「見てない」ではなく「見えない」子どもが飛び出す意外な理由!

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「見てない」ではなく「見えない」子どもが飛び出す意外な理由!

子どもの行動って本当に予測がつきません。

道路に飛び出してしまったり、ぶつかったり、危ないと思ったことがあると思います。

大人からすれば明らかに危ないとわかっているのになぜ・・・。そこには意外な理由があったのです。

Eテレ「すくすく子育て」でもおなじみの大阪教育大学の小崎恭弘先生に聞きました。

大切なのは同じ体験と同じ気持ち

大切なのは同じ体験と同じ気持ち

一緒に過ごしているのに、子どもとどうしても気持ちが通じ合っていない。

あるいは、こちらの思いが全く伝わっていない。

そう感じることありませんか。

それはたとえ自分の子どもであっても。

私はよくそんな話を聞きますが、まあ仕方ないことでしょうね。

子どももきっと同じ様に思っていますから。

というか、子どもはそんなパパたちの気持ちにも気がついていないかもしれません。

気持ちを通わせるためには、二つの要素がいると思います。

それは同じ体験と同じ気持ちということです。

例えば、同じものを食べる、同じ遊びをする、同じ景色を見る。

この様な同じ体験を一緒に行うことにより、同じ感覚や気持ちになれます。

おいしい旬の果物を一緒に食べて、目を合わせて「おいしいねー」という感覚といえば、なんとなくわかりやすいのではないでしょうか。

果物の味を共有しているからこそ、共感できるものなのです。

こんな共有体験を色々としてほしいと思いますが、いつもできるわけではありません。

パパはできていると思っていても、実はそこにズレが存在するのです。

それは様々な場面にあるのですが、特に「見る」つまり視覚にはその違いが大きく現れます。

保育者を目指す学生に実習の前に必ず伝えることは「子どもと目線を合わせる大切さ」です。

多くの場合パパは立ったままで子どもとお話をしているのではないでしょうか?

当然ですが、大人と子どもでは身長が違うので、大人を見上げる様な形で子どもは話をすることになります。

あるいは、そうなるときちんと目と目が合わないまま、話していることになっているのではないでしょうか。

保育の活動は子どもを中心とした活動です。

だから保育学生は、子どもと目と目をきちんと合わせる事を最初に学ぶのです。

それはしゃがむことや、また赤ちゃんと関わる時は、寝たりしながら視線を合わせることを大切にしています。

日常生活ではあまり意識しないですね。

子どもの視野は予想以上に狭い

子どもの視野は予想以上に狭い

子ども達からみた目線や、子どもなりの見える範囲など考えたことはありますか?

これはなかなかに難しいですよね。

そこで子ども達の見える範囲を体験する教材があります。

これは「チャイルドビジョン」と呼ばれています。

簡単にいうと大人の視界を遮り子どもの視界にするというものです。

大人の視界が水平に150度程度ありますが、子どもは90度です。

また垂直には、大人の視界は120度ありますが、子どもは70度程度です。

つまり全く見えている範囲が違うのです。

この違いはいくつかの問題につながります。

一つは最初に書いた様に、気持ちの違いになります。

つまり同じ場面にいても、見えているものが違うということなのですから。

そこではやはり共有体験しにくいですよね。

そしてもう一つが、子どもの安全の確保が難しいということです。

大人から見えている危ないものを、子どもは見えていない可能性があるのです。

ここはパパがしっかりと子どもの安全確保をしてあげましょう。

子どもと見え方が違うということは、意外に皆さん知らない様です。

見え方が違うと感じ方が違う。感じ方が違うと、その後の行動も異なります。

子どもと心を合わせるためにも、子どもの視線や視野をしっかりと理解したいものです。

小崎恭弘

大阪教育大学教育学部教授
NPO法人ファザーリング・ジャパン顧問

1990年聖和大学教育学部卒業。91年西宮市市役所初の男性保育士として採用、西宮市授産所「名神あけぼの園」に配属。その後、様々な大学で教鞭を振るう一方、NPO法人ファザーリング・ジャパンの立ち上げに携わり、男性の育児に関する啓蒙などに努める。NHKEテレ「すくすく子育て」などメディアでも活躍し、「男の子の本当に響く叱り方・ほめ方」をはじめ男の子の育て方に関する書籍がベストセラーに。

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