先日1か月オンオペでも大丈夫だと思っているパパが7割もいる、というアンケート結果がありました。
今回は実際に妻が2週間不在の間、初めてのワンオペに臨むパパからのご相談です。
ワンオペ育児に頑張って臨むもう!と気合いが入っているパパに、アドラー心理学を基にしたアドラー式子育ての熊野英一さんから、上手く乗り切るためのアドバイスをお伝えします。
パパに必要な心構えや、やった方が良いこととは...?
▼ワンオペのアンケートはこちら
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パパのワンオペは貴重な機会!緊急時の備えとしても挑戦しよう
年明けに研究職の妻が2週間、海外に長期出張に行くことになったので、初めて完全に一人で娘と過ごすことが決まりました。
今後もこういう機会は出てくると思うので、妻が安心して仕事できるように頑張ろうと思っていますが、そのために必要な心構えを教えてください!
妻が出張でどうしよう?となるパパもいると思いますが、前向きに取り組もうとしている姿勢が何より素晴らしいと思います。
ワンオペ自体は男性だろうが女性だろうが関係なく大変だと思いますが、だからこそ体験する意味があると思うので、よりいい体験にする方法を考えていきましょう。
期間限定ワンオペはブートキャンプ感覚で
まず、大変な状況になるのは間違いないと思いますが、貴重な機会をいただいたととらえてほしいと思います。
どんなことでも想像するのと実際に体験するはやはり違いますよね。
想像の上ではワンオペでも大丈夫と思っていても、見えていないところもあるかもしれません。
しかも、「ちょっと待って」はきかず、問答無用でやらないといけない状況です。
言うなればこれはまさにブートキャンプ、もしくは留学のようなものだと思います。
無我夢中で進んでいけば、終わる頃にはいろいろな力がついていることでしょう。
実際、新生児と過ごしているママたちも最初から全部できたわけではなく、まさにこのブートキャンプを経ていろいろなスキルをつけていっているんだと思います。
また、今回は2週間という期間が決まっていることもかなり精神的に楽なはずです。
終わりが見えないものって精神的に本当にきついですよね。
その分、余裕を持って取り組むことができるはずではないでしょうか?
ずっと夫婦二人が当たり前ではない
あまり想像したくないことかもしれませんが、世の中、いつ何が起こるかわかりません。
今回の質問のように仕事で家をあけることもあれば、事故に遭ったり、病気で入院することになったり、期せずしてワンオペせざるを得ないケースは考えられます。
そんな時に右往左往しないためには、やはり事前の備えが必要。
なんとなくわかっているとは思いますが、チャンスがないと真剣に考えることはないと思います。
であれば、今回は本当にいい機会だと思います。
ワンオペになったら何が大変なのか?どんなことが起こるのか?そして、そんな時はどうしたらいいのか?
普段は試さないことも試しながら進めていくことをオススメします。
また、少なくともまだ時間はあると思うので、まずは夫婦で話し合ってみてください。
二人の想像できる限りのトラブルやハプニングと対応方法を共有した上で挑戦することができれば、パパ一人だけではなく、夫婦や家族全員にとって今後役立つものになるはずです。
試してほしい「パパのワンオペ3ステップ」
ステップ1 まずはパパ自身でなんとかしてみよう
始める前に妻と話し合ったとして、概ねいろいろな見通しがついているように感じるでしょう。
でも、最初はまず全部自分ひとりでやってみてほしいと思います。
そうすることで、自分の見えていない大変さに出会ったり、できると思っていたことができなかったり、きっといろいろなことを体験できると思います。
またそういう中で、何とかしようと頑張ることでスキルアップにもつながるはず。
一方で、反対に自分が家にいない時に妻がどんなことをしているのか、ということもわかる、いや肌で感じると思います。
きっと仕事をしながら全てのことをこなすことには限界が来るのではないかと思います。
もしくは一応全部はできるけど、精神的に疲れてくることも想像できます。
そこまでいったら次のステップへ。
ステップ2 誰かを頼ってみよう
夫婦どちらかの両親や親せき、パパ友ママ友など近くに住んでいる人に助けてもらいましょう。
もちろん、事前に状況を伝えておいて「もしかしたら頼るかも」くらいのフリは、入れておいた方がいいと思います。
誰にどんなことを頼むとスムーズなのか?また頼みやすいのか?など、いろいろなことが見えてくると思います。
近くに頼る人がいない場合は、外部サービスを利用してみるのもいいと思います。
普段、二人でやっている時はなかなか「試しに頼んでみよう」とはなりにくいと思いますが、こういう時こそチャンスです。
使い勝手はもちろん、コスパ、クオリティなど細部までわかると思います。
こちらも事前に夫婦で調べておくといいですよね。
本当に追い込まれた時は探す余裕もないと思うので。
また、このタイミングで本当に便利なサービスを見つけることができたら超ラッキー。
今後、いざというときに頼るところを知っておくことになります。
それでもダメな時はもう最終手段です。
ステップ3 時には仕事を休んでみよう
できればここまではしたくないですが、期間限定だからこそ有給などを使いましょう。
緊急時に備えてできるだけ使わずにとっておく人も多い有給ですが、もはやここまで来たら緊急時と腹をくくって、仕事を休んで家のことに集中することも視野に入れておいてほしいと思います。
本当に追い込まれすぎて、事故などに繋がってしまったら元も子もないと思うので。
ただ一方で、最後のステップというより、前向きに有給を使うことも考えてみて欲しいです。
一人でもなんとかできそうだと思ったとしても、せっかくの機会なので子どもと二人で丸一日楽しむことに集中してみるのも面白い選択かもしれません。
ワンオペが上手くいかなくても良い思い出になる
昔、ママが2週間出張に行ったとき、初めて二人で過ごしたんだけどさ...
大きくなったお子さんと話すネタとして最高だと思いませんか?
きっと、多かれ少なかれ何かトラブルは起きると思いますが、それがうまく乗り切った時だけでなく、ものすごく大変なことになったとしても、最終的にいい思い出になることは間違いないでしょう。
お子さんはまだ小さいので覚えていないかもしれませんが、きっと夫婦にとっては何回でも話せると思います。
また、親子の絆が深まるチャンスとしても忘れられない経験になるでしょう。
最初のうちは「ママはどこ?」と全然寝なかった子どもが、何日かしたらぐっすり寝ることができるようになっていたら、それは何か大きなハードルを越えたようなものなのかもしれません。
ママへの感謝やケアも忘れずに
最後に忘れてはいけない大切なこと。
それまで毎日子どもと過ごしていたママにしてみれば、家事育児をしないで気が楽な部分がある一方で、パパ一人で大丈夫かなと心配していることもあれば、すごく寂しいと感じることもあるはずです。
自分が一人でまわすので手一杯ではあると思いますが、できる限りママへの連絡をするようにしましょう。
もちろん、妻が望まなければする必要はありませんが。
また、実際にやってみてわかった「スゴイ!」と感じたことや、いつもやってくれていてありがたかったことなども率直に伝えるチャンスだと思います。
安心させようと思って「いなくても全然大丈夫だよ!」と送ったら、「私の存在意義って…」となってしまったという話も聞いたことがあるので、素直に感謝を伝えてみてください。
いずれにしても、ここが頑張り時です!
ぜひ貴重な2週間を素敵な時間にしてください!
熊野さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…
ポイント
- ワンオペに真剣に向き合うブートキャンプだと考える
- 家族の緊急時の対処法としての知見をためるつもりで、夫婦で協力して準備する
- 最初から頼らず段階を経て、いろいろなサポートを試してみる
- あとで絶対に話のネタになる!と思って臨んでみる
- ママへの連絡も欠かさない!
よく「ピンチをチャンスに変える」とは言いますが、まさにそういう機会になるように感じます。
臆することなく前向きに取り組む2週間が、その後の家族にとって大切な経験になることを願っています。
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