先日パパしるべが行った、「夫婦のサプライズ」に関するアンケートで分かったこと。
それは、妻やパートナーにサプライズをしているパパがとても多いということ。
そして夫婦にとって、時にはサプライズがあった方がいいと考えているパパが沢山いることがわかりました。
今回は、妻の誕生日にサプライズして喜ばせたいと考えているパパからのご相談。
サプライズを成功させるためにはどうしたら良いか、アドラー式子育ての熊野英一さんからのアドバイスを頂きました。
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妻を喜ばせたいという夫の姿勢は素晴らしい!
今までは普通にプレゼントをあげたりケーキを買ったりして喜んでもらっていたのですが、今年はちょっとサプライズに挑戦してみようかと思っています。 サプライズを成功させるためにはどうしたらいいでしょうか?
なんてハッピーな相談でしょう!素敵だと思います。
きっとうまくいったら妻も子どもたちも、家族みんなが幸せを感じられることだと思うので、まずは全力で応援することを約束します。
では、実際にどうしたらいいか?考えていきましょう!
釣った魚だからこそしっかりケアすべき
かつては「釣った魚にはエサをあげない」という言葉もあったように、彼女になったり妻になった相手には、あまり熱心に相手をしないという男性がいたと思います。
しかし、今はそんな昭和な価値観を持った人はかなり減っているように感じます。
アドラー心理学のポイント
関係性によって「愛のタスク」「交友のタスク」「仕事のタスク」に分かれる。
最も距離が近い家族や夫婦などは「愛のタスク」。
身近な人ほど「わかってくれるはず」という過度な期待を持ってしまうので、丁寧なコミュニケーションを省きがち。
また、期待が大きい分わかってもらえないとイライラしてしまいやすい。
このように身近な人に対しても、友人(交友のタスク)や、仕事の相手(仕事のタスク)に対してしているような丁寧なコミュニケーションをとることが、関係性を保つためには大切だと考えます。
そういう意味では、妻に対して喜んでもらおうと努力している姿は、未来を見据えてもとても大事なことであり、素晴らしい姿勢だと思います。
プリーザー=喜ばせ屋
周りの人に喜んでもらいたい、そしてその喜びを分かち合いたいと思うタイプの性格の人を心理学では「プリーザー」と呼びます。
直訳すると「喜ばせ屋」。
きっと、あなたは妻だけでなく、仕事の仲間など、誰かが喜んでいる姿が大好きなはず。
誰かが喜ぶと自分もうれしい
これは一緒に過ごす人たちとハッピーな関係を作る上で大切な「共同体感覚」を持っていると感じられることです。
もちろん、そういう人の存在で回りがみんなハッピーになるので、とても大事にしてほしいところではあります。
しかし、気を付けてほしいこともあります。
それは、喜ばせようと思うがあまり、自分をないがしろにしてしまったり、嘘をつくなど不適切な行動に走ってしまう可能性もあるからです。
「プリーザー」であることはとても素敵ですが、あくまで「適度なプリーザー」であることを忘れないでください。
夫婦でのサプライズ成功のための3つの心構え
では、いよいよ実際にサプライズを成功させるために、大切な心構えをお伝えしましょう。
その1:失敗することもある
サプライズは、成功したらみんなが大喜びしてとても素晴らしい空間をうむと思います。
きっとあなたもその状況を想像しているのではないでしょうか?
ただ、大前提としてサプライズが苦手、むしろうれしくないという人もいます。
また、サプライズが好きでもタイミングや状況によってはうまく伝わらないこともあります。
まったく同じ状況で何度もリハーサルすることが難しいからこそ、サプライズにはうまくいかない可能性が多分にあることも十分に承知しておいてほしいです。
成功への期待が大きいほど、失敗した時のがっかりは大きくなります。
例え失敗したとしても、それもまた想定内。
「失敗しちゃったごめんねー!」くらいの感覚を持っておいた方がいいかもしれません。
その2:事前リサーチは綿密に
サプライズはあくまで相手が喜んで初めて成立するものです。
つまり相手が求めていないものでなくてはいけないのです。
となると、必要なのは「どうすれば相手が喜ぶか?」ということを確信が得られるまで、リサーチすることがとても重要になります。
例えば、テレビドラマやSNSで成功しているサプライズ動画などを見て、「自分がこれをやりたい」と思ったとしても、それが本当に相手にとって喜ぶことなのか?ここは冷静に考えてください。
そのためにもサプライズ相手への「共感」は必須。
相手の目で見て、相手の耳で聞いて、相手の心で感じる。
自分の価値観をいったん横に置いて、目線などを完全に相手にうつして考えましょう。
また、サプライズにしたいのであれば「サプライズ好き?」「どんなサプライズをされたらうれしい?」なんてストレートに聞くことはできませんから、日常の会話や行動をよく観察してみたらいいと思います。
その3:暴走に注意
相手がしてほしいことがわかったら、あとは準備をするだけ。
なんですが、ここで気を抜いてはいけません。
ここからは「程度」の調節です。
どんなに相手が喜ぶことでも、度が過ぎると引いてしまうことがあります。
思いが強いがあまり、盛大にやりたくなってしまう気持ちはわかりますが、この程度についても事前にしっかりリサーチして、ちょうどいいサプライズにしましょう。
盛大であれば盛大なほどうれしいという場合もあるかもしれませんが、大喜びした後で「お金かけすぎ!」といった新たな火種を産んでしまうことも考えられます。
妻が喜ぶ顔を想像してテンションが上がってしまうのもわかりますが、一回深呼吸を挟んでください。
最後に。
とにかくやろうとしていることはとても素晴らしいことです!
ただし、相手が喜べば。もうこれにつきます。
せっかくの思いを伝えるために最善の方法を、あくまで冷静にもう一度考えてみてください。
幸運を祈ります!
熊野さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…
ポイント
- 妻をサプライズで喜ばせたいという思いは最高!
- 自分のプリーザー気質を大切に。ただし適度に。
- 失敗することもあることも忘れずに。
- 事前リサーチは入念に。
- 暴走に注意!
誕生日や記念日が楽しい日になれば、それはやっぱり最高なことです。
ただ、喜ぶポイントや程度は人によって違うので、観察は欠かせません。
相手を観察することは、いい関係を築く上でもとても大切なので、いいきっかけにして、今後はぜひ日常的に観察するクセをつけることができれば素晴らしいと思います。
熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。
「子育てが思い通りにいかない」「仲良くしたいのに夫婦関係がギクシャクしてしまう」「職場の人間関係がうまくいかない」など、悩みを抱える方は自分で解決できるためのコミュニケーション術を学びます。
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