夫婦で子育てをしていく上で重要と言われる、出産直後の父親たちの参画具合。
身体的にも苦しい状況の出産後のママに対して、パパはどんなことをすればいいのか?
実際にママたちにアンケートしました。
実施したのは以前紹介したNPO法人ファザーリング・ジャパンが開催している「ファザーリング・スクール」を受講したパパたちの有志グループ。
今回はその結果を照会します。
7割を占めた、出産後にパパにして欲しいこととは
今回のアンケートは出産を経験した、いわゆる経産婦のママ75名。
2022年3月にWEBアンケートで産後のホンネに迫ったものです。
まずは、産後パパにしてほしいことの中でも一番してほしいことは何か聞きました。
産後、パパに一番してほしいと思ったこと
1位:ママが1人になれる時間を作ってくれる(25%)
2位:言われる前に行動すること(17%)
同率2位:誰よりもママの話をちゃんと聞く(17%)
4位:赤ちゃんの寝かしつけ(12%)
実に上位4つでほぼ7割を占めている状況があります。
つまりそれだけ多くのママの共通の思いであると考えられますよね。
また、これはひとつだけ選ぶ方式でしたが、複数回答でもデータを取っています。
その比較がこちらです。
産後、パパにしてほしいと思ったこと いくつでも
こうなると、回答が分散します。
ギャップが大きいのは「産後ママの体の変化への理解」。
その他の上位を占めているものが割と日常的なものであることから優先されている様子が見受けられますが、ここを理解してほしいという思いが根底にあることが伺えます。
客観的に見ると、どれも第一子のパパがいきなり行おうとするとややハードルが高く感じるものかもしれません。
でも、ハードルの高さなど関係なく、同じように経験が無い中でママはやっている現状を考えると、一歩踏み出す必要はありそうです。
また「ママの話をちゃんと聞く」「言われる前に行動する」は少なくともすぐに取りかかれることです。
ただし、ただ「ママの話を聞く」のではなく「ちゃんと」が入っているところや、アドバイスを求められているわけではないことも忘れずに。
出産後の妻はサポートを求めているわけではない
そしてフリーアンサーからはさらなるホンネが見えてきました。
まずはどんなものが届いたか、抜粋したものを見ていきましょう。
一緒に子育てを学ぶ
- 一緒に知り・学んでほしい。パパへの学び、応援してます!
- 妊娠中から自ら子育てについて学び、一緒に親になってほしい。
(この月齢だとどうなるとか離乳食のこととか)
話を聞き合い、共感・相談する
- 女性は妊娠期からママになりますが、男性は産後からパパになるので、夫婦の意見が食い違うことが多いと思います。でも、そういうときにまずお互いの話を聞き、相談できる環境があれば些細なことは解決できるはずと思っています。
- ママの気持ちを共有してくれると、すごくうれしい。一緒に子育てをしていって欲しい。
- ワンオペに不安だった。夫には仕事で稼がなきゃという意識があり助けてといえなかった。何事もなく生活していくことに必死。今日は夕飯いらないよって言って欲しかったかも。
- 母も妻も頑張りたかった。何かに負ける気がして頑張ることが生きがいになっていた。
パパの自覚を持つ
- パパとしての自覚をもって欲しい!
- 自ら当事者意識を持って情報収集し、全てをママに委ねないこと。何事も完璧を目指さずほどほどにすること!!
早く帰ってくる
- 産後は生活が一変するので、仕事等がおわったらすぐ帰ってきてほしい。
- 何がなんでも早く帰ってきてほしい。
自分のことは自分でする
- 自分のことは自分でしてほしい。ママ体調不良時の食事は自分で何とかしてほしい。
- 我が家はお弁当作り、朝ごはんの準備を主人が自分でしてくれたので助かりました。
その他
- ママが一晩まとめて寝る時間。(パパは昼寝や朝ゆっくりできていいなと思う気持ち)
- 赤ちゃんの時間に合わせた生活。まずは赤ちゃんを優先。(喫煙や長時間のトイレで、ふらっと居なくなるとモヤモヤ)
- お風呂に入れる際、脱衣~保湿~耳掃除~服着せまで全て一人で出来てほしい。(お風呂上がりの赤ちゃんのケアでママは休む暇なし)
- 子どもから目を離せないので、見てるから身支度しておいでとか、やりたい事あったらやってきてと声をかけてもらえるだけで、とっても有り難く心穏やかになります。
- 邪魔になることをしない。外出時の荷造りができると助かる!
耳が痛い、、、という人も結構いるかもしれません。
印象的だったポイントは「一緒に」という言葉が多く使われていたこと。
パパたちに育休を取った理由や取りたい理由を調査すると「妻をサポートするため」という項目が毎回上位に入るのですが、ママたちはモヤッとすると聞いた事があります。
いわゆる「お手伝い」感覚に対するいらだちと同じく、言葉の裏に「ママがするもの」という価値観が透けて見えるということだと思います。
今回のフリーアンサーに「一緒に」という言葉が入ったのはやはりそのことへのアンチテーゼであり、同じレベルで、同じスタンスで、同じ目線で、子育てをしたいという思いからだと感じられました。
ただ、何かをすることではなく姿勢が問われていますね。
このあたりは一度夫婦で話し合ってみてはどうでしょうか?
FJスクール有志のみなさん!
貴重なアンケートデータありがとうございました!