「お前の子どもは会社に1円も貢献していない」本当にあったパタハラの実態

男性の育休取得に関して、世間では前向きに議論されていますが、一方で厚生労働省の調査では4人に1人が職場での「パタハラ=パタニティハラスメント」を受けたことがあるという結果が出ました。

LINEの参加型アンケートコミュニティ「パパしるべ総研」で実施した緊急アンケートvol.3「パタハラ受けたことある?」では、その驚きの実態が明らかになりました。

やはり男性からのパタハラが多い

パパしるべメンバーの中にも実際にパタハラ被害に遭った人はどのくらいいるのか?

経験を聞かせていただいたところ、結果は25.7%。

厚生労働省のデータとほぼ同じ、4人に1人でした。

「誰からパタハラを受けたのか?」(複数回答可)という質問への回答トップ3は・・・

  • 1位:男性上司(60%)
  • 2位:男性同僚(30%)
  • 3位:女性上司・家族&親戚(20%)

やはり同姓である男性からのものが多いようです。

背景には、「男性は仕事をするもの」という意識や、同僚の場合は、仕事が回ってきて負担が増えることも影響しているかもしれません。

「ガッカリです」「奥さんの教育がなってない」

また、どのようなことをされたのか?

という問いには聞いているだけで、心が苦しくなるような回答が並びました。

  • 【男性上司・同僚から】
    子どもが入院して何日も休まざるを得なくなったとき、先輩や同僚から「それって奥さんの仕事じゃないの」「奥さんの教育がなってない」的な言われ方をした。(40代)
  • 【男性上司から】
    妻と娘が病気になり休もうとしたら、上司から「たかが子どもの病気くらいで休めるわけがないだろう。お前の子どもは会社に一円も貢献していないじゃないか?」と言われた。(40代)
  • 【女性上司から】
    育休取得を希望した際「申し出られたら取らさざるを得ない。ガッカリです」と言われた。(30代)
  • 【家族&親戚から】
    「男が育児なんて恥ずかしい」と言われた。(60代以上)

やー・・・アンケートしておいてなんですが、本当にこういう人がいるんですね・・・思わず絶句しました。

このような状況をどのように乗り越えたのでしょうか?

最も多かったのは「無視・強行突破」(44%)

続いて「上司や同僚のサポート」(22%)

ですが・・・同じく22%は「乗り越えていない」と答えています。

そうですよね・・・子育てはすぐに終わるものではありませんから、引きずるケースもありますよね。

また、今回、パタハラを経験している、経験していないに関わらず、パタハラの意見を聞くとこんなコメントが寄せられました。

  • 厳罰化も視野に入れないと、ハラスメント系はなかなか抑止力にならないのかな…とは最近感じてます。(40代)
  • 自分が経験していないことに対して視野が狭くなることから生じるのではないか…と自戒も込めて。(40代)
  • こういう機会が増えてしまうと、言い出しにくいムードができてしまい、どんどん家事育児への意欲や行動が減ってしまうと感じています。意識改革の必要性を感じています。(30代)
  • ジェンダーバイアスを排除して、男性でも育児を楽しめる社会を作っていきたい。(50代)
  • パタハラが起きやすい職場では、きっと他のハラスメントも起きてると思います。(50代)子育てを次世代育成、社会的なものとしてとらえて欲しいですね。(40代)

これだけ世論が男性育児を後押ししている雰囲気を出している中でも実状は変わっていないことが伺えますよね。

しかし、意識改革だけでは解決できない部分もあるようです。

  • 許されない行為であるが、中小企業や人的余裕のない企業にとっては難しい問題だと思います。余裕のない企業にとっては。(50代)

そもそもの働く体制にも問題がある場合も考えられますよね。

「4人に1人」というと、あくまで少数派とも捉えられるかもしれませんが、少ないから放っておけるものではありません。

とはいえ、恐怖をあまりあおるようなことも良くないと感じています。

いじめ問題と同じ。

そう考えると、一人一人の意識改革も大切ですが、空気が変わることが重要。

一人でも多くの人が男性の育児に前向きな発言や空気作りをしていかないといけないですね。

公然と言いにくいことだった人もいると思いますが、そんな中でも回答していただいた皆さん。ご協力ありがとうございました。


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