最近夫婦関係が冷めた!?不安ならまず試して欲しいことを専門家が解説

「最近、夫婦関係が冷めた気がする…」「以前のような会話やぬくもりが感じられない」そんな不安を抱えていませんか?

長く一緒にいるからこそ、距離を感じ始めることは誰にでも起こり得ます。

本記事では、夫婦関係が以前に比べて冷めてきたと感じる原因や心理的背景を紐解き、関係を修復するための具体的なアプローチをご紹介。

アドラー心理学の専門家、熊野英一さんが提案する冷めてきたと感じている時にこそした方がいいこととは...!?

「夫婦関係冷めた」は前に進んでいる証拠

質問者
結婚10年目、7歳の息子はこの春から小学生です。

特に夫婦喧嘩が多いわけでもないし、会話もする方だと思いますが、なんだか昔に比べて冷めてきているように感じて不安です。

これは仕方ないものなのでしょうか?

質問を拝見する限り、きっとかなりの愛妻家なのでしょう。

それはとても素晴らしいことだと思います。

とはいえ、相手がいることですから一人で空回りしてしまうようであれば、ちょっと考えた方がいいかもしれません。

「仕方ない」と後ろ向きに捉えるのではなく、前向きに考えていきましょう。

魔法はいつか消えてしまうもの

恋愛が始まったばかりのころは、何もかもが新鮮で、寝ても覚めても相手のことを考えたり、会いたくて会いたくて仕方なかったり、それはもう「魔法」にかかっているような状態になりがちです。

これは性ホルモンの分泌による「魔法期間」の影響が大きいと言われています。

ただ、個人差はあれど、一緒に過ごす時間が長くなると新鮮さは薄れていき、この期間はいつか終わるもの。

これはあくまで自然な流れです。

反対に二人ともずっと魔法がかかってしまっている状況だと、何もかもが恋人優先という社会生活に悪影響を与えかねないわけです。

愛を育んで結ばれ、結婚して子どもができたら、そこからが本当のパートナーシップ。

ただ次のステージに進んだだけであり、何も憂う必要はありません。

本当にあの頃はよかった?

じゃあ、どうしたらいいのか?

まず、無理やり魔法期間に戻ろうとしないことが大切だと思います。

そりゃ恋愛初期にはいろいろとキラキラした思い出があるので、「あの頃はよかった」と後ろを振り返りがちです。

しかしそんな素敵な時間を過ごしたからこそ、今の落ち着いた関係があるわけです。

かわいい子どもと過ごす時間やしみじみと感じられる幸福感など、キラキラした時とはまた違う良さはないでしょうか?

しかも、パートナーの方はしっかりと前に進んでいるのに、また日々の忙しさで昔のキラキラした時に思いを馳せる余裕もないのに、あなただけが若かりし時代に戻ろうとしていたらどうでしょうか?

きっと、大きなすれ違いを産んでしまう可能性が高いと思います。

だからこそ、「仕方ない」とネガティブに飲み込むのではなく、「次のステージに進んだ」と前向きに考えていくことが大切だと思います。

冷めたのではなく「恋人」から「同志」になった

アドラーが語る夫婦に大切なこととは

アドラー心理学のポイント

アドラーは愛についてこう語っています。

「愛の課題は、人を思いやる心と、社会への貢献で解決される」

結婚はただのロマンティックな関係ではなく、協調と信頼に基づく共同作業。

結婚生活をより良くするためには、お互いの不完全さを許し、受け容れることが重要です。

これはアドラー心理学でいう「共同体感覚」、つまり相手と支え合い、貢献し合うなかで実現するものです。

「魔法期間」が終わったからといって相手をないがしろにしていいわけではありません。

恋焦がれて求めるではなく、心から相手に共感して、相手が求めているものを感じたり、小さなことでも感謝し、ねぎらうことは忘れてはいけないものです。

なぜならそこに相手がいてくれることは決して当たり前ではないからです。

恋人の間は、互いに向き合って見つめ合っていることが幸せかもしれません。

でも、結婚して子どもが産まれてからは、同じ方向を見ることが大切なんです。

夫婦で話し合ってほしいこと

夫婦には協力して取り組まなければいけないことがたくさんあります。

子どものこと、互いの親のことはもちろん、学校や地域コミュニティなど家族を取り巻く様々なことは、一人でなんとかすることではありません。

そして、こういったことについて、夫婦で話し合うことをオススメしたいのです。

夫婦それぞれがどうするか?ではなく一緒にどうしていくか?

それを相談できる「同志」のような関係性です。

これは魔法が落ち着いてきたからこそできることだと思います。

そして同じ方向を向いた時に、家族以外=社会に目が向き一緒に貢献する気持ちがうまれていくと思います。

NPO法人ファザーリング・ジャパンでパートナーシッププロジェクトを担当している林田香織さんに聞いた「子どもが憧れる笑顔の夫婦6か条」にはこうありました。

子どもが憧れる笑顔の夫婦6か条

  1. 恋人でいよう 
  2. 個人でいよう 
  3. 親友でいよう 
  4. 戦友でいよう 
  5. 味方でいよう
  6. 相方でいよう 

夫婦の関係は決して「恋人」だけではありません。

一緒に過ごしていく中で、このようにいろいろな関係性を構築していくことで、夫婦は深まっていくものだと思います。

改めて、恋愛のような関係から冷めてきたと感じたとしても憂うことなく、次のステージをパートナーとともに楽しんでいってください。


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • 夫婦関係が冷めたと感じても憂うことはない、自然なこと
  • 恋愛関係のように戻ろうとせずに一緒に前に進むことを考えよう
  • 夫婦で一緒に周りにどうしていくかを話し合ってみては

確かに「夫婦の仲が良い」といってもいろいろなタイプがありますよね。

そう考えれば、何も恋人時代のようにならなくてもいいですよね。

マンネリ化しないためにも前に前に進んでいきましょう!

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