嘘をつくことがいいことか悪いことかと考えると、決していいことだとは言えないと思います。
とはいえ、「嘘も方便」という言葉もあるように、複雑なところもあるように感じます。
では、それを子どもたちにどう伝えていけば良いのでしょう。
子どもが嘘をついた時に、どんな対応をしているか?
子どもの嘘について、悩んでいること・困っていることは何か?
公式LINEアカウントに登録している2700人のパパたちに、アンケートでリアルな声を聞きました。
嘘をつかれた時の対応は、理想と現実のギャップがある!?
子どもに嘘をつかれると親としてはショックなものです。
でも、見方を変えればそれだけいろいろなことが分かってきた成長のひとつとも考えられます。
大人でも大小含めて嘘をついたことが一度もないという人はほぼいない中で、子どもたちにどう伝えていくのか?
パパたちの声を見ながら一緒に考えていきましょう。
まずは、そもそも嘘をつかれた経験があるパパはどのくらいいるのでしょうか?
子どもに嘘をつかれたことはありますか?
- ある:52.6%
- ない:21.1%
- まだ話さない:26.3%
嘘をつかれたことがある人は約半数、思ったよりも少ないような気がします。
ただ「まだ話さない」を除くと、71.4%ですから、やっぱり子どもの嘘は「あるある」ではあるようです。
ちなみに、どんな嘘をつかれたのでしょうか?
どんな嘘をつかれましたか?
- 宿題をやっていないのにやった
- 自分が欲しいと思っているものを、周りも持っているといっていた。実際にはそうではなかった。
- 歯を磨いたこと
- 食べちゃったお菓子を食べてないという嘘
- 本当は友達のものなのに、自分がもらったと言った
- 動画を見ていたのに、見てないと言い張った
- ママが言ったからやったと人のせいにした
- 授業で使うファイルが必要だからお金ちょうだい、と言ってマックを食べていた
- 家に帰るのが遅くなった時に、友達がカギを無くして一緒に探していたというもっともらしいけどバレバレの嘘
どれも「自分がついたことがある嘘だなぁ」と感じますよね。
時代は変わってもここはあまり変わらないのかもしれません。
ちなみに、こんな声も。
- 「パパなんて嫌い!」と言われたが、それは嘘だと信じている
それは嘘だと信じましょう!
続いては、嘘をつかれたときの対応について。
まずは実際に子どもに嘘をつかれたパパがどう対応したのか?聞いてみました。
子どもに嘘をつかれた時、どんな対応をしましたか?
- 嘘をつくなと叱った:40.0%
- 本当のことを言うまで問い詰めた:30.0%
- 嘘が良くない理由を説明した:20.0%
- 嘘だろうと思ったけどスルーした:10.0%
トップは「叱った」で4割、次いで「問い詰めた」のが3割。
併せて7割はかなり子どもに対して強めの対応のようです。
まあそれは共感できる人も多いと思います。
では、できるかどうかは別として、理想としてはどうした方がいいと思っているのでしょうか?
嘘をつかれた時の理想的な対応は?
- 嘘をついた理由や気持ちを聞く:47.4%
- 嘘が良くない理由を説明する:26.3%
- どうしていいかよくわからない:15.8%
- 嘘をつくなと叱る:5.3%
- 嘘だろうと思ったけどスルーする:5.3%
トップは「嘘をついた理由や気持ちを聞く」という、ソフトな対応で半数近く。
「嘘が良くない理由を説明する」も合わせると7割を超えています。
一方で、実際にとった対応でトップだった「叱る」はごくわずかで、「問い詰める」に至っては一人もいませんでした。
わかってはいるけどできない、という理想と現実のギャップが大きいことがうかがえます。
嘘をつくのには色々な理由がある。だからこそ難しい。
ここまでは、親側の対応について聞いてきましたが、もう少し深く考えていきます。
まずはそもそものところ。
子どもはなんで嘘をつくのか?これについては皆さんがどう考えているのでしょうか?
子どもが嘘をつく理由はどんなことだと思いますか?
第1位:怒られたくない(83.3%)
第2位:本当のことを言うのが恥ずかしいから(44.4%)
第3位:親によく嘘をつかれているから(38.9%)
第4位:ほめられたい(33.3%)
第5位:失敗を見せたくない(27.8%)
実際のところは、子どもたちに聞いてみないとわからないところはありますが、おそらくパパ自身が子どもだったころに感じていたものが少なからず反映されていると思います。
トップ5のほとんどは子ども自身の話ですが、唯一違うのが3位の「親によく嘘をつかれているから」。
子どもは親を見て育つとは言いますが、嘘に関してもそれは同じようなところがあるんでしょう。
これは我々が試されますね。
また、もうひとつ。
嘘の難しさとして「嘘も方便」という言葉があるように、嘘にも種類があること。
この辺りの微妙なニュアンスについてはどう考えているのでしょうか?
ついていい嘘と、ついちゃいけない嘘についてはどう考えていますか?
- 嘘を吐いたことで誰かが実害を被る場合、それはついてはいけない嘘になる。(30代)
- 大人として隠す嘘は必要。子どももコントロールできない嘘はつかないようにしてもらいたい。(30代)
- 家族に嘘をついてしまうと上手くいかないのでやめるべき(40代)
- 人を落とす、傷つける、自分を守るためにつく嘘は良くないと伝えている(30代)
- 個人的に方便としてつくのは嘘というより優しさだと思うので、その違いを伝えたい(40代)
- 嘘は悪意があるもの、方便は優しさがあるもの(40代)
- 嘘を付く理由、誰のために嘘をついているのかが問題だと思う。前提として嘘は良くないとはしながらも、嘘をついた気持ちについては寄り添いたい(40代)
- 自分を棚にあげてですが、基本的には良くないと思います。(50代)
- そもそも自分がその明確な線引きができているか怪しい(30代)
これまでの経験を基にそれぞれの捉え方があるようですが、最後にあったように、大人でもきっちり線引きできない部分もあるように感じます。
それを伝えるのは本当に難しいですが、放っておくわけにもいかない気がします。
- 我が家はまだ小3女児なので、嘘も方便はまだ早いと思っています。(50代)
- 嘘が良くないことだとちゃんと認識してからわかればいいと思います。(30代)
確かに、理解度によって変える必要はあるかもしれません。これもまた考え方のひとつ。
- 親だけが細かく説明することではないような気がしている(40代)
- そこは親が教えるというより社会生活の中で知っていくのかなと思っています。親としては嘘がいいものではないといい続ける必要があると思っています。(40代)
なるほど。
嘘というかコミュニケーションとして考えたときには、すべてを親がするわけではないという考え方もあると思います。
印象としては、やはりこれも子どもがある程度の年齢になっていることをイメージしている声のように感じます。
最後に、子どもの嘘についていろいろな声を聞きました。
子どもの嘘について、悩んでいること、困っていることなどを教えてください。
- 嘘を聞き出す時に強い口調になってしまうこと(40代)
- 嘘を問い詰めて、壁を作られるのは人間として接するにあたり大変さを感じる。(30代)
- 感情的になるのは良くないと思いますが、それでも反射的に叱ってしまうことが多い(30代)
嘘をつかれた時のこちら側の対応の難しさって本当にありますよね。
思わず腹が立つ気持ちに共感する人は多いと思います。
- ドッキリ企画のことをウソと言われたらどう説明していいかわからない。(30代)
- ドラマや映画のフィクションについての説明は難しいと思っている(30代)
- ちょっとした冗談を言うと、ウソはいけないと怒られる(40代)
- 嘘は良くないと強く伝え続けたため、サッカーでぶつかってない選手が痛がっていると嘘をついていると腹を立てていてどう説明したらいいか困っています。(40代)
- バカ正直すぎるのもどうか、ということを教えるのが難しいと思っている(30代)
- 嘘をつかなきゃいけなかった背景が気になります。自分達親の問題か、周りの問題か。そこが分かれば対処方法も苦労しません。(50代)
フィクションとの線引き、スポーツ選手のアレ、バカ正直問題…先ほどの「嘘も方便」に近いと思いますが、「嘘」というものの難しさもありますよね。
- 嘘をつかれているような気がしても、全力で信じていたらそのうち罪悪感でダメだと気付くと思っていたが、全然そうならないのはなぜか?(40代)
確かにそういう作戦もあると思いますが、なかなか難しいですね。
もしかしたらそうやって作戦としてやっているからかもしれませんが。
- 何歳くらいからちゃんと教えたらいいかわからない(30代)
これも意見が分かれそうですね。夫婦でも意見がわかれるところかもしれません。
- 子どもをいなすために妻がちょいちょい冗談的な嘘をついていて、それが気になっている(40代)
逆にパパ自身が冗談的な嘘をついているケースもあると思いますが、面白いと思っていてもそれが子どもにどう伝わるか…難しい。
- だまされやすくて嘘を見抜く自信がない。(30代)
これはこれで悩ましいですね…でも、それはそれでいいような気もします。
冒頭で“子育てのあるある”とは書きましたが、社会生活やコミュニケーションにおいては大きな影響が出てくる可能性があるので、軽く見ることはできない「嘘」。
価値観や倫理観によってさまざまな声がありますが、難しいながらも向き合っていかないといけないんだと思います。
子どもの成長に合わせてじっくりと、継続的に考えていきましょう!
今回もご協力いただきありがとうございました。
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