子供が夫婦の会話を外で話してしまう!口が軽い子の心理や対処法とは?

子どもはおしゃべりが大好き!

「また家のことを話しちゃったの?」と、子供のおしゃべりにドキッとした経験はありませんか?

特に、話されたら恥ずかしい家庭の事情や夫婦の会話だったらなおさら。

子供がつい秘密を漏らしてしまうのはなぜ? どうしたら大切なことを守れるようになる? 

この記事では、子供が口が軽い理由や、上手に伝え方を教えるコツをわかりやすく解説します。

親子の会話がもっと安心できるものになるヒントを、アドラー式子育ての熊野英一さんに対策方法を聞きました。

なぜ子どもは家のことを話すのか?

質問者
保育園に通う3歳の息子がいます。

先日、保育園の先生から「お仕事大変ですね」と声をかけられ、なんで知っているのか?と思ったら、息子が夫婦で話していたことを保育園で話しているようなのです。

困るということではないのですが、とても恥ずかしいのでやめてほしいのですが、どうしたらいいでしょうか??

第三者としてその話を聞くとちょっとほほえましいと感じてしまうところですが、パパやママにしてみれば勘弁してほしいですよね。

家族でどう向き合っていったらいいか、考えていきましょう。

子どもが家庭のことを話す目的は?

アドラー心理学のポイント

原因よりも目的を意識してみる

アドラー心理学の特徴的な考え方に「目的論」というものがあります。

これは、「人は誰しも必ずポジティブな目的をもって行動している」と捉えるもので、他の心理学者のようにトラウマをはじめとする原因を掘り下げていくこととは相対するものです。

では、息子さんが保育園で家庭のことをしゃべる目的を考えてみましょう。

保育園の先生が息子が言ったことをあなたに話したことからもわかりますが、きっと家族の話をしたとき、先生や友達は彼の話で盛り上がったと想像できます。つまり注目を集めることができたのです。

もしくは、誰か他のお友達が家庭のことをしゃべってその場で注目を浴びていて、それがうらやましいと感じた可能性もあります。

いずれにしても、おそらく保育園において家庭の話は鉄板であり、注目を集める最高のネタなんだと思います。

子どもが注目を求める理由

子どもはひとりでできないことも多く、周りにいる人たちから注目を浴びることで、できないことをサポートしてもらえたり、危険を回避したりすることができます。

そのため、多くの子どもにとって注目を集めるように努力することは本能的なものだと言っても過言ではないでしょう。

だからこそ、子どもたちは日々注目を集めるためにはどうしたらいいか?と考えています。

面白いことを言ったり、変な顔をしたりすることもそうですし、反対に騒いだり、誰かをぶつなど、不適切な行動をとったり。

いずれも大人の注目を集めるためだと考えられます。

赤ちゃんの時はそれが「泣くこと」でした。

その方法が成長とともに変わってきたとも捉えられるでしょう。

口が軽い子どもに「 絶対やめて」は逆効果

怒られることも注目を集める手段の一つ

とはいえ、現実的には家庭の事情を外で話すことはやめてほしいですよね。

では、どうしたらいいのでしょう?

一番やってはいけないのは「絶対やめて!」と声を荒らげることです。

子どもたちにとって、注目は必ずしもいい形でなくて構いません。

つまり怒られることもまた注目を集めた結果。

そう考えると、パパやママが「絶対やめて!」と言ったとしても、それは注目を集めるという目的を達成してしまうことになるので、やめてくれる可能性は低く、むしろ味をしめてしまう可能性もあります。

とくに、なぜ言ってはいけないのかが理解できないうちは、子どもに口封じをすることはほぼ無理でしょう。

対策として今すぐにできることは、2つ。

対策1:言われて困る話は子どものいない時に

ひとつは、言われて困る、恥ずかしいことは子どものいないところで話すようにすること。

考えれば当たり前のことですが、子どもが聞いていなければ、それを話すことはありません。

とはいえ、忙しく油断してしまったり、感情的になったりすると「つい」ということもあるでしょう。

何かとタブーややってはいけないことがあると、生活が息苦しいと思うので、事前に夫婦でしっかりと話し合って、ちょうどいい塩梅を探ってみてください。

対策2:子どもの話に過剰に反応しない

注目を集められるからよりしゃべってしまうのであれば、注目しないようにするという方法もあります。

つまり、例え子どもがなんか変なことを保育園で言っても「あーそうなんですねー」と過剰に反応しないということです。

家庭のことを話しても注目が得られないとなると、だんだん飽きてくると思います。

自分も恥ずかしいことができると変わる

成長していく中では、そのうち、息子自身も言われたら恥ずかしいという感覚を得ていくと思います。

そうなると、なぜ言ってほしくないかを理解できるようになってきて、パパやママが恥ずかしいと思うことは言わないように配慮を覚えていくと思います。

一方でパパやママが、息子さんが言われて恥ずかしいことを外で言っていたとしたら、息子も引き続き配慮してくれない可能性が高いと思います。

ある程度、大きくなってくれば状況が変わる通過儀礼のようなものだと思います。

しばらくは恥ずかしいかもしれませんが、いつか終わるものと考えて長い目で見ていけばいいと思います。

また、それでも家の話を外でする場合は…おそらく息子さんにとって家の中で起きているいろいろなことがよほど面白いんだと、ポジティブに捉えてみてほしいなと思います。


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • 保育園で家庭の話は鉄板。注目を集める目的でしゃべっている
  • 絶対やめて!は逆効果
  • そもそも言われたくないことは子どものいないところでする
  • 言われても過剰反応しない

通過儀礼とわかっていても本当に恥ずかしいですよね。

ただ、どうせしゃべられるならせめて面白く話してその場を盛り上げてくれたらいいな、ともちょっと思います。

熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。

「子育てが思い通りにいかない」「仲良くしたいのに夫婦関係がギクシャクしてしまう」「職場の人間関係がうまくいかない」など、悩みを抱える方は自分で解決できるためのコミュニケーション術を学びます。

こちらも気になった方はぜひチェックしてみてください!

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