結婚するとどうしてもついてくるのが互いの実家とのやりとり。
特に子どもがいると、孫の顔を見せに行かないといけなかったり、子どもを預けることになったり、何かと関わる機会が増えます。
でも「親戚付き合いにストレスを感じる…」そんな悩みを抱えているパパは少なくありません。
特に妻の実家や親戚とのやりとりは気を遣う場面が多いですよね。
とはいえ、避けて通れないからこそ、上手に距離をとりながら付き合う工夫が必要です。
今回はアドラー心理学の視点から「親戚付き合いのストレス」を軽くする考え方をお伝えします。
親戚付き合いのストレスを減らすには...?
今年の夏もそうですが、長期休みの度に妻の実家に行っています。
ただでさえ気疲れするのに、実家に行くといつも妻の親戚が集まっていて、しかもその人たちの上から目線な感じが苦手でストレスが半端ないです。(ちなみに妻は義両親や親戚を反面教師と言っていて全然上から目線ではありません)
どうしたらうまく付き合っていけるでしょうか?
それはツラいですね…心中お察しします。
だからといってないがしろにするわけにもいかないところだと思いますし、余計にストレスですよね。
それでもなんとかしようと考えている姿勢は素晴らしいと思います。
どうしたらいいか、一緒に考えていきましょう。
誰とでも仲良くなれるわけじゃない
気持ちはどうあれ、度々実家に足を運んでいることを考えると関係性そのものは悪くない現状だと想像します。
わかりやすくぶつかり合ったりすれば、あなたも言いたいことを言って、究極的には「もう絶縁だ!」とも言えちゃうかもしれませんが、あなたも妻も決してそれを望んでいるわけではないですよね。
願わくば、互いにストレスのない良好な関係を築けたら一番いいとは思います。
でも、人それぞれに個性があって、好き嫌いもあります。
どうしても合わない苦手な人というのはいて当たり前ですし、自分を押し殺してまで相手に合わせていくことは、ストレスが溜まりますし、そこまでする必要はないと思います。
ただ、今回はたまたまそれが妻の実家の人たちだったということで、悩ましいとは思いますが、“合わないことを前提に”付き合い方を考えればいいと思います。
自分が変わるか相手を変えるかの2択なのか...?
今回のことに限らず、ストレスがかかる状況を打破することを考えて頭の中に浮かびがちなのは「自分が変わる」か「相手を変える」という二つだと思います。
しかし、今まで培ってきた自分の考えを変えるのはなかなか大変ですし、相手を変えようとしてもそううまくはいきません。
それじゃどっちもキツい!どうしよう!となってしまいますが、そもそも本当に方法はその2択なのか?
よく考えてみてほしいです。
人は何か困ったときほどAかBかという2択で物事を考えがちです。
もうその2つしかないと思い込んでしまいます。
しかもAもBもだいたい極端な0か100かというものになってしまうことが多い。
例えば、会社で上司が自分に合わないと感じた時は「辞める」か「我慢する」と考えるケースが多いと思いますが、客観的に見ると、部署移動をすることや、一時休職をする、上司と話し合ってみる、上司の上の上司にかけあってみる、などできることはまだありますよね。
このように2択になってしまうときというのはだいたい視野が狭くなってしまっているとき。
ちょっと一回引いて、俯瞰で状況を見てみることをオススメします。
親戚付き合いは「ベスト」を目指さなくてもいい
結局悩みは対人関係にある
対人関係を良くすることを大きな目標に掲げているアドラー心理学を作ったアドラーはこんな言葉を残しています。
アドラー心理学のポイント
人の悩みは対人関係から生まれ、その解決もまた対人関係の中にある
アドラーは全ての悩みの原因は他者との関係にあり、その解決も相手との関係を見直すことで見えてくると考えます。
他者に関心を持つことは相手を尊重し、信頼関係を築くためには大切ですが、こちらの気持ちを軽視するような人に合わせる必要はありません。
「嫌われたくない」という思いで頑張りすぎるとストレスがたまります。
まさにあなたが今置かれている状況かもしれません。
そりゃ、心から楽しめる関係を築くことができればベストかもしれせんが、それが無理ならベターを探ってもいいと思います。
では、ベターとは?
時には「ベター」で良いことも沢山ある
ベストやワーストと違ってベターはひとつではありません。
あなたなりのベターを探っていけばOKなんです。
例えば、親戚たちの言葉を徹底的にスルーするのも一つの選択肢です。
一方で「仕事」と割り切って、もはや演じるような気持ちで取り組むのも一つの選択肢。
いずれにしてもどこかで割り切って肩の力を抜くことも大切だと思います。
また、仲良くしようとしない姿勢を見たら子どもたちにも良くない影響があるのではないかと、心配されることもあるかもしれません。
でも、そんなことはないと思います。
子どもたちもあなたと同じように全員と仲良くすることは難しいし、合わない人と折り合いをつけないといけないことも出てきます。
嫌だな、合わないなと感じた相手と絶交せずに上手にやるお手本になっていく可能性もあります。
もちろん、合わない相手のことを必要以上に悪く言ったりすることは良くない影響が出る可能性もあると思うので、あえてしない方がいいと思います。
ベストな状況を目指すことは決して悪いことではありませんが、時にはベターで十分なこともたくさんあります。
つかず離れずの距離感をつかむスキルは、きっと親戚付き合いだけでなく仕事でもプライベートでも役立つと思うので、その練習だと思って取り組んでみてください!
熊野さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…
ポイント
- 全員と仲良くするのは難しいと割り切る
- 2択になったら一回状況を冷静に見直してみよう
- ベストが無理ならベターを探せばOK
時代はだいぶ変わりましたが、やっぱり家族の関係性が強いことは今も変わりません。
そしてなんだかよくわからない親戚が一家に一人くらいいるのも変わらないですよね。
こういうものとの柔軟な付き合いは本当に人生の修行のような気がしますが、まずは肩の力を抜いてベターを目指していきましょう。
著書のご紹介
また、熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。
「子育てが思い通りにいかない」「仲良くしたいのに夫婦関係がギクシャクしてしまう」「職場の人間関係がうまくいかない」など、悩みを抱える方は自分で解決できるためのコミュニケーション術を学びます。
こちらも気になった方はぜひチェックしてみてください!
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