せっかく結婚したのだから、長く幸せに過ごしたいと思いますよね。
まずは円満な夫婦でいるためには、お互いに「好き」という気持ちは大切。
ではずっと妻を好きでいるためにはどうしたら良いのか。
今回はそんな思いが特に強く、妻を好きでい続けたいと願うパパへからのご相談です。
アドラー心理学のスペシャリスト、熊野英一さんにずっと妻を好きで幸せな結婚生活を長続きさせるコツを聞きました。
恋人時代の「好き」を引きずらない
これからも円満な夫婦でいるためにずっと妻を好きでいたいと思っているのですが、そのために必要な心掛けはありますか?
まずは何より今が幸せであると感じられて、それを表現できるということは本当に素晴らしいことです。
そしてそれを長続きさせたいという思い、素敵ですよね。
もしかしたら、結婚生活が長い先輩で「もう妻は好きじゃない」という人がいたりして不安になっているのかもしれませんが、きっと好きでいつづけることはできると思います。
今回はそのためにこんな考え方をしたらいいのではないかということを、アドラー心理学に基づいてお伝えしようと思います。
「ありのまま」は変化する
アドラー心理学のポイント
良好な人間関係を築くには自分も相手も「ありのまま」を受け容れて、相手を変えようとしないことが大切
アドラー心理学では、その人が心地よく過ごすためには「ありのまま」でいることが大切で、決して変えようとはしない方がいいと考えます。
「人権」という言葉もありますが、人にはそれぞれ個性や価値観、考え方があって、それぞれがいい悪いとかジャッジされずに尊重されるべきものという考えにも通じることだと思います。
ただ、その「ありのまま」は変わっていくもの。
身体的にもそうですが、置かれている状況やライフステージごとに考え方が変わることだって多々あります。
妻といい関係を続けるためには、まずこの変化していくことをしっかりと受け容れていくことが大切だと思います。
「好き」にはいろいろな種類がある
一口に「好き」と言っても、そのニュアンスはかなり幅広いものです。
例えば、結婚する前の「恋人時代」。
相手を見ると「かわいい」とか「キレイ」「かっこいい」と感じて、ドキドキ。
同じ体験をしたい、ずっと一緒にいたいと思ったり、触れたいと思ったり、まさに身も心も求めあうような「好き」という感覚でしょう。
色でイメージすると「ピンク」とか「赤」の「好き」という感じですかね。
とはいえ、この状態は長くは続かない方が自然です。
だんだんと一緒にいることに慣れてきて、あまりドキドキすることも少なくなると思います。
逆に言えば、ずっとドキドキし続けていたら身が持ちませんよね。
ただ、ドキドキしなくなったからと言って「好き」ではなくなったかというとそうではありませんよね。
こうして同じ「好き」でも変わっていくのです。
そして、この恋人時代の「好き」を「あの時は良かった」といつまでも引きずり、変わっていったことを憂うようになってしまうと相手にとってもツラいところです。
変わっていく「ありのまま」が受け容れられていないからです。
状況が変わると「好き」も変わる。
言ってみればバージョンアップしているような感覚でとらえるといいと思います。
結婚生活で妻が好きな気持ちはどう変化するか
「恋人時代」の次は「パパママ時代」
結婚して、子どもが産まれると、男女というよりは家族という関係の方が主となり、「パパとママ」というステージになってくると思います。
おそらくこの記事を読んでいる方の多くが今まさにその「パパママ時代」にいるでしょう。
この時期は、家庭を運営し、子育てをすることがメインなので、お互いに求めあうような関係よりも、助け合う協力者のような関係になりますよね。
互いの強みを活かして、互いの足りないところを補う、一緒にプロジェクトを進めていく感覚です。
この人といると安心する、ホッとする、頼りになる、互いを見つめあうような「好き」ではなく、横に並んで同じ方向を見つめるような「好き」。
このパパママ時代の「好き」は、色でいうと太陽のような「明るいオレンジ」のようなイメージ。
「ピンク」や「赤」の「好き」もキラキラしてよかったと思いますが、「明るいオレンジ」の温かい「好き」もまたいいですよね。
そう、決して比べることをせずに別の「好き」を味わってみてはどうでしょうか?
熟成された最終形態での「好き」とは
子どもたちが成長していくといつかは巣立っていくことでしょう。
そうなると「パパママ時代」は終わり、再び夫婦だけになる、いわば「夫婦時代」がやってきます。
この時代の関係も協力し合うという意味では「パパママ時代」と通じる同志的なところはありますが、それよりも支え合う関係という面が近いと思います。
ここまで力を合わせてやってきたお互いへの感謝を持ちながら、築いてきた信頼を基に支え合い、「ともに白髪の生えるまで」といったところでしょうか。
もちろん、この時だってお互い「好き」でいることは違いないはず。
色でいうと、「炭火のような深いオレンジ」というイメージ。
じんわりと芯まで温まるような「好き」。
ドキドキすることもなければ、同じ方向を向いて突き進んでいくようなこともなく、時間をかみしめながら微笑んでいるようなものではないかと思います。
いろいろな「好き」で末永く楽しみましょう!
長く一緒にいれば、それなりにいろいろなことがあって、アップダウンすることもあると思いますが、結婚を長続きさせて互いに「好き」でいることができれば、様々な「好き」を感じることができます。
一つの「好き」にとらわれず、自分も相手もライフステージも変わっていく中で、ともに変化していくそれぞれの「ありのまま」を受け容れて認める「好き」に気づくことができれば、きっとずっと「好き」で居続けることができるのではないかと思います。
そんな心構えを持って、末永くお幸せに過ごしてください!
熊野さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…
ポイント
- 互いに「ありのまま」を受け容れることが前提
- 恋人時代、パパママ時代、夫婦時代で「好き」をバージョンアップしていく
- いろいろな「好き」を感じて「好き」を長続きさせていきましょう
「ずっと好きでいたい」というなんともピュアな悩みですが、とても大切なことですよね。
忙しいといつの間にか考えることがなくなってしまう初心を忘れないように楽しんでいきましょう!
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