男性育休復帰後に浦島太郎に...悩めるパパに対応方法をアドバイス

男性の育休取得が増加傾向にある中、復帰した時に対する不安を抱える人も増えていくことが考えられます。

長期で職場から離れて、浦島太郎状態になってしまったらどうしよう...

そんな現実に実際に直面しているパパへ、職場でどう向き合い働きかけて行ったら良いのか。

アドラー式子育ての熊野英一さんにアドバイスを聞きました。

会社で初めての男性育休はチャレンジの証

質問者
この4月に1年間の育休から復帰しました。

男性が長期で育休をとるのは初めてだったので不安もありましたが、的中してしまいました。

休んでいる間に変わったことなども多く職場では浦島太郎状態。

どう向き合っていったらいいでしょうか?

まずは、復帰おめでとうございます。

そして育休お疲れ様でした。

きっと子育てライフはここから新たな局面を迎えると思いますが、その育休を取得した情熱が覚めないように一緒に楽しんでいきましょう!

初めてだったからこその課題発見

現代はものすごい速度で変化していますから、1年という期間を考えれば、ある程度仕方ない部分かもしれません。

そもそも毎日通うことが当たり前の世界から、1年離れることにはかなり不安だったことでしょう。

それでも決意して取得したのですから、この経験をいかしていくことが大切だと思います。

質問を見る限り「会社で初めて」とのこと。

これはご自身も会社も取得自体にいろいろな苦労があったと想像します。

そして、今回の悩みは初めてのケースだったからこそ明らかになったことなんだと思います。

見方を変えれば「チャレンジの証」。

ご自身にとっても会社にとっても長期育休の課題がわかったのはいいことだと思います。

育休復帰後の新しい制度を作るチャンス!

今、日本は男性の育休取得を増やそうとしていますが、取得する人が増えれば同じような体験をする人も増えるはず。

だからこそ、現状の浦島太郎状態をただ悩むのではなく、ならないためにはどうしたらいいのか?ということを考えてみてはどうでしょう。

あくまで想像ですが、ご質問のパパは1年間、育児に集中し、会社の変化をキャッチアップする機会をあまり作ってこなかったのではないかと思います。

改正された育児・介護休業法では今まで以上に分割して取得できるバリエーションもありますし、限定的ではありますが、育休中も仕事に関われるチャンスもできました。

育児に集中することも重要ですが、育休が終われば育児が終わるわけではなく、むしろそこからスタートとも言えます。

復帰後のことも視野に入れて、分割や定期的に仕事の状況を知られる方法について検討することもアリだと思います。

もちろん、ご自身だけでなく会社の人事担当者なども巻き込むことで、制度として確立させることができれば、貢献したことにもなるでしょう。

自分はうまくいかなかったという経験は、改善することで他の人にきっと役立つはず。

これから育休を取得しようと考えている人にも貢献できると思います。

もちろん、ご自身が次に子どもができた時にも役立ちますよね。

育休復帰にリハビリは本来必要なもの

情報は積極的にキャッチアップ

例えトップアスリートであっても、ケガなどで戦列を離れたところから復帰するためにはリハビリが必要です。

そしてリハビリにはある程度時間が必要です。

今回の復帰に際してはそこまで想定していなかったかもしれませんが、地道にリハビリをしていきましょう。

一瞬で1年分の情報をすべてキャッチアップするのは、どう考えても難しいもの。

ある程度自分の中で期間を決めて、積極的に周りのメンバーから情報を収集するように努力するのがオススメです。

また、会社にとっても育休に限らず様々な理由で長期離脱した人にリハビリ期間が必要であることを理解することにもつながったと思います。

これもまたいいことだったのではないでしょうか?

大切なのは取り組む姿勢

質問を見る限り、そのような心配はないと思いますが「そんなことを言われても1年間離れてたからオレは知らないよ!」という開き直った逆ギレ的な対応は最もしてはいけないことだと思います。

その一方で、周りのメンバーに対して必要以上に下手に出て「ごめんなさい」「ご迷惑をおかけしました」というスタンスもあまり好ましいとは思いません。

日本人的な感覚としてはどうしてもそうなってしまうことが多いとは思いますが、何も悪いことをしたわけではありませんよね。

そのような姿を見せてしまうとこれから育休を考えている人も「あんなに謝らないといけないのか」とネガティブな印象を持ってしまうことが考えられます。

もちろん育休は機関に関わらず、その間を支えてくれた人たちのおかげであることは間違いありません。

でもそれは謝罪をするべきことではなく、感謝をするべきことのはずです。

口癖になりがちな「ごめんなさい」や「すみません」ではなく、周りの人に「ありがとう」を伝えながら、進めていってみてほしいと思います。


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • 浦島太郎状態になってしまった経験を活かして、新しい制度を作るなど会社や後輩に貢献
  • 復帰にリハビリ期間は必要なモノと割り切って、積極的に情報をキャッチアップ
  • 開き直ることなく、また下手に出すぎることもなく、感謝を伝えながら状況の改善をはかっていく

何かがうまくいかなかったときは、落ち込んでしまったり、目の前のことでいっぱいになってしまいがちですよね。

でも、そういう時こそチャンス!

視野を広げて、経験を活かす方法を探っていきましょう!

熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。

こちらも気になった方はぜひチェックしてみてください!

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