先日、「パパたちが子供をプールに連れて行って、ギャン泣きされたらどうするか?」というアンケートを行いました。
ママがいない中で泣いて嫌がる子どもをどうするか、パパたちのさまざまな実体験が明らかに。
パパ・ママ関わらず、子どもにプールでギャン泣きされるという経験は親としてはあるあるですよね。
そんな時、アドラー心理学の視点だと、泣いている子どもにどう対応するのがいいのでしょうか?
アドラー式子育ての熊野英一さんにアドバイスを聞きました。
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子供とプールに行ったらギャン泣き!パパたちの泣き止ませ方の鉄板とは?
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「なんで」ではなく「何のために」子どもは泣いているのか?
プールに行ったら子どもがギャン泣き。しかもそこにママはいない。
これは本当に困りますが、あるあるですよね。
とはいえ、そこを乗り切ることでママからも子どもからも信頼を得ることができると思いますので、関わり方について考えていきましょう。
わかってほしい子どもたち
子どもが泣いているのは、少なくとも何か「不快なこと」「不安なこと」があるんだと推測できます。
知らない場所、人もたくさんいる、やたらテンションが高い、シンプルに暑い、などいろいろなことが考えられるでしょう。
もちろん「その不快や不安をどうにかしてほしい」という思いもあるとは思いますが、何より彼らが伝えたいことは、きっと「不快や不安であることをわかってほしい」というものだと思います。
アドラー心理学では「目的論」という考え方があって、人の行動は必ず何か目的をもって行われていると考えます。
大人であれば、不快や不安があった場合、一緒にいる相手にそれを言葉で伝えるという方法を選択することがほとんどですが、彼らにはまだそこに至っていない場合も多く、泣くという方法で伝えようとしているんだと思います。
その方が、自分の気持ちをわかってもらえるから。
だとすれば、最初にすることは、きっと子どものその気持ちを受け止めてあげることだと思います。
例え上手に説明ができないとしても「不安だったのかな」「〇〇が嫌だったのかな」と、共感してあげることからはじめましょう。
そういう意味では、皆さんのアンケート結果を見ると、ギャン泣きしている子どもに対してパパたちが取る行動の
- 1位「ひとまず落ち着くまで待つ」
- 3位「話を聞く」
というのは、とてもいい対応だと思います。
子どもを無理やり泣き止ませるのは良くない
一方、アンケートの
- 2位「泣き止ませようとする」
については、ケースバイケースだと思います。
穏やかに気持ちを受け止めながら、泣いている状況を脱するようなことであればいいのですが、「泣くな!」とか「静かに!」と、無理やり泣き止ませるような方法はあまりオススメできません。
きっと、さらに強く泣くことになると思います。
なぜなら、子どもとしては「わかってもらえない」と感じるからです。
泣いていること自体は悪いことではありません。
子どもにとっては自分に注意を向ける、そして気持ちを伝える、その方法として選んでいるだけで、決して「パパを困らせよう」ということではないからです。
よく「いきなり泣いた」と話す人もいますが、それはおそらくそれだけ子どもの表情や感情の変化から目を離してしまっているから。
ぶつけたりころんだりというケースでない限り、だんだん表情が曇って行ったり、不安そうな行動をとっていたりと、兆候はあるもの。
その時点で共感できていれば、「いきなり泣いた」ということにはなりませんし、もしかしたら、泣いて伝えることを選ばずに済んだかもしれません。
大事なのはパパの達成感ではない
プールに行く時点でパパが思っていること
パパに限らず、どこかにおでかけする時には、たくさん楽しんで、帰ってきて素敵な想い出にしたい!と、事前に想像することがあると思います。
きっと思い通りに楽しむことができれば、その達成感は素晴らしいものでしょう。
人によっては「ママから感謝されたい」とか「パパっ子になってほしい」とか、さらに思い描いているものがあるかもしれません。
そんなときに、子どもが予想外のギャン泣き。
周りからの視線が集まり、「やっぱりパパだけだとこうなるよね」と思われているように感じてしまったり、「家に帰ったらママに怒られるかも」なんて想像をしてしまったり、「パパのこと嫌いになっちゃったらどうしよう」と心配になったり。
だからこそ、無理やりに泣き止ませようとしたり、強引に抱えてその場から立ち去ったりする行動をとる人もいると思います。
でも、大事なのはパパと子どもが一緒に楽しむことのはず。
子どもが泣いて決して楽しめる状態でないのであれば、自分のメンツや周りの目を気にするのではなく、目の前で泣いている子どもの気持ちに目を向けてあげた方がいいはずですよね。
二人で一緒にでかけるのであれば、そこで起こる出来事を全部背負う覚悟で臨むことは大切だと思います。
例え、子どもが「パパといるのが嫌!」と言ったとしても。
あきらめるのも大事なこと
アンケートでパパから届いたコメントの中に
「この後の計画や予定とかいろいろあきらめる」
というものがありましたが、まさにこれが大切な選択のひとつだと思います。
プールはもちろん、旅行などでもいろいろと準備や計画をするものです。
だからこそ、なんとかそれを達成したいという気持ちになります。
でも、少なくとも子どもがギャン泣きという方法で、ある種のSOSやNGを伝えている状況であれば、それを達成することにこだわらなくていいのです。
子どもが不機嫌な状態でプールにいるより、ご機嫌に楽しめるいつもの公園に行った方がお互いに平和だと思いませんか?
ただあきらめるのではなく別の場所に行くという切り替えも大切なことです。
子育てはなかなか思い通りにいかないもの。
だとすれば、不測の事態が起こったときに上手に対応できるフレキシブルさを持っておいて損はないと思います。
最初に立てた計画にこだわらず、どうすれば楽しいか?考えて夏を楽しんでいきましょう!
熊野さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…
ポイント
- 子どもがギャン泣きする目的は「わかってほしい」
- 周りの目や自分のメンツより、泣いている子どもに目を向ける
- うまくいかなかったらあきらめて次への切り替えをする
子どもの泣き声を聞くと、いろいろな人が見てしまうのは、未熟な子どもを危険から守るためのもので本能的な仕方ないもの。
正直、子どもに泣かれている姿を周りから見られると気になりますが、そこはもう割り切っていきましょう!
また、熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。
「子育てが思い通りにいかない」「仲良くしたいのに夫婦関係がギクシャクしてしまう」「職場の人間関係がうまくいかない」など、悩みを抱える方は自分で解決できるためのコミュニケーション術を学びます。
こちらも気になった方はぜひチェックしてみてください!
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