育休を取得した男性にアンケート!取得前に一番不安だったこととは

改正育児・介護休業法の施行でますます取得者が増えてくると言われる男性の育休。

しかし、実際はなかなか一歩踏み出せないという人も多いと思います。

躊躇してしまう背景にある不安とは

今回も公式LINE「パパしるべ総研」のメンバーにアンケートで聞いてみました。

男性の育休取得率は半分未満という結果

まずは、現状確認。

そもそもパパしるべ総研に登録している皆さんは、どのくらい育休を取っているのでしょうか?

育休を取ったことはありますか?

  • ある:47.6%
  • ない:52.4%

厚生労働省の調査によるデータでは、男性の育休取得率は2020年度で12.65%でした。

そう考えるとかなり高い数字のようにも見えます。

しかし、一方ではパパしるべ総研に登録してくれて、こういったアンケートに積極的に回答をした人の中でも半数に満たないという現実は、厳しさがにじんでいるようにも受け取れます。

では、実際に取得経験がある人たちにとって、取得前に不安だと感じていたのはどんなことだったのでしょうか?

お金のこと

職場の上司のこと

職場の同僚のこと

仕事の事(同率3位)

2位以下に仕事、職場関連の項目が並びましたが、実は結果として、圧倒的に「お金のこと」と答えた人が多く、実に7割近かったです。

もちろん不安は複合的な要素なので、どれも不安だったとは思いますが、その中で最も多かったことは事実。

もちろん、生活に直結することなので、多くの方が共感できる部分かもしれません。

実際に、育休中は給付金が出ますが、普段の給料と同額ではありません。(半年まで67%、それ以降は50%)

非課税であり、保険料も免除されるためかなり高い割合でカバーされますが、わずかでも下がる事への抵抗感はやはり拭えないところでしょうか。

では、そんな不安に思っていたことは実際に育休を取得してみてどうだったのでしょうか?

  • 行政が関わることのためか大きな文句、問題は起きなかった。(上司のこと)
  • 何とかなりました。(仕事のこと)
  • 自分が担当している仕事が進まない。(同僚のこと)
  • 問題なかった。(お金のこと)
  • 解決できる方法で取得した。(お金のこと)
  • まぁ、なんとかなった。が、休業給付金の支給は時差があったのでなんとかなったのは結果論。休業中はずっと気にはかかっていた。(お金のこと)

おおむね取り越し苦労で終わったケースが多いようですが、最後のコメントのように「結果論」だったといえば、そうなのかもしれません。

特にはじめての場合は、きっとどうにかなるだろう、計算上は大丈夫、と思っていても実際どうなるかはやってみないとわからないところはあるはず。

やっぱり躊躇してしまうのも理解できるところですよね。

育休を取っていないパパも同じ不安を抱えてる!?

今回、育休を取得していない人にも、取りたいと思っているか?意志を聞きました。

育休は取りたいと思いますか?

  • 絶対に取りたい:41.2%
  • 出来れば取りたい:47.1%
  • あまり取りたいと思わない:11.8%

実に9割近い人は取りたいという意志があることがわかりました。

しかし、あくまでこれは取っていない人の回答。

つまり「取りたいけど取れない」という状況は根強く残っていることが伺えます。

では、その不安要素はなんなのでしょうか?トップ3はこんな結果になりました。

お金のこと

自身のキャリアのこと

妻との関係のこと

やっぱりお金のことはダントツでした。

もはやこの問題を解決しないことには、どうにも難しいところなのかもしれないと思わざるを得ないですね。

もう少し具体的な不安を聞いたところこんな回答でした。

  • 自分への評価や査定にどのような影響があるかが分からない。
  • 一時的に収入が減ることでの家計への影響。
  • 給料が減る、復帰した時に自分の居場所が不安。
  • 給与が満額もらえないので心配。
  • 規程上、育休を取ると退職金の算出に影響があるので。
  • 育休の間に昇級が止まったり、周りが先に昇級していったりするのではないかという不安。

育休を考えた人にとっては、よく聞く声ではないでしょうか?

男性を取り巻くお金と仕事の問題、というかもはや呪縛に近いものを感じます。

それでも取得した人はいるわけで、先にも述べたように、その人たちが軒並みお金や仕事でどうにもならなくなっているわけではないこともまた事実です。

踏み出す勇気といった気持ちの問題とは軽々しく言えないまでも、取得した人たちの経験や感じた事が少しでも後押しになればと思います。

最後に、育休を取って得られたものについての回答を一部お届けします。

  • 育児の時間。
  • 家族との時間。
  • 子どもの日々の成長を肌で感じられた。
  • 妻とのパートナーシップ、育児力、家事力。
  • 子どもと過ごす時間作れた。妻の助けができた。
  • 心の平穏と、健やかな日々。
  • 育児することの大変さと、むくわれなさ(お金に換算されない)。子どもを育児する面白さ。

生きていく上でお金は大切、というか絶対的に必要なものです。

でも、育休にはお金で買えないものもあるとは思います。

それぞれの価値観や感覚、仕事や家庭の状況を冷静に考える必要はあるかもしれませんが、今回の改正もあり、以前よりは取りやすくはなっていると思うので、慎重に考えてみてもらえたらと思います。

今回も、ご協力いただき本当にありがとうございました!


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