先日パパしるべが行ったアンケートで、忙しい平日も家事・育児を頑張るパパたちの声がたくさんありました。
ただ仕事も忙しい中、育児も頑張るのは大変。
今回は、なんとか気持ちをポジティブに切り替えながら、仕事と育児を両立したいと悩むパパからのご相談です。
そうした状況を乗り切るためにやって欲しい3つのこととは?
アドラー式子育てのスペシャリスト、熊野英一さんにアドバイスを聞きました。
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仕事と育児の両立はそもそも大変
仕事も忙しい中で育児と両立するのが大変で、イライラしてしまうことも増えていることに夫婦で悩んでいます。
どうしたら、もっとポジティブに進めていくことができるでしょうか?
まずは何より毎日お疲れ様です!フルに働きながら子育ても頑張るのは本当に大変なことですよね。今回はどうやって乗り切っていけばいいか、一緒に考えていきましょう。
時間のゆとりは心のゆとり
やることが増えると考えることも増えます。
それを全部適切にこなして、かつ穏やかに冷静にいることは難しいどころではなく、「無理ゲー」と言ってもいいかもしれません。
人によってキャパシティは違いますが、余裕があってこそ冷静でいられて、感情も抑えられるところがあります。
なので、イライラしたり感情的になったりすることはある意味仕方ないんだと思います。
だからといって、子どもみたいに「もう無理!」と投げ出したり、八つ当たりをしたりすることも避けないといけません。
会社でやれば「パワハラ」家でやったら「DV」や「虐待」と言われてしまいかねませんので、対策を考えることも必要です。
しかしそれは「現状のままポジティブになる」ということではないような気がします。
【やってほしいこと1】無理やりポジティブにもっていかない
こうして質問をしている時点で、おそらく現状はあなたにとってキャパシティがいっぱいいっぱいで、ほぼ限界というところにきていると思います。
そんな中で「ポジティブになりたい」というのは、「もっと頑張りたい」という気持ちの表れのように感じます。
でも現実的に考えた時、本当にもっと頑張れるでしょうか?
もしもあなたが気持ちをポジティブに切り替えることに成功して、さらに仕事や育児を増やしたらどうなるでしょうか?
必ずそうなるというわけではありませんが、きっとどこかで限界がきて、ぷっつりと糸が切れて体調や精神面を崩してしまうことになってしまう恐れがあります。
限界まで頑張っている中で本当に必要なことは、さらに増やすためにどうしたらいいかを考えるのではなく、「これが限界だ」そして「無理なものは無理」と認めることなのではないかと思います。
長い目で見たときに、ここで頑張りすぎて倒れてしまったら、のちのちまで響いてしまうことも考えられます。
例えここでエンジンをゆるめても、誰もあなたを責めないと思います。
仕事と育児のバタバタを一瞬ストップしてみよう
【やってほしいこと2】銀河へGO!
いくら技術が進歩したからといって、残念ながら誰もが気軽に宇宙に行ける時代はもう少し先のこと。
リアルに銀河へ飛んでいくことは難しいので、視点だけ銀河へ飛ばしてみて、遥かなたから今バタバタしている自分を見てみてほしいのです。
忙しい時は視野が狭くなります。
そのため見えないところが出てきてしまい、逃げ道がなくなったように感じてしまうと思います。
そんな自分を俯瞰で見ることができると、気づくことはいろいろあるはず。
小さいことでバタバタ動き回っている姿が、まるでコントみたいに見えるかもしれません。
人生の中で起こるたいていのことは、ちょっと視野を広げると実はそれほど追い詰められていないのに、自分で迷い込んでいるようなことかもしれません。
また、そうすることでいったん袋小路から離れて、深呼吸するチャンスができると思います。
冷静さを取り戻すためにも、追い詰められたら一瞬ストップして、心だけ銀河へ連れて行ってあげてください。
【やってほしいこと3】全てやらなきゃ!という思い込みを捨てる
視野の狭さに通じることですが、思い込みもまたバタバタを助長してしまうことがあります。
今やっていることが本当にすべてやらないといけないことなのか?と疑って検証してみてほしいのです。
- やらなくていいことをやってないか?
- 毎日そこまでのクオリティを求めなければいけないのか?
- 人に頼ることができるものはないのか?
要は減らせること、やめられることは本当にないか?具体的に自問自答してみてください。
そうなると、毎日の負担を減らして、わずかでも時間に余裕ができる可能性が見えてくると思います。
「やめる」「減らす」ということは、時間的、体力的な限界がきているときに一番有効な方法だと思います。
ただ、実行するための壁になりがちなのが「思い込み」だと思います。
料理はすべて手作りじゃないといけない
洗濯ものは毎日畳まないといけない
このようなこだわりを持っている人は多いと思います。
それがやることを増やしている可能性はありませんか?
おいしいテイクアウトを買ってきても、洗濯物を一日畳まずに過ごしても、死にはしません。
むしろ、眠る時間やリフレッシュする時間が増えて、いい方向に進むことも大いに考えられます。
家族と相談しながら、家事のクオリティを最低限まで下げてみるのはオススメです。
同じことは仕事でも言えると思います。
AIを活用してできることもあります。
会議だって一つくらい減らしても回るかもしれません。
余裕がないなら「やらなければいけないこと」だけやって、余裕が出てきたら「やった方がいいことまで手を出す」という感覚です。
「完全にやめる」というのが難しくても、負担を減らす方法はあるはずなので、いったん考えてみてください。
限界になる前に人に頼ってみる
いろいろやってみた結果、行き詰っているならそれはおそらく限界です。
なので、まずはなにより「勇気をもっていったんストップすること」が大事です。
そのうえで、俯瞰で見て考えて、こだわりを最低限に抑えてみて、一人で抱え込まずに周りの人たちを頼ってみてください。
家事代行などの外部サービスでもいいでしょう。
「やってもらう」「待ってもらう」「手伝ってもらう」といった具体的なヘルプの方法が見えてきたら、「周りから手を抜いていると思われるかもしれない」という謎のプレッシャーよりも、あなたがパンクしないことの方がよっぽど大事です。
「頑張りたい」「頑張らないと」という気持ちもわかりますが、もう十分頑張っているので、大丈夫です!
大きく大きく深呼吸してください。
熊野さん、ありがとうございました!
改めておさらいすると…
ポイント
- 無理やりポジティブになろうとしなくていい
- 視点を変えて、自分を俯瞰して見てみる
- やらなくていいことを探す
- 周りに具体的なヘルプを求める
とにかく倒れてしまったら元も子もありません。
もっと頑張る方法よりももう少し楽にできる方法を探していきましょう!
大事なのは今だけではありません。
少し先を見て楽しんでいきましょう。
熊野さんのアドラー式コミュニケーションの講座では、家庭はもちろん仕事でも使えるコミュニケーションのコツを学ぶことができます。
「子育てが思い通りにいかない」「仲良くしたいのに夫婦関係がギクシャクしてしまう」「職場の人間関係がうまくいかない」など、悩みを抱える方は自分で解決できるためのコミュニケーション術を学びます。
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