子どもにどんな習い事をさせるか?
親としてはいろいろな思いがあると思います。
そんな中で、できれば親自身が好きなものをやってほしいと思う人も結構いるんじゃないでしょうか...?
今回はそんな野球好きのパパへ、アドラー式子育ての熊野英一さんにアドバイスを聞きました。
誘導しても気を付けることとは?
自分の好きな野球をやって欲しいのは、親のエゴ...?
いやー本当に熱くなりますよね!
特に自分で野球をやってきた人にとってはたまらないのではないでしょうか?
そりゃわが子にも野球を!気持ちはよくわかります。
「課題の分離」を前提に考えよう
親のエゴかと問われると、そりゃ間違いなくエゴでしょう(笑)。
ただエゴは言い換えれば自我、自分の考えではあるので、誰にだってあるもの。
それ自体が悪いのではなく、そのエゴを押し付けることが控えたいことです。
これまでの記事でもたびたび伝えていますが、アドラー心理学で言う「課題の分離」が最初のキーポイントとなります。
「子どもに野球をやらせるかどうか」は親の課題ですが、「野球をやるかどうか」は子どもの課題。
これを分けて考えることは前提になります。
そう考えた時に、基本的には習い事に関しては子どもの意見、子どものやりたいという思いを尊重することがベースになります。
子どもが意思表示できるまではどうしたらいい?
とはいっても、自分から「やりたい」と明確な意思表示ができるようになるには、ある程度成長してからになるでしょう。
もちろん、小さくても「やりたい」「やりたくない」とは言いますが、気分次第で変わってしまうケースが多いと思います。
では、だからといってちゃんと意思表示するまで親として何もさせない方がいいのかというと、そうではないですよね。
選択肢のひとつとして、オススメの習い事をやらせてみることは悪いことではありません。
もしかしたらそれでいち早く才能が見つかることだってありますし、何より子ども自身が好きになることだって十分にあり得ると思います。
ただ、親がやらせてみたい習い事を子どもがしているという状況に対して、あくまで親のエゴに子どもが付き合ってくれている、子どもの時間をいただいている、というくらいにわきまえる感覚をしっかりと持っておく必要があります。
きっかけは親でも最後に決めるのは子ども
わが子とパパは違う
当たり前のことですが、そもそもわが子とパパ自身は違います。
性格はもちろん、育っている時代も違います。
そんな中で同じものを好きになるか、同じもので感動するかというのは正直わからないこと。
そして何より押し付けてはいけないものです。
そうしないとパパが大好きな野球が親子の関係を分かつものになってしまう可能性も。
そんな悲しいことはないでしょう。
だったら、もう野球のことは忘れた方がいいのか?
いや、そこまでしなくてもいいと思います。
どんな子どもも育つ環境が成長に影響します。
その最も大きな存在こそ親です。
親が野球好きであったら、子どもが好きになる可能性も十分にあります。
子どもの「やりたくない」を受け止める覚悟
「野球は素晴らしいものだ」という親の価値観を押し付けないまでも、「パパ自身が感じている野球の素晴らしさ」「パパが野球を好きだと思っていること」は、存分に伝えていいと思います。
そのこと自体は、子どもにとっても、何かを好きになることの良さや楽しさを感じる経験になると思います。
これも大事なことですよね。
ただ、好きにならない可能性があることも忘れてはいけません。
ある日突然子どもが「やりたくない」ということもあります。
最初に伝えたように、野球をやるかどうかということは子どもの課題なので、子どもが「やりたくない」といったら、そこはもう親の出番ではないので、しっかりと受け止めましょう。
また、それは例え子どもが意外と野球がうまくても同じことです。
野球が苦手だとすんなりと引き下がることは多いと思いますが、うまいと未練が残り「もったいない」なんて言っちゃうこと、よくありますよね。
でも、うまくても下手でも、やりたいかやりたくないか、好きか好きじゃないか、楽しいか楽しくないかには関係ないことです。
とにかく、野球をやらせたい気持ちは十分にわかりました。
あとは、最後に決めるのが子ども自身であることを心にしっかりととめて子どもと向き合ってみてください。
我々は、お子さんが野球好きになってくれることを祈っています。
熊野さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…
ポイント
- 野球をやるかどうかは子どもの課題。親の課題と切り分けて考える。
- パパ自身が思う野球の素晴らしさや好きだということは存分に伝えてOK!
- 子どもに「やりたくない」と言われたら、そこはもう野球がうまくても引き下がる。最後に決めるのはあくまで子ども。
親としては、自分の好きなものを好きになってもらいたい、一緒に楽しみたいと思ってしまいますよね。
ただそこはもう好きになってくれたらラッキーくらいの気持ちでいきましょう。
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