子どもに勉強を教える時、伝わらなくてイライラ!どうしたらいい?

子どもが成長してくると、勉強を教える機会が増えていきます。

ただ、ちゃんと理解できるように教えるのはなかなか至難の業だったりします。

今回は一生懸命勉強を教えてもなかなか理解してくれない息子に、ついイライラしちゃうパパからのご相談。

イライラしないために必要な心構えとは?

アドラー心理学を基にしたアドラー式子育ての熊野英一さんから、アドバイスをお伝えします。

勉強の教え方、学び方は子どもによって違う

質問者
今年小学生になった息子の宿題を見ることがあるのですが、どんなに一生懸命教えても全然わかってくれなくてイライラしてしまいます。

もともと教えるのが得意ではないのかもしれませんが、どうしたらいいのでしょうか?

まずは、息子さんの宿題のために時間を割く姿勢は素敵だと思います。

イライラしちゃうこともあるかもしれませんが、続けていくことや調整していくことができたらもっといいですよね。

もう少し気がラクになる方法を考えていきましょう。

子どもはあなたとは違う

まず、よくやってしまいがちなことから考えてみましょう。

あなたの教え方は、きっとあなた自身にとってわかりやすい教え方だと思います。

もしかしたら自分が子どもだった頃に誰かに教えてもらって、理解できた経験があるのかもしれません。

ただ、息子さんはあなたとは違うので、その方法で理解できるとは限りません。

親子の場合、どうしても自分の分身のように感じてしまうケースが多いので、力を入れて一生懸命やればやるほど「なんでこれでわからないの??」とイライラしてしまうことに繋がりやすいと思います。

特に男女を問わず、自分自身は勉強が得意だったり、理解することにあまり苦労した経験がなかったりすると、イライラしがちだと思います。

しかし、よくよく考えてみると、それもあなた自身の理解力の問題ではなく、教える人があなたにとても合っていただけかもしれません。

子どもによって教え方を変えた方が良い場合も

「なんで理解できないの?」エスカレートすると、「こんなことが理解できないなんて、理解力がないな」など、相手に原因があるように感じてしまっているかもしれません。

これは親子に限らずコミュニケーションとしてよくないですよね。

相手が理解できないのは、教える側にも何かしら原因があるはずです。

質問の中で「教えるのが得意ではない」と書かれていますが、これもまた実際はそういうことではないかもしれません。

あなたの息子さんには合わなかっただけの可能性も多分にあります。

あなたの教え方でバッチリ学べる子もきっといます。

だからいい悪いと考えることもなければ、伝わらなくて落ち込む必要もありません。

勉強を教える目的はあくまで「子どもが理解すること」なので、例えあなたにとって完璧な教え方だったとしても、その目的が叶っていないのであれば、変えていく必要はありそうです。

じゃあ、何をどう変えていけばいいのでしょうか?

とにかくトライ&エラー!

子どもに勉強を教えるのは簡単じゃない

世間的な一般論として、小学1年生の勉強はそれほど難しくはありません。

もちろんあなたにとってもとても簡単なことだと思います。

でも、息子さんにとっては簡単ではないのです。

というのも、子どもの理解力は発展している途中です。

勉強そのものだけでなく、誰かが言っていることも含めてわからないことがたくさんあります。

そんな状況でわかりやすく教えるということは、そもそもかなりハードルが高いことなんです

また、大人であれば「どこがわからない?」と聞けば、わからないポイントを説明することもできますが、子どもにはそれも難しい。

「どこがわからないのかもわからない」ということだってあります。

そう考えるとまず変えて欲しいのはあなた自身の捉え方。

「簡単な勉強を教えているのになぜわからないんだ」ではなく、「簡単なことかもしれないけど、子どもに教えるといいう難しいことにチャレンジしているんだ」と考えてみてほしいのです。

簡単だと思っていることができないのと、難しいことがうまくできないのでは、自分自身の受け止め方もだいぶ変わってくるのではないでしょうか?

少なくともイライラするのはわからない子どもに対してではなく、難しいことが達成できない自分に向くことも出てくると思います。

何回も教えるうちに見えてくることも

言葉でちゃんと説明できない相手のことを理解するために、こちらが工夫を凝らしていろいろな方法を試してみることが必要だと思います。

物を使ってみたり、動画を見せてみたり、となりに座って教える以外にも方法はあると思います。

それでもすぐにいい方法にたどり着くことはできないことの方が多いと思います。

でも、根気よくトライ&エラーを繰り返していくうちに、きっとどこかでひっかかるようなところが出てきて、「そうか、そこがわからなかったんだ」「こういう言い方をしたらわかるんだ」など、あなた自身の気づきが出てくるはずです。

そこまでたどり着くにいはやっぱり回数も必要ですし、わずかな違いに気付くための観察も必要だと思います。

たまにしか関われない環境であれば、なかなか難しいことだと思いますが、質問を見る限り、たびたび勉強を教えているということなので、ぜひいろいろと試してみてもらえたらと思います。

ただ、どんなに工夫をしてもうまくいかないことだってあると思います。

そういう場合は、塾の先生など教えるプロたちの手を借りるのもありでしょう。

悩んで疲れ果ててしまい、また別の問題が出てきてしまったら元も子もないので。

親だからと言って全部できなくてもOK!そのくらいの気持ちで臨んでみてください。


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • 自分ができたことをわが子ができるとは限らない
  • 教え方のうまい下手ではなく、合う合わないで考える
  • 子どもに教えるのは難しい!それに挑んでいるという感覚でトライ&エラー
  • どうしても無理だと思ったらプロの手を借りるのもアリ

相手が大人でも教えるのは本当に難しいものです。

それが子ども相手、ましてや自分の子どもとなると、ハードルはさらに上がります。

頭ではわかっていてもイライラしちゃうこともあると思いますが、根気強くトライしていきましょう!

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