長期で育休を取った男性たちのリアル!良かったこと&大変だったこと

先週の「パタニティハラスメント(略してパラハタ)アンケート」に続いて、「男性育休取得に関するアンケート」ご紹介。

男性育休を長期間取得したパパたちに、育休期間の過ごし方はどうだったか?

取得してみて、良かったことや大変だったことは何だったのか?

「パパしるべ」のLINE公式アカウントに登録している、1400人以上のメンバーにリアルな声をアンケートで聞きました!

これから育休の取得を考えているパパたちにぜひ参考になればと思います。

▼パタハラの記事はこちら

男性育休推進で増加!?アンケートで分かったパタハラの事例

厚生労働省の調査によると、令和4年度、男性の育休取得率は17.13%と増加しています。 その一方で、いまだに残ると言われるのが育児に参加する男性従業員に対し、嫌がらせや不利益を及ぼす行為。 「パタニテ ...

続きを見る

育休を長期間取得した男性の貴重な声が満載!

厚生労働省が発表した最新のデータによると、男性の育休取得率は17.13%。

これでもだいぶ上がってきましたが、2025年までに50%という目標にはまだまだです。

また、いよいよ育休取得率の公表が従業員1000人を超える企業を対象に義務化されました。

今年発表された1400社余りの対象企業の男性の育休取得率は46.2%。

規模の大きな企業の方が、圧倒的に育休を取得できている現状が明らかになっています。

また、対象企業の平均取得期間は46.5日ではありますが、昨年のデータでは「取得期間2週間以下が50%」で半分以上は超短期間、長い人がすごく長くて平均を押し上げている印象は否めません。

そんな中で、今回のアンケートに協力してくれた皆さんはどのくらいの期間を取得しているのでしょうか?

どのくらいの期間、男性育休を取りましたか?

1位:7か月以上:40.0%

2位:3か月以内:33.3%

3位:1週間以内:13.3%

4位:1か月以内:6.7%

4位:半年以内:6.7%

なんと今回は「1週間以内」「1か月以内」を合わせても2割しかいないという結果!

ということは、比較的長期間育休を取得した人の声が反映されている貴重なデータだと思います。

男性育休は何回取りましたか?(子ども一人につき)

1位:1回:50.0%

2位:2回に分割:41.7%

3位:3回以上に分割:8.3%

改正育児・介護休業法によって、産後8週間以内に合計4週間、2回まで分割して取得できる「産後パパ育休」も導入されました。

これにより、より柔軟な取り方が可能になりましたが、おそらく導入以前も含めすでにある制度を利用して分割した人が半数もいることがわかりました。

すでに長期間取得する人の中では、分割する取り方も選択肢に入っているという現状が伺えます。

男性育休を取ってよかったこと

では、長期間育休を取った人たちが取ってよかったと感じていることはどんなことでしょうか?

  • 一番成長する時期に、子どもの毎日の成長が実感出来る。子どもと接するのに、心の余裕がある。(40代 3か月以内)
  • 仕事のことを忘れて普段会いに行けない親戚たちを巡るついでに旅行をしたり、ゆとりを持って保活ができたこと。またワンオペスキルが身に付きママに安心して寛いでもらう時間をいつでも作れるようになったこと。(30代 3か月以内)
  • 今しかない新生児期の子の成長を実感できること。妻だけに任せきりにならず自分ごとで育児をできること。(30代3 か月以内)
  • 息子が、遠くからハイハイして近寄ってきてくれた。パパと認識しているのが、確認出来た。(40代 3か月以内)
  • 子どもの急速な成長をそばで支え、見届けられたこと。(40代 7か月以上)
  • 子どもの成長を妻とともに味わえること。普段は帰りが22時過ぎなので、朝から晩まで子どもといられて幸せだった。(30代 半年以内)

やはり多くの人が挙げているのが「子どもの成長を近くで見られたこと」。

たった3キロ前後で産まれた新生児は、1年間でとんでもなく大きくなるしできることもどんどん増えます。

そのスピードを体感できるのは本当に貴重なことですよね。

いつものことですが、やはり「夫婦の時間」といった「夫婦」関連のことを挙げてくれた人も多かったのですが、印象的だったのはコチラです。

  • 上の子も含む子どもの成長を近くで見られたこと。夫婦の時間も取りやすくなったこと。(30代 3か月以内)
  • 子どもの成長に立ち会えたこと。普段は赤ちゃん中心の生活なので、上の子達とも平日の空いている時に、レジャー施設に遊びに行くことができ、関わることができたこと。(30代 7か月以上)

「上の子との時間」、育休関連の取材などをしているとこれもよく聞くワード。

実際に平日に時間を取ることが出来たり、上の子にとってもかなりうれしい時間だったのではないかと想像します。

そもそも「一人目はなんとかなると思ったけど、二人目は上の子の面倒が大変で無理だと思ったから育休を取った」という話もパパからよく聞きます。

だったら一人目から取ったらもっと楽しかったんじゃないの?と思ってしまうのは僕だけでしょうか?

そして、もう一つ。こんな声。

  • 人生はこんなにも楽しいのか!(30代 7か月以上)

いったい何があったのでしょう?(笑)

でも、そのくらい何か大きく変わる出来事だったのかもしれません。

育休をきっかけに人生観や価値観が変わった人も少なくないはずです。

育休期間中は、もちろん大変なことも山積み

育休中、大変だったのはどんなことですか?

よかったこともあれば大変だったこともあるのが世の常。

長期間育休を取った人たちが大変だったと感じたことと、それをどう乗り越えたか?聞いてみました。

(①が大変だったこと、②がどう乗り越えたか?を記載しています)

  • 不測の事態に合ったとき。熱を出したり、嘔吐したり、怪我したり、その時の対応。
    色んなところに電話したり、人に聞いたりしました。(40代 3か月以内)
  • 上の子が私にべったりだったので、そんななかで家事をやるのが大変でした。
    気合いと根性!(30代 3か月以内)
  • 産後の家事と上の子の身の回りのお世話。
    今しか楽しめない!というマインドセット(30代 7か月以上)
  • 会社や社会からは離れてしまうので、情報収集に苦労したこと。特に復職時に会社の情勢や方針などが変わっていたので不安があった。
    積極的に会社と連絡を取ることと、地域のセミナーなどに参加をしてネットワークを構築した。(30代 7か月以上)

やはり日常的な家事や育児に関するものが多かったです。

日々のことで物理的に量が多いでしょうし、慣れてないこともたくさんあったと思います。

一方で、仕事に関することを挙げた人が少なかったのはちょっと意外でした。

  • ①赤ちゃんと2人きりって,こんなにも自分時間がなくて孤独なのか!
    ②妻と乗り越える(30代 7か月以上)
  • 日々過ごすので精一杯になること。
    夫婦で力を合わせて(40代 7か月以上)
  • 最初の2週間は新米バイト状態。育休取ったのは逆にマイナスだったか?と思うくらい怒られたが、3週間目くらいからストレスを与えないくらいの戦力になれた気がします。1ヶ月経ってからは天国のように楽しめましたが最後の1週間は自分がコロナにかかり、ママ→ワンオペ+旦那の看病→パパ全力謝罪(どこでもらったのか本当に分かりません)
    意識と役割を変えることで乗り切れたと思います。具体的には育児よりも家事の全てをやる、という意識を持った時に上手く生活が回りました。育休なので子どもとの時間に意識が向くのですが、ママファーストの意識を持つだけで自分自身も動きやすく家事が落ち着いたら育児に参戦するというマイルールを作ってからはママのイライラが減ったと思います。(30代 3か月以内)

やっぱり出てくる「夫婦」の話。

子育てと育児の大変さを実感するとともに、夫婦関係を見直すきっかけになった人も多いようです。

ただ、みんながみんなうまくいったわけではないようです。

  • 夫婦げんか。育休が長期間になればなるほど、些細なすれ違いも多く離婚を考えたり、実家に帰ったりしたが、なんとか乗り越えた。
    夫婦腹を割って話すこと、妻は些細なことでも話すが、夫が思っていることを話すのも大事だと思う。(30代 半年以内)
  • 妻との衝突が頻繁に起き、夫婦関係が著しく悪化した。
    乗り越えられていない。今後の家族の形を作り直すのは何年もかかりそう。(40代 7か月以上)

こういった話もよく聞きます。

産後の女性は体調やホルモンの影響もあって不安定ですから、ぶつかることが増えるのも仕方ないところ。

ここは大きな課題かもしれません。

次に育休を取るとしたら?

今回は「また育休を取りたいと思いますか?」という質問もしたのですが、その回答は「はい」が100%。

これは短期間の人も含めての割合です。

いろいろ大変なこともあった人もいますが、取得したことで育休そのものについてはポジティブな印象を持ったことは間違いなさそうです。

では、次に取るとしたらもっとどうしたいか?皆さんの回答がこちらです。

  • 家事の効率アップ。(20代以下 1か月以内)
  • できる限り長い期間取得したいです!(30代 1週間以内)
  • 心の余裕を持って臨みたい。(40代 3か月以内)
  • スマート家電等を取り入れて家事を効率化させたいです。(30代 3か月以内)
  • 今回は社会復帰ができるか不安であまり長期にせず2ヶ月の取得にしましたが、会社の協力もあって意外とすんなり社会復帰できたので、次は半年くらい取得したいです。(30代 3か月以内)
  • 学びたいことを決め、スキルアップしたい(30代 7か月以上)
  • 海外でずっと生活する。(30代 7か月以上)
  • とにかく長い期間子どもとの時間を共有する(40代 7か月以上)
  • 長期間の移住など、普段できない経験を子ども達にさせてあげたい。また、新生児期はむずかしいが、パートナーにもゆっくり帰省してもらうなど、好きなことに費やす時間を作ってあげたい。(30代 7か月以上)
  • 今回は子どもが6か月になってから育休を取ったのですが、生まれてからすぐにとってみたいと思う。(30代 7か月以上)
  • 妊娠直後に育休を取得することで、妻の負担を軽減したい。(30代 半年以内)

期間を長くすることはもちろんタイミングもまたポイントですよね。

また、海外や移住、スキルアップという挑戦を挙げた人が多かったのも印象的。

いずれも「7か月以上」の長期間取った人からの声だったことを考えると、長期間取る方が余裕が生まれるのかもしれません。

そして、家事の効率化を考えている人が多いのも興味深いポイント。

きっと家事の大変さを目の当たりにして感じたのかなと想像します。

きっとこれから育休を取る男性が増えていくと思いますが、こうやって少し長い期間取得した人たちのリアルな声を聞く機会がもっと増えていくことで、その取り方や期間についての選択肢は広がっていくと思います。

これからもリアルな声をひとつでもたくさん届けられるように頑張っていきます!


ご協力いただいたみなさん、本当にありがとうございました!

「パパのホンネ」アンケートは、リニューアルしたパパしるべのLINE公式アカウントで実施しています!

ひこちらに登録してアンケートに参加してください!

「パパしるべ公式LINE」登録はこちら

あわせて読みたい

男性育休推進で増加!?アンケートで分かったパタハラの事例

厚生労働省の調査によると、令和4年度、男性の育休取得率は17.13%と増加しています。 その一方で、いまだに残ると言われるのが育児に参加する男性従業員に対し、嫌がらせや不利益を及ぼす行為。 「パタニテ ...

続きを見る

子供の成長が心配なパパが最も多い!?対応策も聞いたアンケート結果

自分の子どものことは信じてあげましょう!とは言いますが、やっぱり心配なこともつきません。 では、今どきのパパたちはどんなことを心配しているのか? 心配なことについて、パートナーとどう話し合ったり対応し ...

続きを見る

アンケート一覧を見る