子どもが生まれたら子育てが始まりますが、経験がない分「自分にできるのか」と自信が持てないパパも多いのではないでしょうか。
「自分は向いていないのでは」と不安になることもあると思います。
今回は、子育てに自信がないと悩むパパからの相談に、アドラー式子育ての熊野英一さんがアドバイス。
不安の正体や考え方のクセをひも解きながら、自信を育てていくヒントをお届けします。
子育てに自信がないと感じるのはなぜ?不安の正体を考える
性格的にもキレやすく、あまりいい仕事にもつけていない私ですが、ありがたいことに結婚して、先日子どもが産まれました。
うれしいとは思うのですが、こんな自分が子育てできるのかと不安で仕方ありません。
もし私がもっと優しくて、もっと稼ぎがあれば違ったのかもしれないと思うと家族に申し訳ないと思ってしまいます。
どうしたらいいでしょうか?
何はともあれ、お子さんの誕生おめでとうございます!
あなた自身は自分に自信が持てていないかもしれませんが、そんなあなたを愛してくれるパートナーや、お子さんが産まれたなんてとても素晴らしいことじゃないですか。
申し訳ないと思わないで、前向きに取り組むためにも一緒に考えていきましょう。
子育てに不安を感じるのは当たり前
何事も初めてのことは不安に感じるものです。
子育ては特にそうかもしれません。
子どもというか弱い存在を育てていくとなれば、きっとほとんどのパパママは不安を抱えていると思います。
むしろ、やったことがないのに過剰なほど自信をもっている方が心配だったりします。
不安だからこそリスクに気づき、回避することができるケースもたくさんあります。
あなたが不安であることはすべてマイナスというわけではないのです。
また、不安は子どもが大きくなってからも尽きません。
いじめられたらどうしよう、事故に巻き込まれたらどうしよう、逃れることができない以上は不安と上手に向き合って、前に進んでいくことを考えた方が、建設的だと思います。
「もし◯◯だったら」と考えてしまう理由
質問の中で「もし私がもっと優しくて、もっと稼ぎがあれば」と書かれていますが、そんなあなたに伝えたいアドラーの言葉があります。
アドラーの言葉
「もし私が…という言葉は、劣等感を隠すための言い訳に過ぎない」
包容力のある言葉で、悩みを受け止めてくれることが多いアドラーも、時にグサッとくる言葉を残しています。
アドラー心理学では劣等感は「自分には足りない部分がある」と感じる自然な感覚とされています。
ただ、それを言い訳にして現実から目を背けたりすることについては、厳しい姿勢を取っているのです。
あなたの言葉を裏返すと「自分は優しくないから仕方ない」「稼ぎが少ないから仕方ない」という悲劇的なストーリーを作り上げて、あくまで「自分は悪くない」と正当化しているように感じます。
うまくいかない現状を前に、そう言いたくなる気持ちには共感できますが、それでは何の解決にもつながらないことを本当はわかっているんじゃないでしょうか?
だったらどうしていったらいいのでしょうか?
あなたが手放すべき「クセ」と「理想」
マイナスの成功体験はいらない
現状を変えるためには、あなたが今まで当たり前のようにした行動や考え方を手放す必要があると思います。
- きのうは体調が悪くて勉強ができなかった。もし体調が良ければテストの結果はもっとよかったはず。
- 取引先の人とうまく関係を築けなかったから、次の契約が取れなかった。もしコミュ力があれば、うまくいったはず。
- 恋愛経験が少ないから好きな人に告白できなった。もし経験が豊富だったらそんなことはなかったはず。
もしかしたら、あなたは今までの人生の中でこんな風に考えてきたことはありませんか?
そして、そう考えたおかげでダメージを抑えることができたと感じていませんか?
考え方はクセがつくものです。
「もし○○だったら」と勝手にストーリーを作って、自分を守る作戦である意味うまくいったと思っているとどうしても同じような方法を取りがちです。
ただ、こういった言い訳で守る方法は単なるごまかしで、ちゃんと前に進んでいません。
だから繰り返してしまうのです。
今回、子育てをすることになって、そんな言い訳をしている場合でもないと感じていると思います。
であれば、こういうクセに気づいたことをきっかけに一度手放してみてはどうでしょうか?
劣等感がうまれる背景
劣等感というものは、他人と比べるものだけではなく、自分が描いている理想に対して届かないときにもうまれるものです。
質問を見る限りあなたの理想の中には「優しい」「稼ぎが多い」というものがあって、それに届かない自分に対しての劣等感が強いように感じます。
ただ、世の中にはそうじゃない人もたくさんいて、それがみんなうまくいっていないかというとそんなことはありません。
その人なりのやり方や工夫をして幸せな時間を送っていると思います。
あなたにとって高すぎる理想があるから、自分を卑下するような態度になってしまうのであれば、まずはいったんあなたの理想を棚卸してみて、本当にそれが必要か?見直してみてはどうでしょう?
そのうえで、自分ができることを真剣に考えて、現実的なところに落とし込むことができれば、少なくとも今よりは劣等感が軽くなると思います。
完璧なパパになろうとする必要はありません。
ほんの少しの勇気を出して行動してみれば「意外と大丈夫だった」という感覚がうまれ、それが自信につながっていくと思います。
例え今は親として足りないところがいっぱいあったとしても、子どもと一緒に不完全から成長していくことができれば、それはきっと楽しい時間になると思います。
言い訳をしないであなたの人生を、そして家族と過ごす時間を楽しいものにしていきましょう!
熊野さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…
ポイント
- 「もし」という言葉は劣等感を隠すための言い訳である
- それまでうまくいって得た「考え方のクセ」を手放してみる
- 高い理想は劣等感を生むので、現実的に目指すものを考える
よく「子育てに正解はない」と言いますが、それでもやっぱり正解を探してしまうものだと思います。
とはいえ、ないものは見つからないので、探すことをやめて、自分らしく進んでいってみてはどうでしょうか?
著書のご紹介
また、熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。
「子育てが思い通りにいかない」「仲良くしたいのに夫婦関係がギクシャクしてしまう」「職場の人間関係がうまくいかない」など、悩みを抱える方は自分で解決できるためのコミュニケーション術を学びます。
こちらも気になった方はぜひチェックしてみてください!
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