部下や後輩が結婚するのはうれしいものです。
ただ、そんな時に先輩としてどんな言葉をかけたらいいのか?それはなかなか思いつかないこともあるでしょう。
今回は、これから結婚する後輩から幸せな結婚へのアドバイスを求められて悩むパパに、アドラー式子育ての熊野英一さんからアドバイス!
アドラーが残した結婚を幸せにする秘訣と、その言葉との向き合い方について考えます。
これから結婚する方にもぜひ読んでほしい内容です。
結婚のアドバイスで一番伝えたいこと。幸せは自然には築けない
今年の夏、ずっとかわいがっていた後輩が結婚することになりました。
それはうれしいのですが、幸せな結婚をするためのアドバイスを聞かれたものの、いい言葉が浮かびません。
わが家がものすごくうまくいっているかというと自分ではそうでもないと思いますし…。
どんな言葉をかけてあげればいいでしょうか?
まずは後輩のご結婚、おめでとうございます!
そして、そんな後輩からアドバイスを求められるなんて信頼されている証拠ですし、何よりあなた自身の感覚は別として、少なくとも後輩からはあなたが幸せそうに見えているのでしょう。
これは喜ばしいことだと思います。
アドバイスってどんな時も本当に難しいですが、改めてどんな言葉がいいか考えていきましょう。
アドラーが説く、結婚を幸せにする唯一の秘訣
今回はまずアドラーが残した言葉をお伝えします。
アドラー心理学のポイント
「愛を深め、結婚を幸せにする秘訣は、自分よりも相手を思いやることだ」
まさにこの状況にぴったりの言葉ですね。
アドラーが伝えたかったのは、結婚が幸せになるには双方が対等であり、互いを尊重し合う「共同体感覚」が欠かせないということ。
もちろん、双方ともにその意識を持っていれば何も問題ないですが、相手の考えや行動を変えることはできないので、自分から相手を思いやることが大切だと説いているんだと思います。
ただ「言うは易し行うは難し」とも言うように、この辺りはきっと多くの人がわかっていることなんだと思いますが、なかなかできていないように感じます。
ポイントはそこにありそうです。
価値観が合って結婚したのに、なぜすれ違うのか
いつの時代も、結婚の条件の中の上位には「価値観が合う」という項目が入っています。
つまり、結婚することを選んだ相手とは多くの人が「価値観が合う」と感じていると思います。
しかし、離婚の要因の上位には「価値観の違い」が入っています。
もしかしたらそれは最初の内は価値観のあっている部分にフォーカスしているものの、長く一緒にいるうちに価値観の違う部分にフォーカスが当たり始めて、この人とはやっていられない、という判断になっているかもしれません。
結局のところ、夫婦であっても価値観が全て同じということはほぼありません。
その状況の中で、例え自分と違う価値観を感じたとしても一緒に幸せに過ごしていくのは簡単なことではないんだと思います。
まずは、その前提があり、それを調整しながら進んで行く必要があるのです。
互いに何の努力をせずに自動的に円滑に進めていくのは難しいのです。
アドバイスをするのであれば、そのことはぜひ伝えてあげたいと思います。
結婚生活で「自分ばかり」と感じたときに知っておきたいこと
人は「やってあげたこと」の方を35倍多く覚えている
ある大学の実験で面白い結果が出たという話を聞きました。
それは様々な世代の男女に「今までやってもらったこと」と「今までやってあげたこと」を思い出せる限り書き出してもらうという実験です。
当然、「やってあげたこと」の方が多く浮かぶというのは想像できると思いますが、その差が予想以上に大きいのです。
実践に参加した人たちが思い出すことができた「やってあげたこと」は「やってもらったこと」の実に35倍だったそうです。
しかもこれは男女や性別による優位な傾向はなかったといいます。
つまり、どうやら人は「やってあげたこと」をものすごくたくさん覚えていて「やってもらったこと」はものすごく忘れてしまう生き物のようです。
パートナー同士の喧嘩で「こっちはこんなにやってるのに!」という言葉がたくさん聞かれるのも納得ですよね。
でも、結局やってもらったことを忘れているだけかもしれないのです。
もともとは相手のことを思いやろうと考えていても、自分ばかりがやっている気がするとモチベーションは下がってしまいがちです。
でも、もしかしたら相手も同じように感じているのかもしれません。
そういうことにも思いをはせることができれば、相互尊重、相互尊敬に近づけると思います。
夫婦のすれ違いはコミュニケーションでしか埋められない
結局、価値観が違う部分があるもの同士でやっていくには、互いにコミュニケーションを取ってすり合わせていくことが必要になります。
価値観が近いと感じて結婚した相手でも、全てを察することは不可能です。
また、近しい相手だとコミュニケーションは雑になりがちです。
例えばティッシュをとってほしい時に、仕事場の同僚だったら「ティッシュ!」とは言わないまでも、パートナーだったら「ティッシュ!」だけで済ませてしまうことがあるように。
「親しき中にも礼儀あり」と言うように、近しい関係でも丁寧な接し方をすることはとても大切なことです。
そして、長く幸せでありたいのであれば、それを続けていくことが大切。
話し合いなどのコミュニケーションを取ろうとしても、その根底の尊重と信頼がなければ成立しないので、まずはそこをおろそかにしないことが大切です。
また、年齢や家族の状況、子どもの成長、社会情勢など様々な変化が起こります。
一度決めたルールであってもそれを適宜変更できるように構えておくことも必要になります。
いわゆるアップデートですよね。これも必要なんだと思います。
と、いろいろわかっていても多くの人がなかなかできないことなのかもしれません。
きっとあなたが感じているのは、そんな結婚の難しさもあると思います。
そもそも結婚については誰かに習ったこともなければ、明確な正解もありません。
ただ、失敗事例は数多あるようです。
結局のところ、ものすごく役立つアドバイスをするのは難しいかもしれませんが、アドラーが言う「自分より相手を思いやる」に加えて、「それが一番難しいからその努力を続けること」と伝えてあげるのがいいように感じます。
少しでも参考になればうれしいです。
熊野さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…
ポイント
- アドラーは「結婚を幸せにするには自分より相手を思いやること」と言っている
- 人は「やってあげたこと」ばかりを覚えているという事実を知っておく
- コミュニケーションで違いを調整する。そのために日頃の信頼と尊敬を築いておく
「結婚のアドバイス」は本当に難しいですよね…。
いろいろ話しても、結局やってみないとわからないという面もあるような気がします。
だからこそ、もしかしたらどんなことを言うかよりもどれほど親身に考えて伝えるか?の方が大事なのかもしれないなぁと感じました。
幸運を祈ります!
著書のご紹介
また、熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。
「子育てが思い通りにいかない」「仲良くしたいのに夫婦関係がギクシャクしてしまう」「職場の人間関係がうまくいかない」など、悩みを抱える方は自分で解決できるためのコミュニケーション術を学びます。
こちらも気になった方はぜひチェックしてみてください!
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