2万人以上参加のアンケート2022年のトップ5と気になるパパの孤独~パパのホンネ白書2022ダイジェスト版

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2万人以上参加のアンケート2022年のトップ5と気になるパパの孤独~パパのホンネ白書2022ダイジェスト版

2021年5月サイトオープンを前に始まった、公式LINE「パパしるべ総研」のアンケート調査。

今回は、2022年に実施した結果から今どきの「パパのホンネ」をまとめた、「パパのホンネ白書2022」のダイジェスト版を公開いたします。

アンケートトップ5は“直接聞けないこと”

アンケートトップ5は“直接聞けないこと”

2022年も毎週LINEでアンケートを送り、たくさんの方に回答いただき、本当にありがとうございました。

49回のアンケートで、合計のべ21,000人!

あくまで延べ人数ですが数えてみてビックリしました。

今回は2021年の年末にも前後編に渡って公開した、「パパのホンネ白書」の2022年版をダイジェストでお届けします。

パパのホンネ白書2021 前編 ~今どきのパパが求めるものは~
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「パパ1000人のホンネを届ける!」を目標にスタートした「パパしるべ総研」。 今回はその約半年に及ぶアンケート調査の結果から、2021年現在のパパたちのホンネを分析した「パパのホンネ白書2021」の前 ...

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パパのホンネ白書2021 後編 ~パパを翻弄する孤独とお金~
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不安定な社会情勢の中で、経済的にも決して上向きとは言えなかった2022年。

少子化の歯止めはかからず、ついに出生数が80万人を大幅に下回ることとなりました。

一方で、改正育児・介護休業法が施行され、男性育休を取り巻く環境が大きく変化したことで、今まで以上に男性の家事育児に対しての注目は高まったと感じています。

そんな中で、市井のパパたちに向けて行ってきたアンケートに対して、世間的な興味がどのように注がれたのか?

まずは、2022年に公開したアンケート結果記事に関して、アクセス数のトップ5を発表します。

これはあくまでアンケートの結果をまとめた記事のランキングですが、1位の「夫婦でも秘密にするべきこともある!?夫が妻に隠していることベスト3は」全ての記事を対象にしたランキングでも2位と、アンケート記事の中で圧倒的なアクセス数でした。

いつの時代も、人の秘密というのは興味がひかれるものですが、ここまで圧倒的だとは。

夫婦をキーワードとしたアンケートが注目されるなかで、パパのうち4人に1人がほぼ毎日仕事に行きたくないと思っているという衝撃的な結果も3位にランクイン。

皆さん、本当にお疲れ様です。

さて、前回に続き、今年も監修にはNHKeテレ「すくすく子育て」でおなじみの大阪教育大学の小崎教授にコメントをいただきましたが、小崎先生はこのトップ5について、こう話していました。

並びを見て、健全な上位だなと思いました(笑)。

子育ては楽しいけどきれいごとだけではありません。

もちろん、“清く、正しく、美しく”的なものが求められるところもあっていいのですが、ちょっと息抜き的に“それってどうなの??”と密かに思っていることがこういったアンケートから見えたりすると、それはやっぱりのぞき見したくなるものです。

かえって生真面目な内容ばかりが上位を占めていなくてよかったなと個人的には思います。

内容的にも、こういうものは飲み会のネタになりますしね。

また自分の話ではなくて、“ちょっと聞きかじった友達の話”みたいなもので話しやすいのもいいですよね。

また、アンケートの意図としては、パパたちが読んで自分たちはどの位置にいるのかを知ってもらおうと考えているかもしれませんが、私はママが多く見ているように感じました。

夫婦とはいえど、直接聞きにくいこともたくさんありますよね。

そんな中でこういったアンケート結果から一般的にどうなのか?我が家とはどう違う?うちの夫はどうなんだろう?ということを楽しんでいるように感じます。

夫婦が集まるセミナーや講演会をする時によく言うのですが、隣に座っている夫婦が普段どうなのかなんてお互い絶対にわかりませんよね。

本来、夫婦や家族はブラックボックス的なもの。でも、そのくらいでいいと思います。

きっとこれからもこういったちょっとのぞき見したくなるアンケートは変わらず多くの人が見たいと思うんじゃないでしょうか

ちなみに、前回小崎先生がピックアップしたこちらの記事は、2022年も相変わらずアクセスされ続け、週間ランキングで上位に入る強さを誇っています。

5割の夫婦が一緒にお風呂に入る!?入るor入らないそれぞれの理由
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11月22日「いい夫婦の日」に向けた夫婦のホンネ調査アンケートシリーズ。 いよいよラストの第4弾は、まもなくやってくる11月26日の「いい風呂の日」にちなんで、顔を合わせて話すのはちょっと恥ずかしい夫 ...

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よく飲み会は心を開いてなんでも話せる、とは言いますが、確かにここまでは話せないですよね。

パパだけじゃない社会課題としてより表面化した「孤独」

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今回、小崎先生には49本のアンケートの中から気になったものをピックアップしていただきました。

ここではその中から2本に関してのコメントを紹介します。

まずはコチラ。

「自分はパパだ」と自覚したのはいつどんな時!?パパ達にアンケート
「自分はパパだ」と自覚したのはいつどんな時!?パパ達にアンケート

妊娠・出産による体の変化がある女性と比べて、男性は父親やパパの実感が生まれにくいと言われることが多いです。 そんな男性たちが「自分はパパだ」と自覚するのは、いつ・どんな時なのでしょうか? 今回は公式L ...

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【「自分はパパだ」と自覚したのはいつごろですか?】という質問に対して、「出産してすぐ」が最多の35.7%、次いで「パートナーの妊娠中」が28.6%だった結果を受けて、小崎先生からコメントをいただきました。

すでにいろいろなところで語られていることではありますが、ママにとっては妊娠と出産があるからこそ自覚はできやすいものです。

一方で、パパにはそのプロセスがないので自覚=パパスイッチが入りにくい。

なので、これはもうスイッチを押しまくらないといけないのです。

実は自分自身もそうでした。

では、自分の場合はどんな形でスイッチが入ったかと振り返ってみると、周りの人から『もう悪いことできないね』と言われたり、保険屋さんがやたら保険をすすめてくるとかそういう外圧的なものが変えてくれたように感じています。

そのくらいパパの自覚は難しいということは、母親にも理解はしてほしいと思います。

このアンケートだけでなくいろいろな調査でも出産がきっかけになったという結果はありますが、“自分で産む出産”と“横で見る出産”とはやっぱり違います。身体的変化は意識の変化に繋がりやすいものです。

自覚のタイミングにズレがあることはしょうがないことなので、夫婦は一緒に考えながら、ゆっくり親になっていってほしいと思います。

具体的には、やっぱりパパにはママの変化がよくわからないから、ママから丁寧に教えてあげてほしいし、パパはそれを興味、関心を持って聞く必要はあると思います。

ちなみに、出産を機に自覚ができなかったという小崎先生はどんなタイミングでパパの自覚をもったのでしょうか?

息子が1歳になったくらいだったと思います。

高熱を出してうんうんうなって苦しんでいる姿を見て『代われるものなら代わってあげたい』と心から思ったときに、“ああ、自分もパパになったんだな”と感じました。

妻が病気になったときに“代わってあげたい”なんて思ったことはないですから。

妻への愛が足りないということではなく、質が違うものを感じた、ということにしておいてください(笑)

そんな小崎先生がアンケートからちょっと心配していることがありました。

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改正育児・介護休業法の施行やコロナ禍などとにかく社会的な変化が続いています。 そんな中でパパたちが繋がり「パパ友」になる環境や思い、付き合い方法にはどんな変化があるのでしょうか? 公式LINE「パパし ...

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“パパ友”という言葉は、2022年に一番聞いたキーワードでした。

男性の子育てに関するいろいろな現場に行くたびに『どうしたらパパ友ができますか?』『パパ友やっぱり必要だと思いますか?』など、本当に多くの人が“パパのつながり”について気になっていたようです。

前回のパパのホンネ白書でもパパの孤独は話題になりましたが、その状況はあまり変わっていないようです。

近年、目立ってきている『ローンウルフ型』と呼ばれる、社会から孤立してしまった孤独な人による犯罪にも象徴されていますが、引きこもりやうつ病、自殺者などにも男性が多い現状があります。

繋がることが得意ではない男性は社会問題となっているのです。そのひとつがパパかもしれません。

その背景にはやはり社会構造の変化があります。

かつては、会社、職場が全部用意してくれていました。友達や同僚、職場結婚が多かったので、結婚相手も職場にいました。

またその繋がりを作るための運動会や社員旅行、合ハイ(合同ハイキング)なども職場が仕掛けたもの。

さらに寮もあれば住むところまで職場が用意してくれたのです。

それが、いい意味で手を放して、それぞれに任されるようになってきたところで、男性たちの孤立や孤独につながっているように感じます。

アンケートの回答でもパパ友を求めている人がたくさんいるという結果が出ていますが、本当に欲しいのはパパじゃなくてもいい、友達なんだと思います。

話ができて、繋がることができれば、パパである必要はありません。

ただ、パパという共通項があれば、つながりやすいので、そういう意味ではパパ友でいいのかもしれません。

あまり知られていませんが、日本には世界でも珍しい“孤独孤立対策担当大臣”がいるほど、孤立や孤独が社会問題となっている中、男性たちがいつこの孤立や孤独から抜け出せるのかは、これからどうなっていくかはしっかりと見ていかないといけないと思います。

性別を問わず、孤立や孤独に困っている人はいますが、特にパパをはじめとした男性にとっての大きな問題のようです。

1年間のアンケートを振り返った時に回答率が高いものは「パパ自身」について尋ねたものが多くなっています。

そのことからも、パパたちの興味は自分や、同じ境遇のパパたちへと向けられ、やや“内向き”である傾向が見て取れるように感じます。

パパしるべが実施している公園での実証実験のもとになったアンケートでも、公園で困ったことの上位に「孤独を感じた」というものがありました。

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今、推進されている男性の育休は、2021年のデータでも13.95%と多数派ではないことからも、育休を取ることにより職場で孤立することや、公園に限らず同世代の男性が少ない日中の街で孤独を感じてしまう可能性も十分に考えられます。

現段階での育休推進は男性の孤立や孤独を助長しかねないともいえるかもしれません。

その状況を打破するためには、男性の育休取得率が上がり、多数派となることもひとつではあります。

改正育児・介護休業法の施行が佳境を迎え、従業員数が1000人を超える企業の育休取得率公表がはじまる2023年にどう変わっていくのか?

この1年がまさに正念場となる可能性は十分にありそうです。

パパしるべは、引き続きアンケートを通じてその動向を見守っていきたいと思います。

そして、小崎先生は、もう一つの打破する方法として、パパを繋ぐためには「おせっかいが3人必要」と話します。

小崎先生の感じている孤立、孤独の解消へのカギや他にピックアップしてくれたアンケートに関するコメントは「パパのホンネ白書2023完全版」でご確認ください。

ちなみに完全版で小崎先生がピックアップしたアンケートがコチラ。

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保育業界でもよく話題に挙がるこのテーマについて、小崎先生が感じている「怖いと感じることの必要性」について語ってくれました。

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小崎先生が考える両立という言葉の意味やとらえ方。

仕事と家庭、または妻との関係性について気になっていることとはいったい?

「パパのホンネ白書2022完全版」の閲覧を希望される方は、こちらのグーグルフォームからどうぞ。

詳しくはコチラ

最後までご覧いただきありがとうございました。

小崎恭弘

大阪教育大学教育学部教授 小崎恭弘先生

大阪教育大学教育学部教授
大阪教育大学附属天王寺小学校校長
NPO法人ファザーリング・ジャパン顧問

1990年聖和大学教育学部卒業。
91年西宮市市役所初の男性保育士として採用、西宮市授産所「名神あけぼの園」に配属。その後、様々な大学で教鞭を振るう一方、NPO法人ファザーリング・ジャパンの立ち上げに携わり、男性の育児に関する啓蒙などに努める。
NHKEテレ「すくすく子育て」などメディアでも活躍し、「男の子の本当に響く叱り方・ほめ方」をはじめ男の子の育て方に関する書籍がベストセラーに。

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