子育てはお金がかかるので、ちゃんと貯金をしておかないと不安になりがちです。
でも、どうにも貯金が苦手でお金が貯められない人も。
今回は夫婦そろって貯金下手で行く先に不安を抱くパパに、アドラー心理学を基にしたアドラー式子育ての熊野英一さんからアドバイスをお伝えします。
お金のことにアドラー心理学はどう役立つのでしょうか??
貯金の不安が「ぼんやり」していませんか?
上の子が来年から幼稚園に入り、もうすぐ二人目も産まれようとしています。
この先、どんどんお金がかかるようになるとは思うので、ちゃんと貯金をしないといけないと思うのですが、うちは夫婦そろって貯金が苦手で全然貯まりません。
何かいい方法はないでしょうか?
アドラー心理学は主にコミュニケーションに関する内容が多いので、お金の相談を受けることは少ないですが(汗)、考え方や捉え方については役立つところがあるかもしれません。
ちょっと一緒に考えていきましょう。
“ちゃんと貯金”の“ちゃんと”って?
とは言っても、すぐに動き出すことはなかなか難しいと思います。
なぜなら、質問を見る限りあなたの貯金に関する不安が、全体的に漠然としているように感じます。
“ちゃんと貯金”と書かれていますが、あなたにとって“ちゃんと”というのはいくらなんでしょうか?
これから生活する上でいつまでにいくら必要なのか?
一方で今の収入であればいくら使えるのか?
そういった数字を具体的に把握することははじめにすることだと思います。
漠然とした不安はオバケのようなもので、ずっと不安なままになってしまいます。
自分で調べて計算してもいいですし、専門家の手を借りてもいいでしょう。
とにかく、“ちゃんと”というアバウトな感覚を変えていきましょう。
漠然と「お金を貯めないと」と考えると、月に5万円、10万円、いや15万円!と貯めるようにしていても、不安なままになってしまいます。
しかし、数字を出して「だったら今は1万円が最低限必要」など、具体的な金額まで落とし込むことができれば、何をしたらいいかが明確になるので、取り組みやすくなると思います。
また、理想の貯金ペースがわかると目標もハッキリするのでこれも指針が見えてくるのではないでしょうか?
もちろん具体的な金額が出てしまうことでより不安になることもあるかもしれませんが、それはある種、現実として受け止める必要のあるものなんだと思います。
ついでに使える金額がわかることも、余計な不安を減らすことになると思います。
旅行先でのお土産やおいしいもの、やりたいことなどに衝動的にお金を使うこともあると思いますが、その時につい「あー無駄遣いしちゃった!」と自責の念に駆られることもありますよね。
でも、使っていい範囲だとわかっていれば、そこまで自分を責めなくても済むと思います。
単なる無駄遣いはよくないかもしれませんが、お金を使うことが悪いわけではありません。
使ったことで得られるものもあるはずだと思います。
貯金は急に貯まらない
いろいろなメディアで世代の貯金額の平均などを見かけて、自分の貯金額が全然及ばないと不安になることもあると思います。
でも、あくまで平均なので、全員がそれだけ貯金しているわけではありません。
また、宝くじで大当たりでもしない限り、貯金が一気にドカンと増えることはありません。
やっぱりそこはコツコツやらないといけないものです。
だったら一日も早く取り組んでみてはどうでしょうか?
結局のところずっと放っておくことが一番よくないように感じます。
「貯める」という感覚をやめてみる
貯金できない=貯金しない
人は何事も自分で決めて行動をしている「自己決定」が基本と考えるアドラー心理学では、「〇〇できない」ということは「〇〇しない」と自分で決めているのと同じだと考えます。
そうすると、「貯金が苦手でできない」のではなく自分の意思で「貯金をしていない」ということ。
誰でも慣れた生活を送る方が楽であり、貯金という目的があったとしても、何かしら我慢したり、やり方を変えたりしないといけないと考えると躊躇しがちですよね。
しかし、周りを見ると同じくらいの収入や暮らしぶりでも貯金できている人がいることを考えると、できないわけではないはず。
貯金に対する優先度がそれほど高い状態ではなく、「できたらいいな」というくらいなのかもしれません。
貯金をする方法はひとつ!
もう貯金をすると自己決定して、そのために何か行動を起こすしかないことだと思います。
貯金はしない!と決めてみる
ありきたいな話にはなりますが、おそらく貯金が苦手な人に対して、先に天引きしてしまうというアドバイスをする人は多いと思います。
これは、そもそも手に入れたお金の中から貯金にまわす金額を決めて「貯金するぞ!」という意識ではなく、「最初からこれしかお金がない」と感じる効果があるので、苦手意識がある人にとっては確かに理にかなっている方法だと思います。
自分でできないのであれば第三者に頼るのも手です。
自動で引き落としされる積み立てタイプの貯金も試してみる価値はありそう。
また、なんなら自分の親などに「毎月〇万円を支払う」というミッションにして貯めておいてもらうようなやり方もあるかもしれません。
そもそも「貯金ができない」「貯金が苦手」というのは、思い込みのひとつだと思います。
やり方を工夫すれば、きっと何か方法は見つかるはず。
諦めないで、できるだけ貯金している感覚が少ない方法を探していってみてはどうでしょうか?
熊野さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…
ポイント
- まずは漠然としたお金の金額を具体的にする
- 必要な金額や使えるお金を知ることで、不安をやわらげる
- どうしても貯金が苦手だというなら、貯めている感覚ができるだけ少ない方法を考える
確かにお金があればあるだけ助かる部分はあると思いますが、上ばかりみていても精神的に凹んでしまうと思います。
まずはとにかく自分たちに合った金額や方法を考えてみた方がよさそうですね。
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