金銭面で実家に頼れない!子育てのお金の不安をどう乗り越えたらいい?

やっぱり子育てはお金がかかるもの。

それはもう仕方ないことですが、どれだけかかるかわからないところが厄介です。

周囲は祖父母の金銭的なサポートを受けている中、自分たちだけでやりくりすることにプレッシャーを感じるのは当然のこと。

今回は実家には頼ることが出来ず、より不安を募らせているパパからのご相談です。

アドラー心理学の視点から考え方を見直し、気持ちを楽にし、前向きな一歩を踏み出すヒントとは...!?

子育て家庭、お金の面で実家に頼れないのは不運...!?

質問者
保育園に通う二人の息子を育てています。

自分は運良くやりたい仕事に就くことができていますが、決して稼ぎがいい方ではありません。

周りのパパたちに聞くと「いざとなったら実家に頼る」と言う人が多いですが、うちは不運なことに実家の両親もいろいろあって苦しい経済状況なので頼れず。

この不安、どうしたらいいでしょうか?

お金のことは心配したらもうキリがありませんよね。

心中お察しします。

メディアなどを見ていると、大変、苦しいという情報が目に付いてしまうことも多いでしょう。

ただ、じゃあどうするか?そこを考えていきましょう。

失われた30年が生み出した不安

今、子育てをしている人の多くは、“失われた30年”とも言われる日本の景気が良くない時期を過ごしてきたと思います。

特に就職氷河期世代の不遇な状況は今も社会問題として残されています。

想像するに、質問をいただいたあなたのように自分たちの稼ぎだけでは、日々のことで精いっぱい、子どもたちの未来が心配だと感じている人はとても多いと思います。

一方で、景気がいい時代を過ごした祖父母世代には、しっかりと蓄えてきた人も多いので、それが現役子育て世代のセーフティネットになっている状況があります。

とはいえ、祖父母世代の中にも苦しい経済状況に陥っている人もいるので、あなたと同じような苦悩を抱えている人もいると思います。

人生は不公平かもしれないけど

ちょっと気になるのは、質問の中に「不運にも」と書かれているところです。

どんな場所で生まれたか?どんな経済状況の家庭で生まれたか?

確かにそれは自分で選ぶことができないものなので、運命のようなものかもしれません。

自分よりも裕福な家庭に生まれた人を見て、うらやましいと感じたり、不公平だと感じたりすることもあるでしょう。

今回の件で言えば、おじいちゃんおばあちゃんのお金で旅行に行ったとか、塾や習い事のお金を出してもらっているという人の話を聞くと、それはモヤモヤしますよね。

もちろん、感情に優劣はないので、その気持ち自体が良くないということではありません。

問題はそこからどうするか?

本当に運命には逆らえないのでしょうか?

お金の心配をするより、自分が何を選ぶか

運命は変えられないのか?

あなたにぜひ知ってほしいアドラーの言葉があります。

アドラー心理学のポイント

運命を信じるな。運命に逃げるな。運命は切り拓け。

自分は経済状況の悪い家庭に生まれたから楽しい経験はできない。そういう運命だ。

と、現状を憂い、運命のせいにするのは簡単です。

ただ、経済状況に限って言えば、裕福な家庭に生まれた人は必ず成功して幸せなのか?

厳しい経済状況の家庭に生まれた人は必ずうまくいかず幸せじゃないか?と問われたらどうでしょう。

ソフトバンクグループの会長、孫正義さんは裕福ではないどころか驚くほどの経済状況の家庭で育ちましたが、今や日本のトップに君臨しています。

これこそまさに運命を切り拓いた象徴的なケースだと思います。

とはいえ、孫さんの話は極端で、そこと比べられても、と感じる人もいるでしょう。

ただ、そこまでの成功を目指さなくても、考え方として参考になるところはあります。

それは、自分の与えられた境遇の中で、何ができるかを考え、実践したこと。

境遇を変えることはできません。

そこから建設的な行動をとるか?それともひねくれて努力せず非建設的な行動をとるか?それはあなたが決めることです。

お金じゃない幸せを考えてみる

建設的な行動をとったからといってお金がたくさん稼げたり、経済的に楽になったりするとは限りません。

ただ、ここまではお金や経済状況の視点で考えてきましたが、そもそもそれだけが幸せにつながることではありません。

お金をかけなくても得られる幸せも必ずあります。

家族で長く一緒に過ごして笑いあったり、ぜいたくなものでなくても家族で作って食べたり、いろいろな軸の幸せを見つけてみてはどうでしょう。

周りにいるキラキラした人はうらやましいかもしれないですが、決して比べる必要はありません。

少なくともあなたは質問に「運よくやりたい仕事ができている」と書かれています。

心からやりたい仕事に就けることもとても幸せなことではないでしょうか?

ないものに目を向けるより、あるものの価値をもう一度考えてみてください。

そして、ここから自分はどうしていくのかを考えて、自分で決めて、前に進んでいってみてもらえたらと思います。


熊野さん、ありがとうございました!

改めておさらいすると…

ポイント

  • 不運な境遇でも、建設的な行動を取ることで変わる可能性はある
  • お金以外の幸せにも目を向けてみる
  • どういう行動をとるかは自分で決める

そりゃお金は潤沢にあった方が助かることは多いと思います。

でもだからと言ってお金にばかり目が向いていると、正直疲れますよね。

時にはお金のことを忘れて気持ちをラクにしてみることも大切だと思います。

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