先日パパしるべが行ったアンケートで、3人に2人のパパが体験していた「パパ見知り」。
乳幼児が一定期間パパのことを拒否するような行動をとるもので、9割近くのパパがへこんだ経験をしていました。
「パパ見知り」は、来るとわかっていてもへこんでしまうものですが、どうにか心が折れないための方法はないものなのでしょうか...?
アドラー式子育ての熊野英一さんにアドバイスを聞きました。
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ツラすぎる子どもの「パパ見知り」!みんなはどうやって克服した!?
積極的に育児に関わろうとしても、子どもから「パパは嫌!」と拒否されてしまう「パパ見知り」。 関係を構築していく途中の練習段階で起こりがちなことで、一過性のもののようですが、パパにとってはツラいところで ...
目指すは「子どもにとっての最強のナンバーツー」
「パパ見知り」は世の中が変化している証でもある
皆さんは「パパ見知り」という言葉をいつごろ知りましたか?
少なくとも、もうすでに子どもが成人しているくらいの世代の方は、知らない人も多いのではないでしょうか?
感覚的なものですが、知っている人が増えてきたのはここ10年くらいのような気がします。
とはいえ、赤ちゃんがパパを拒否するような行動をとるということは、昔からあったこと。
ただ、乳幼児期の育児に関わるパパが少なかった時代は、「パパ見知り」にすら気づかない人も多かったと推測されます。
つまり、「パパ見知り」という言葉が広がった背景には、それだけ育児に関わるパパが増えたということがあるように感じます。
そう考えると、男性の家事育児参画は少なからず広がっている証ともいえるかもしれません。
また、先日のアンケートでも「パパ見知り」をされたことでへこんだ、ショックを受けたパパが多いことから、積極的に赤ちゃんに関わろうとしている姿勢が見えます。
関わろうと頑張っているのに拒否されるからショックなわけで、最初からそれほど関わるつもりがない人の場合は、ショックを受けるというよりは引いてしまうことの方が多いと思います。
「パパ見知り」されることはツラいかもしれませんが、それはあなたが頑張っている証拠。
そうポジティブに捉えてみませんか?
乳幼児期はある程度仕方ない
女性には産前産後の休暇取得が保障されていることもあり、産後しばらくはどうしてもママの方が赤ちゃんと過ごす時間が多くなるケースがほとんどです。
また、動物的な本能から見ても乳児期の栄養摂取のベースは母乳となるので、赤ちゃんとしてはまずママとの関係をしっかり築くことが最も大事なことです。
何かの事情がない限りは、まずママと滞りなく過ごせる状況を作って初めて、それ以外の人たちとの関係作りが始まると言っても過言ではないと思います。
その事実はしっかりと把握した上で、次の段階に臨んでいきましょう。
ナンバーワンになれなくてもいい
やっぱりそこは赤ちゃんにとってママがナンバーワンの存在ではあり、ママと赤ちゃんが関係を築くことはママにとっても大事なことに違いありません。
であれば、我々はどうしたらいいのでしょうか?
目指すのは“ナンバーツー”です。ママの次の存在を目指せばいいと思います。
なんならパパは、ナンバーツーになれるチャンスが最も大きい存在のはずです。
「どうせ俺はナンバーツーだよ」とふてくされるのではなく、「ナンバーツーになれてラッキー」くらいの気持ちで取り組んでみたら、少しは気が楽だと思います。
しかし!ナンバーツーになるのもそんなに簡単ではありません。
ほとんど育児に関わらないままでは子どもからも一目置かれることはありません。
もちろん子どもの特性もありますが、「自分の課題は何か?」「子どもが求めているものは何か?というところにフォーカスして、自分ができることを自ら探して実践することは必ず子どもとの関係構築に役立つものだと思います。
明確に欲しいものを教えてくれない赤ちゃんのニーズを知るためには、観察も必要でしょう。
オムツの替え方や寝かしつける時のトントンのペースや強さなど、時にはママに具体的なアドバイスを求めることも必要かもしれません。
会社などの組織でもナンバーツーの存在は大事じゃないですか。
どうせなら最強のナンバーツーを目指しましょう!
妻に対しては「ナンバーワン」になろう
出過ぎたナンバーツーは邪魔になる
先ほども言いましたが、子育てに積極的なパパの中には、子どものことに積極的になるがあまり、拒否されてショックを受けてしまうというケースがあります。
中には「ママとまったく同じように子どもとの関係を築きたい」「なんならママよりも仲良しなパパっ子に育てたい」と、ちょっと過剰なまでに前のめりな人もいると思います。
言うなればそれは、ナンバーワンに勝とうとするナンバーツーです。
せっかくナンバーワンであるママがいろいろなやり方を考えたり、赤ちゃんとの関係を築いて頑張っているのに、しゃしゃり出ていってしまったら邪魔になってしまうことも大いにあると思います。
そもそも子どもに好かれることが目的ではないはずです。
もう少し肩の力を抜いてサポートにまわる時期があってもいいじゃないですか。
もっと長い目で見て取り組みましょう。
パパが最もすべきことは?
例え「わが子にとってのナンバーワン」にならなくても、ぜひパパがナンバーワンを目指した方がいいと思うポイントがあります。
それは「妻にとってのナンバーワン」です。
一番近くにいて、長い時間を過ごしてきたパートナーにとって、最も頼れるナンバーワンがパパであることは大きな安心につながるはずです。
ただでさえ慣れない赤ちゃんとの生活。
うまくいかないことやよくわからないこともたくさんあります。
特に生後一か月までに至っては家からもほとんど出られない状況で、精神的にもツラいですし、か弱い赤ちゃんのお世話や、健康管理はものすごく神経を使います。
それを支えるために頑張ってみてはどうでしょうか?
ここではナンバーツーに甘んじる必要はまったくありません。
例えば、赤ちゃんがいたとしても生活していくうえでは必要になる家事を全部やってしまって、ママは赤ちゃんに集中してもらう。
たくさんある手続きを進めたり、買い物をしたり、パパでもできることはたくさんあります。
また、日常的にコミュニケーションをとって、頼みやすい関係を作っておくことも大事です。
妻にとってのナンバーワンとなって、ママがご機嫌にしている様子を見ていれば、きっとママのことが大好きな赤ちゃんからも認められる存在になりえるはずです。
なにより、あくまでターゲットを妻。
そう絞れば、「パパ見知り」されたとしても、それほど気にならないはずです。
とにかく妻に「夫見知り」されることだけはないように、改めて自分ができることをやってみてください!
熊野さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…
ポイント
- 「パパ見知り」は育児に関わっている証拠
- 赤ちゃんにとってはママがナンバーワン。パパはナンバーツーを目指そう!
- 妻にとっては頼れるナンバーワンを目指そう!
子育ての目的は、あくまで子どもの健全な成長と自立であるとすれば、1番とか2番とかどうでもいいですよね。
わかっていても子どもに拒否されるのは悲しいですが、気持ちを切り替えていきましょう!
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