最新テクノロジーを体験できる『BabyTech TOUCH』を通じて二人のワーキングマザーが目指す“子育てのアップデート”

日々進化するICT・IoTテクノロジーで子育てを支援する「BabyTech(ベビーテック)」。

海外ではすでに幅広く知られていますが、このところ、日本でも注目度が高まっています。

そんなベビーテックのプロダクトやサービスを実際に体験できるイベント「BabyTech TOUCH」が6月10日から7月9日まで東京・品川区にある『アカチャンホンポ TOC店』の店舗内で行われています。

このイベントを手掛けた大日本印刷株式会社(DNP)がベビーテック を通じて目指している社会とは?

DNPの新規事業開発部門、ビジネスデザイン本部でベビーテックの推進をしている大島奈緒美さんと浜本晴菜さんにその思いを伺いました。

きっかけは、偶然の出会いの連続

大島さんと浜本さんは同じタイミングで育休から復帰。

その後、社内で行われた勉強会でたまたま同じテーブルとなり、気が合いそうだと感じた浜本さんが思い切って声をかけたことから交流が生まれました。

以来、たびたびランチに行き、互いに得た子育て関係の情報を交換していました。

ベビーテックとの出会いもまた偶然でした。

大島:

ベビーテックを知ったのは娘とおでかけしている時に偶然見かけた電車広告でした。

株式会社パパスマイルが主催している日本国内のベビーテック関連の製品・サービスを表彰するイベント『BabyTech® Award Japan』に関するものだったのですが、そこにあった『子育てにテクノロジーを』というメッセージが、ちょうど娘がぐずっていて困っている私には響きました。

振り返ってみると、私にとって子育てで大変だったのは、まだしゃべれない子どもが泣いたり怒ったりしている原因が分からず対応に困ることだったと思います

翌日すぐにパパスマイルに連絡し情報交換をした際に、『ベビーテックは子育ての予測不能な点をサポートする可能性がある』といった話を聞き、その可能性への期待が膨らみました。

浜本:

元々子育てをサポートするデジタルガジェットやテクノロジーがあるというのは知っていたのですが、それらをまとめてベビーテックという概念で呼ばれているということは、大島との情報交換の中で教えてもらって知りました。

ベビーテックを知った当時はそれぞれ違う部門にいた二人でしたが、その後、同じタイミングで新規ビジネスを創出する部署に異動することになり、一緒に子育てテーマに取り組み始めます。

かねてから自身が子育てで苦労した経験を仕事に生かしたいと考えていた大島さんは、2020年8月にパパスマイルとパートナーシップを組み、ベビーテック領域に進出するところまでこぎつけました。

大島:

DNPは、多くの企業とリレーションシップを持ち、社会に新しい価値創出を行っています。

また、ICT・IoT領域において独自技術や多数のソリューションを保有している点も、ベビーテックで“共創”を掲げることとの親和性があると、会社からも期待をしてもらえたと感じています。

テクノロジーはパパたちに好評!

ベビーテック領域に進出することを発表したリリースには多くの反響があったといいます。

浜本:

社内では、ベビーテックの活動に対する興味の声や、既存の事業活動との親和性を模索した問合せなどたくさん出てきました

そういう人たちがまた子育て中のパパだったのはうれしかったです。

社内には育児に関わっている男性も多く『僕も子育てをしている中で…』という話で盛り上がります。

大島:

社外の反響としては、今回ご一緒している株式会社赤ちゃん本舗から真っ先にお問合せをいただきました

そこから今回のイベントが実現したというわけです。

私たちが掲げているコンセプトは“子育てをアップデートしよう”

日々小さな困りごとの積み重ねで大きなストレスになることがある子育てにおいて、時代の変化とともに、そのやり方もアップデートしていくことが必要だと思います

そのためにも、アップデートを実現するプロダクトやサービスを共に生み出し、共に世の中に拡大していける企業とつながって、それぞれの強みを持ち寄って“共創”することを目指しています。

赤ちゃん本舗もまた私たちの思いに共感してくれた共創パートナーのひとつであり、スピーディーにイベントという形で生活者に向けた価値提供を実現することができました。


そして開催を迎えたBabyTech TOUCH。

このイベントの目的、そして来場した人の反応はどうでしょうか?

大島:

ベビーテックの活動を始めてから出会ったプロダクトやサービスの多くはスタートアップ企業が展開しているので、その活動支援を行い共にベビーテック市場を盛り上げていければというのがひとつの狙いです。

あわせて、『ベビーテック元年』といわれる2021年に今まさに子育てをしている当事者の方に、体験してもらう機会を提供すべきとも考えました。

浜本:

感覚的なものですけど、パパたちからは良い反応をいただいています。

通りすがりに立ち寄ってくれたり、興味をもってじっくりと話を聞いてくれている印象です。

やはりテクノロジーといった分野は男性の方が興味を持ちやすいのかもしれません。

今回は19の商品が展示されていますが、最新デバイスやガジェット系は特にパパに人気で、ママたちはアプリやサービスに興味を持ってくれます。

ちなみに、当初平日はほとんどの客層がママかと想像していましたが、育休中とかリモートの合間などを使ってなのか夫婦で来る人が多いことにはビックリしました。

やっぱり子育てを取り巻く環境はここ数年で変わっていると感じました。

目指すのは「産みたくなる、育てたくなる社会」

最後に二人がベビーテックを広めることを通じて、目指している社会の姿を聞きました。

浜本:

育休中、夫が出社ベースで仕事をしていた時に、自分に育児の全責任がかかることがストレスでした。

そんな時に夫とアプリで子どもの情報を共有することができるなど、テクノロジーを利用することで少しはそのストレスが減るという実感がありました。

確かに子育ては大変な部分がたくさんありますが、幸せな部分や喜びもたくさんあると感じています。

まだまだ“子育ては人の手でやらなければいけない”という固定概念から、テクノロジーを使うことへの抵抗感を持つ方もいると思いますが、子育てのパートナーとして取り入れることでその大変さが減って、さらにそれを発信するパパママが増えることで、これから子育てをする人にポジティブな印象や空気が広がっていってほしいと思っています。

大島:

DNPは“未来のあたりまえをつくる”と掲げていますが、ベビーテックはまさに子育てに関する部分で“未来のあたりまえ”を創出できるものだと思っています。

『仕事で疲れて子どもと笑顔で遊んであげられない』

『寝かしつけに時間がかかってしんどい』

などそういった日々積み重ねられていく小さな困りごとを、テクノロジーを活用してひとつでも多く解決することができれば、深刻な問題になっていくことを未然に防ぐことにもつながると感じています

最終的には産みやすく育てやすい社会を超えて、産みたくなる育てたくなる社会を実現することを目指しています。

二人の熱い思いから生まれたBabyTech TOUCHですが、出展されているプロダクトやサービスも、それぞれの企業の創業者が自身の子育て経験で感じた課題を解決するために生み出されたものが多いそうです。

「BabyTech TOUCH」は7月9日まで東京・品川区にある『アカチャンホンポ TOC店』の店舗内で開催中。

様々なベビーテックのプロダクトやサービスを実際に触ることができる貴重な機会なので、お出かけの際はぜひ立ち寄ってみてください!

BabyTech TOUCH
大日本印刷株式会社

※「BabyTech/ベビーテック」は、株式会社パパスマイルの登録商標です。