いてっ!と思って目覚めたら、並んで寝ていたはずの我が子の足が顔のところに。
そんなことありますよね!
小さい子どもってなんであんなに寝相が悪いのでしょうか?
その原因などをフィジカルトレーナーの櫻井優司さんに伺いました!
寝相が悪いのはよく寝ている証拠
寝ている間は、浅い眠りにあたるレム睡眠と深い眠りにあたるノンレム睡眠が繰り返されていることは知っている人も多いと思います。
そしてこれは大人も子どもも同じです。
体が動くのは深い眠りについているノンレム睡眠のとき。
つまり寝相が悪い子どもはよく寝ているといえるでしょう。
ノンレム睡眠の時は大脳が休んでいる状態なので、姿勢や体の位置を認識することができません。
その影響でいつの間にか頭と足が反対になってしまったりするのですが、子どもはこのノンレム睡眠の時間が長い傾向にあるので、大人に比べてグルグル回りがちです。
これが1つ目の理由です。
2つ目の理由は溜まった熱を逃がすため。
子どもは心拍数や基礎代謝が高く、しかも体の表面積が少ないので、大人よりも放熱をしないといけません。
特に背中などには熱が溜まりやすいのでゴロゴロ動きます。
そして、冷たいところを求めていくのです。
成長とともにこの傾向はおさまっていくので、寝相もだんだん良くなってくることが多いというわけです。
ちなみに、子どもが熱を逃がすために動いているのであれば大人が使うような、ひんやりするシーツなどを使った方がいいのでは?と思うかもしれませんが、それはあまりオススメできません。
子どもにとっては、冷えすぎてしまう可能性がありますし、これから説明しますが、動くことにも意味があり、それを妨げることになってしまうからです。
寝ている間にストレッチ&リカバリー
子どもが寝ている間に動く3つ目の理由は、昼の間に疲れた体を寝ている間にリカバリーしているからです。
いろいろなポーズを取ることで、疲れた筋肉やコリをほぐすことにも繋がります。
つまりはストレッチをしている状態に近いといえるでしょう。
寝ている間にゴロゴロ動くことで筋肉痛を予防する効果もあると考えられています。
そのため、日中元気に動く子は、夜も元気に動く、という傾向があります。
これは大人でも同じ事が言えるので、むしろ寝ている間に動かない、つまり寝相がいいという方は、そもそもカラダが余り疲れていないというケースもありますが、多くは寝ている間に充分にリカバリーができない状態になってしまっています。
なので、寝相が良い方の中には、朝起きたときにどうも疲れが残っていたり、コリが取れていないという経験がある方が多いのではないでしょうか。
最後にもうひとつ、寝相が悪い事で起こる、いい効果をお伝えします。
起きているときも、寝ている時も体を動かすことはリンパ液をはじめとする体液を循環することも促します。
これは基礎代謝をアップさせることにも繋がりますし、それによって免疫力アップも期待できます。
寝相が悪いということは、その日の疲れを取るだけでなく、体を病気から守るためにも大事だと考えられるのです。
あまりに寝相が悪いと、一緒に寝ている親にとっては大変なこともありますが、あくまでそれは元気な証拠なので、幸せな悩みだと思ってちょっとガマンしてあげましょう。
櫻井さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…子どもが寝相が悪い理由は
ポイント
- ノンレム睡眠の時間が大人よりも長いため
- 基礎代謝などが高いために溜まりやすい熱を放出するため
- 疲れた体をリカバリーするため
そして、寝相が悪い事により免疫力アップも期待できるということです。
総じて寝相が悪いということは、特に子どもにとっては大事なことのようですし、成長とともにおさまるということですが、一緒に寝る方からすると本当にツラいですよね。
それでも「一緒に寝たい!」と言われるとうれしいですし、いつかはいい思い出になると思ってガマンしていきましょう!