話では合わないというのであれば、そこの話はほどほどに受け流して、地域の情報交換や趣味の話など、合う部分があればその話をすればいいと思います。
パパ友に共感しながらも、課題は分離しよう
パパ友に限らず、友人関係において重要なのは「お互いが自然体でいられるか」という視点です。
今回のようにこちらは取り合わなくても、向こうから詰めてくるような状況であれば、まずは、相手の視点にとって、なぜそんなに詰めてくるか?というポイントに共感。
そのうえでどうしても無理をしないと付き合えないと判断したら、距離を置くのもいいでしょう。
わざわざ無理をして付き合う必要はありません。
具体的には顔を合わせる機会を減らすように、お迎えの時間帯を少し変えたり、行事でも離れた場所に陣取ったりするなど、小さな方法があると思います。
もちろん、相手の考え方を正す必要もありません。
それは相手の課題に踏み込むことになります。
相手の家庭のこと、相手自身のことは、相手の課題。そこを分離して考えることができれば、口を出したくなるようなこともなくなるはずです。
もしも自分や息子に直接的な危害が加わるようなことがあれば、その時はこちらの課題にもなるので、積極的に話して、解決策を考える必要があります。
これからの人生であなたも、あなたの息子さんも、たくさんの人に出会うと思います。
その気の合わない人と仲良くすることに固執する必要はありません。
無視をするような新たな火種になりかねない極端な対応をするのではなく、あいさつのみ、くらいの柔軟な対応で華麗に乗り切ってみてもらえればと思います。
熊野さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…
ポイント
- パパ友はたまたまが重なって出会っただけの人。気の合う人と出会えたら奇跡
- 考え方は違っても対等。互いに尊重して優劣はつけない
- 課題を分離して踏み込まない。きついと思ったら距離を置いてOK
仕事の同僚や学校のクラスメートのように自分では距離を置くのが難しい相手に比べたら、パパ友は離れても生活に影響が少ない方だと思います。
そのくらいの存在だと思って、気楽にいられる距離感を保ってみてください!
著書のご紹介
また、熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。
「子育てが思い通りにいかない」「仲良くしたいのに夫婦関係がギクシャクしてしまう」「職場の人間関係がうまくいかない」など、悩みを抱える方は自分で解決できるためのコミュニケーション術を学びます。
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