体罰はもちろん、子どもに対して厳しくしすぎることはあまり良くないことというのはわかっていますが、ついつい…なんて時もありますよね。
では、子どもがどんなことをするとパパは厳しく叱ってしまうのか?
そのポイントはママとは違うのでしょうか...?
公式LINEアカウントに登録している2700人のパパたちに聞いたところ、パパとママでは違う傾向も見えてきました。
パパはどんなことで子どもに厳しくしてしまう?
おそらく厳しく叱られて育った人が多い今の子育て世代。
親になった今、強い言い方よりもしっかりと説明した方がいいということを目にすることも多いですが、時には強い言い方になってしまうこともありますよね。
果たして、どんなことで強く言ってしまう傾向があるのでしょうか?
今回のアンケートでは12個の選択肢から複数回答で、特に厳しくいってしまうことについて聞きました。
用意した選択肢はこちら
- 言葉遣い
- 食事のこと
- あいさつ
- 思いやり
- 嘘をつくこと
- 身だしなみ
- 約束を破ること
- 暴力的なこと
- 時間を守ること
- 片付け
- 怠けること
- その他
おそらくもっともっとたくさんの項目があるとは思いますが、よく耳にする代表的なもので構成してみました。
結果を見る前に皆さんもぜひ考えてみてください。
意外?パパが厳しくなるポイントトップ5
第1位:約束をやぶること
第2位:食事のこと
第3位:あいさつ
第4位:嘘をつくこと
第4位(同率):暴力的なこと
この結果を見て、みなさんどのように感じるでしょうか?
もちろんすべて人として大切なことではありますが、人間関係において大事なことが多いようにも感じます。
またバイアスがかかった見方かもしれませんが、仕事においても大事なことが多いような気がします。
一方で、「食事のこと」がここまで上位に入ったのはちょっと意外に感じる人もいるかもしれません。
もしかしたらかつてより食事を子どもと一緒にとるパパが増えたからでしょうか。
もう少し具体的に厳しくしてしまったこととその理由についても聞いています。
厳しくしてしまったこと&厳しくしている理由
- 妹を叩いたときに、叩かなくても解決できること、基本的に暴力は良くないが強い人が弱い人にするのはより良くないと叱った。
理由:人を傷つける行為であり、大きな傷の場合取り返しがつかないことにもなりかねないため。(40代) - 食べ物で遊んで机の下に落とす事が良くありますが、その時はつい厳しくなります。
理由:食べたくても食べられない子どもも世の中にはいると考えると、つい食べ物を粗末にする事に敏感になります。(40代) - 遊び食べをしているとき、あんまり長く続くと強く言ってしまう。
理由:まだ練習中なんだろうけど、やっぱり食べるときのマナーは大事だと思ってほしいので。(30代) - 「これまずい、いらない」と言われてデカい声を出してしまいました。
理由:「まずい」はあくまで主観なので、言うとしても「口に合わない」。作ってくれた人への感謝もなく上から目線の「まずい」発言は違うと思っています。(30代) - 黙って出ていく、黙って帰ってくるのは常に強く言ってしまいます。
理由:あいさつする習慣がコミュニケーションを円滑にするためにも大事だと感じているから。(40代) - そこまで強く言ってはいないですが、保育園に向かう時間を一緒に決めたのにテレビを見ていて準備してなかった時は声が大きくなってしまいます。
理由:社会生活の中では時間を守ったり、コミュニケーションをとったりすることはもっとも基本だと思うので。(30代) - 何度約束しても、周りを見ずに道路に飛び出すのはさすがに言い方がキツくなります。
理由:命に関わることは身に染みるように伝えたい。(30代) - 「やって」「うん」「頼むね」「やっぱりやだ!」「なんでだよ!」こんな感じです。
理由:発言には責任を持ってほしいのです。そうじゃない大人をたくさん見ているので。(40代)
どのコメントも共感できるところがあると感じます。
今回はあえて「特に」という前提で聞いていますが、どれも大事なこと。
ただ、こうして具体的な事例を聞いてみると、食事に関するケースが多いのは印象的でした。
では、この傾向はママたちとは違うのでしょうか?
パパと違うママが厳しくしているポイントとは?
ママが厳しくしていると感じることトップ5
第1位:暴力的なこと
第2位:身だしなみ
第3位:片付け
第3位(同率):約束をやぶること
第5位:怠けること
もちろん同じ12個の選択肢の中から選んでもらったのですが、同じだったのは「暴力的なこと」と「約束をやぶること」の2つ。
「身だしなみ」「片付け」「怠けること」というパパでは、トップ5どころかほとんど気にされてなかったところが上位に入りました。
あくまで今回はパパ向けのアンケートなので、パパから見て感じた回答にはなります。
普段自分はあまり気にしていないけど、妻はどうも子どもに厳しくしているな、と気になったものがピックアップされる傾向は否めません。
とはいえ、こんなに違う結果になるとはちょっと驚きました。
もう少し具体的な内容も聞いています。
ママが厳しくしていたこと
- 当たり前ですが、歯磨きなど日常的な身だしなみが妻はかなり気になるみたいです。(30代)
- 保育園から帰ってきて脱いだ服を片付けずにダラダラしているとぶちぎれています。(30代)
- 靴のかかとを踏む、上着のジッパーを閉めないなど、だらしない格好にはかなり敏感です。(40代)
- 宿題や学校の準備ができていないことを母親のせいにしたり、母親もできていないと正当化したりすることに対して、自分の問題だと叱っていた。(40代)
- 手を洗っていないのに手を洗ったと嘘をついた事に対して、なんでそんな嘘をつくのか厳しく追及していました。(40代)
- 子どもが何かうまくいかなくてブンブン手を振って叩いてくるときがあり、妻はその手をかなり強くつかんで止めています。(30代)
- モノを投げるのは妻が1番キレること。(30代)
- ママを叩くと厳しい。本人はふざけているのかもしれないけど。そこは厳しく言っていいと思います。冗談ではすまないこともあるから。(40代)
パパ目線では「そこまで厳しくないでいいのに」と映っていることなのかもしれませんが、どれも大切なこと。
逆に考えると、この部分をパパがあまり気にしていないからこそ、妻はここに厳しいと感じるだけのことかもしれません。
また、このようにちょっと別のポイントで厳しい状況は、人はそれぞれ気になることが違うと感じるからなのかもしれません。
こういったギャップがある一方で、夫婦ではどんな話をしているのでしょうか?
夫婦で厳しくしようと話していることについても聞いてみました。
夫婦で「これは厳しくいこう!」と決めていること
- 本人が約束した事を守らない時は厳しくしています。(40代)
- 約束についてはしっかりと守ること、もしくは守る努力をするように伝えていきたいと思っています。(30代)
- 暴力は絶対にダメ。やらない方法を考えたい。(30代)
- 時間を守ることを大事にしていることは共通です。(30代)
- とにかく命を守ること。(30代)
- 暴力はダメ。それは子どもだけでなく、自分たちも絶対のルールにしています。(40代)
このようにしっかりと話し合っている夫婦もいる一方で、こんな声もありました。
- 言われてみれば、ちゃんと決めたことがなかったですね・・・。(40代)
実は、この設問に関しては、任意回答だったこともあり「無回答」が一番多かったです。
最後に、この厳しくすることについての悩みなども聞きました。
厳しくすることについての困りごとや悩みごと
- 最終的に夫婦で「厳しすぎる!」「いやそんなことない!」というケンカに発展しがちで困っています。「厳しい」がどこまでなのかあいまいですね。(30代)
これで夫婦がもめてしまったら元も子もないですが、起こりがちな気がします。
- 妻が子どもに厳しく言っている時、なぜか自分にまで飛び火するのは困っています。(40代)
この回避方法は誰にもわかりません。
- 妻が叱るときに「女の子なんだから」というのがモヤモヤしています。(30代)
確かにこれはモヤモヤしますね。かといって指摘するのも危険な気が。
- 時間を守ることにこだわり過ぎて、急いで道に飛び出したりしたらどうしよう?とは考えてしまいます。さじ加減が難しい。(30代)
言われてみれば本当ですね。命が大事ということも併せて伝えないといけないですよね。
- 叱っていることに対してしつこく反抗してくると、こちらもヒートアップしてしまうことがある。(40代)
ヒートアップさせる作戦かもしれませんが、自己主張ができるタイプだと前向きにとらえてみてはどうでしょうか??
- 食事中の姿勢や遊びには厳しくしているのですが、全くコントロール出来ず自由にしています…。(40代)
コントロールするのとは違うアプローチを考えてみてはどうでしょう?
- 絶対に手は出さない、と夫婦で決めていますが、結構手が出そうになること。(40代)
人間ですから仕方ない部分もあると思いますが、結局手を出していなければOKでしょう。
- 厳しくしているつもりなんですが、怒り慣れてなくて変な感じになっちゃうこと。(30代)
きっとこういう悩みを持っているパパもいますよね。
別に無理に怒らなくてもいいんじゃないでしょうか?
皆さん、いろいろ思いを巡らせているところだと思いますが、厳しくしているところはそれぞれが大事にしているところだと思います。
伝え方には少し工夫が必要かもしれませんが、それを大事にしているということをしっかりと伝えることができれば、まずはそれでOKだと考えればいいのかもしれません。
厳しい子育てについて、アドラー式子育ての熊野英一さんから解説いただいた記事も参考になるかもしれません。
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