本を読まない我が子。親のNG行動と子どもに読書を進める方法

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本を読まない我が子。親のNG行動と子どもに読書を進める方法

絵本の読み聞かせや読書は、子どもの教育にとてもいいといわれます。

実際に様々な効果もありそうですが、もしわが子が本を読まない読書嫌いだったら、親としてどのように対応したらいいのでしょうか?

またかえって子供を読書嫌いにする親のNG行動とは?

アドラー式子育ての熊野英一さんにアドバイスを聞きました。

まずは親が読書を楽しんでみよう!

まずは親が読書を楽しんでみよう!

質問者
小学校2年生の息子がいます。

野球が好きで、僕も昔やっていたので週末ごとに楽しんでいるのですが、本が極端に嫌いなことが気になっています。

僕自身あまり本を読んでこなかったことがコンプレックスになっているので、できれば息子にはたくさん本を読んでほしいと思うのですが、どうしたらいいでしょうか?

自分ができなかったこと、やっておいたらよかったと思うことを子どもに勧める、という親はきっとたくさんいると思います。

もちろん、教訓として伝えることは悪いことではないですし、実際にとても役に立つこともあるでしょう。

でもそれが、子ども自身が望んでいないことだったとしたら、それは質問のパパのようになかなかうまくいかないことの方が多いような気がします。

客観的に見てみると、息子さんが本が好きではないということに困っているのは、質問をくれたパパ自身。

つまり子どもではないと読み取れます。

そうなると子どもにとって“余計なお世話”になってしまっているのではないでしょうか。

アドラー心理学でいうところ「課題の分離」をすると、息子さんが本を読まないことは、親の課題ではなく、息子さん自身の課題です。

決して親が自分の都合で押し付けているような状況では前に進まないものです。

また、パパ自身があまり本を読んで来なかったということであれば、本の魅力を伝えることはなかなか難しい。

一方で本を読まなくてこれほど困った、という話もまた意外と難しいです。

なぜなら本を読むのが苦手だったあなたも、立派なパパになっているわけですから。

まずは、パパ自身がたくさん本を読んでみるのはどうでしょうか?

もちろんできればパパだけでなく、ママも一緒だとよりいいと思います。

パパとママが楽しそうに本を読んでいる。

しかも、その本を読んだことで得た素晴らしい体験を聞かせてくれる。

そうなると、子どもが自然と、本を読んでみたい!となるかもしれません。

この時「本ってこんなに面白いよ!だから読みなさい」となってしまったら、それは本末転倒。

結局押し付けてしまっています。

魅力は伝えるけど、読むかどうかを選ぶのは子ども自身の自己選択であり、その選択は尊重するべきです。

もしかしたら、大人になったこのタイミングでパパ自身が本にハマるかもしれません。新たな楽しみが増えるわけですから、それはそれでとてもいいことのようにも感じませんか。

まだ読みたい本に出会えていない可能性も...

まだ読みたい本に出会えていない可能性も...

本は、世の中に本当にたくさんあって、1冊1冊違います。

それらを読むことで世界や価値観が広がったり、文章力や読解力が身につくこともあれば、漢字や語彙力を高める可能性だってあります。

そういう意味では素晴らしいものですよね。

だからこそ、もっと読んで欲しい!その気持ちには共感します。

であれば、ひとつの方法として「本当に子どもが読みたい本」を探してみるのはどうでしょうか?

そもそも、息子さんは本当に本が嫌いなのかもわかりません。

場合によっては「本を読めと言われることが苦手」というケースもあれば、「活字を追うという作業が苦手」な場合もありますよね。

そしてもう一つの可能性が「本当に読みたいと思える本に出会えていない」という可能性もあります。

もしかしたら、今まで息子さんが出会った本は、息子さんにとって読みたいと思えるものではなかったのかもしれません。

それがたとえ世の中で名作と言われるものだったとしても。

これだけ世の中にたくさんの本があるのですから、息子さんが自分から「読みたい」と思えるような本もきっとあるはずです。

もしかしたらそれは親が下品に感じるもの、マンガのようなものなど、親としては「それか・・・」というものかもしれませんが、そこも子どもの選択を尊重しましょう。

この本はいい、この本は悪い、という判断を親がすることで選択肢を狭めてしまっていることはよくあると思います。

本こそ自分の興味が大事なもの。

パパやママも自分が読みたいと思わない本を押し付けられたら、嫌になってしまうのではないでしょうか?

また、一度、本を読むことで楽しい経験をしたら、そこから他の本も読んでみたいと思うようになるかもしれません。

そう、食べ物の好みが変わるように、ガラッと変わる可能性だってあります。

友達との出会い、学校の図書室での出会い、これからもきっかけになりえるものは、たくさんあります。

だからその可能性は信じてあげてもいいと思います。

また、やっぱりどうしても本が好きになれなかったとしたら。

それはこの子にとっては何がいいのかを考えればいいと思います。

本を読むのが苦手だけど、ラジオを聞くのが好きで、語彙力や文章力が磨かれたという人もいます。

本を読むことはあくまで一つの方法で、多くの人が本から得るスキルも別の方法で得ることができる可能性はあるのです。

とにかく、あまり本にこだわりすぎないこと。

現状を聞く限りは、その方がパパ自身も息子さんもラクになるような気がします。


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • まず自分たちが好きになって本の魅力を伝えたり、見せたりするただし、それで息子が読まなくても責めない
  • 本を読まない息子さんでも読みたいと思える本を探す
  • どうしても好きになれないなら、本を読む以外の方法を考える

こうして原稿を書いていますが、実は私自身本が苦手で、子どもの頃は本が読めない子はダメだ、みたいな決めつけに苦しんだことがあります。

本が苦手でも書く仕事に就く人もいるので、熊野さんが言うようにあんまり本にこだわらないでも大丈夫だと思います。

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また、熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。

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