よく喋る妻に毎日付き合うのは正直疲れる...解決方法はあるの!?

一般的に女性はたくさん話すイメージがあります。

夫婦であればコミュニケーションを大事にしたいとは思いますが、男性の中には付き合いきれないと感じている人も。

今回はそんな夫婦の会話に関して、パパへアドラー式子育ての熊野英一さんにアドバイスを聞きました。

解決方法なんてあるのでしょうか??

そもそも1日に話す量は圧倒的に女性が多い

質問者
夫婦で共働きをしながら6歳と3歳の姉妹を育てています。

妻はとても明るくていつも前向きなので家の中もとても明るく、みんなで楽しく過ごしています。

ただ、ひとつだけちょっと困っていることが、妻がとにかくよく喋るのですが、正直それに付き合うのが体力的にしんどいです。

これってどうにかならないでしょうか?

どんな感情も認めるアドラー心理学においては、ネガティブが良くないとはしませんが、明るくて前向きな人が家の中にいることはそれだけで家族全体の雰囲気が良くなりますよね。

それは本当に素晴らしいことです。

一日に発する言語数には大きな男女差がある

あくまで一般的な話で、もちろん個人差もあることだとは思いますが、面白い研究結果があります。

アメリカのメリーランド大学の研究によると、一日に発する単語の数は、男性の平均が7000語。

これに対して、女性の平均は20000語!なんと約3倍なのです。

しかも、女性は一日に6000語以下しか話せない時は強いストレスを感じるという結果も。

この時点ですでに夫婦が一緒に過ごすにあたっては、激しいギャップがある中で進めていく必要は明らかだと思います。

ご質問の方は共働きだということですが、例えば、二人とも朝子どもたちを送り出してから仕事に行き、夕方仕事を終えて帰ってきたとします。

この時、二人はそれぞれ仕事で7000語を使っていたとしたら、家に帰ってきたパパに残っている言葉は0。

一方でママはまだ13000語残っているわけです。

よく、女性から「なんでうちの夫は家で話すと『うん』とか『はい』とかしか言わないんでしょう?」と質問をされることがありますが、この状況で考えたら、「言葉が残っていないからでしょう」と言うしかないですよね。

反対に今回のように男性から「なんでうちの妻は家に帰ってきてからも話しが止まらないんでしょう?」と聞かれたら「言葉が残っているからでしょう」もしくは「残りを話さないとストレスになるからでしょう」とお伝えしたほうが良さそうです。

少し今回のこととは話が違いますが、産休や育休で家にずっといる場合は女性であれば20000語まるまる残ったまま、言葉を使い切った男性を迎えることになる可能性もあります。

これはゾッとしますよね。

妻がよく喋るのは信頼されている証

夫婦のコミュニケーションの悩みとしては、夫婦で会話がない、というものの方がよく耳にします。

共働きだとしても、妻には話す言葉は残っているはず。

それなのに、なぜ家で会話がないのか?と考えると、あくまで推測にはなりますが、夫以外の人に残りの言葉を話している可能性は高いと考えられます。

つまり、夫を「話す対象」として見ていない。

それはコミュニケーションとしてどうかと思います。

今回質問してくれたパパに関しては、現時点で残った言葉を使う相手として認められているとも言えます。

もちろん、体力的には大変かもしれませんが、これは喜ばしいことでもあり、きっと信頼されている証でもあると思います。

ただ、だからといって、この状況をそのままにしておくことはあまりいいことではないと思います。

少なくとも夫側がつらいという状況が続くと、いつか耐えきれない時が来てしまう恐れがあるからです。

解決方法を一人で決める必要はない

妻の話を聞けない夫がダメではない

男性同士で話をしていると「妻がしゃべっていることをガマンして聞けばいい」という言い方をする人も結構いると思います。

でも、それでいいんですかね?

昔ながらの「ガマン自慢」としてのジョークなのかもしれませんが、あんまり気持ちのいい言い方ではないと思います。

何より言葉の裏側に、妻の話している内容を軽んじしているようなニュアンスもあるように感じます。

また、“それが男のつとめ”とか“そのくらいガマンしないとダメ”みたいな価値観があると、質問してくれたパパのように、ひたすら耐えることを選び、それができないといけないと感じてしまいがちですが、やっぱりそうではないと思います。

もちろん、「オレは仕事で疲れているんだから話せないよ!」と言うのもちょっと違います。

仕事も大事かもしれませんが、夫婦の関係だって同じように大事ですよね?

むしろ、長い目で見たら夫婦の関係をしっかりと作ることの方が大事なくらいです。

だとしたら自分はこうだからできないと断ち切ってしまうというやり方は、子どものような甘えた考えがあるようにも見えます。

状況を変えるには、どちらかではなく、“お互いに”協力する必要があると思います。

コミュニケーションは“わかってほしい”のせめぎ合い

改めてコミュニケーションでぶつかるときは、お互いがそれぞれの思っていることや感じていること、伝えたいことを、向かい合ってぶつけ合っている時だと思います。

要はお互いに相手のことを聞くよりも、自分のわかってほしいことを投げ合っている状態です。

その状況を変えるためには、まず向かい合うのではなく、横並びになって解決という同じ方向を見た状態で互いの現状や思いを並べることが必要です。

どっちにも言い分があって、それはどっちか一方が正しいわけでもなく、上下はありません。

つまり妻の「もっと話したい気持ち」も決して悪くないし、夫の「これ以上聞くのは辛いという思い」も悪くないわけです。

詳しい二人の状況がわからないので、明確な解決法になっているかはわかりませんが、妻に残っている言葉をすべて夫が受け止めないといけないかというと、必ずしもそうではないはずです。

夫以外に話せる人を作る努力があってもいいはず。

ママ友でも実家の親でも、子どもでも、いいので選択肢を広げるのは一つの方法ですよね。

前提として、まずは勇気をもって夫から現状が辛いことを伝えることは必要です。

もしかすると、夫が黙って聞いてくれているから安心して話しているのかもしれません。

現状を変えたいならちゃんと伝えることも大切です。

結婚した以上、配慮が必要なのは片方だけでなく、お互いのはずです。

夫婦になるとその気遣いが薄くなってしまうケースも多くなるかもしれませんが、関係が近いからこそ、大事に、丁寧に互いを見て、配慮をしていくことはとても大切なことです。

今が楽しいだけでなく、これからも長く楽しい時間を過ごすための方法は、一人で考えて、一人で見つけるのではなく、二人で一緒に探してみてください。

これまでもたくさん話をしてきた二人ならきっとできると思います。


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • 一般的に男女の話す言葉の量は違い、圧倒的に女性が多い
  • 話をするのは、話し相手として信頼されているから
  • ガマンは続かないので、相手が気づいていないかもしれない現状を伝えた上で一緒にいい方法を考えていく

ビジネスの中でも「0から100かの極端な二択になったときには、その現状を疑え」という話がありますが、夫婦でも同じですよね。

もしかしたら他にももっと素敵な選択肢があるはず、と思えるとちょっとラクに考えられるのではないでしょうか?

熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。

こちらも気になった方はぜひチェックしてみてください!

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